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夢の国

みんな優しくて、夢みたいだった、たまにCMで夢の国とか流れてくるけど、そんなとこよりよっぽど夢の国だなって思った。料金が割高なのも似てるし。

みんなニコニコして話しかけてくれて、かわいいねとか言ってくれるし担当に隣に座って足とかくっつけられたらドキドキしちゃう、今まで教師に
嫌われて給食残してたらみんなの前で晒しあげられてこういう風に残したらいけません!て言われたのも、大学の願書提出してくれなかったのも、なんか全部どうでもよくなった。

好きなヘルプがいちごみるく頼んでいい?とか聞いてくれて、いいよって言うじゃん、そしたらありがとー!とかニコニコして言ってくれてそれがもう嬉しくて、しかもなんかいちごみるく頼むのかわいいし、そのあとに担当が来てそれ少し飲ませて!とか言ってふたりで飲んでる、やば、かわいい、ふたりとも一般世界では見かけない系統と顔の綺麗さだからマジでニコニコしちゃったあ、、、でもこれ見てニコニコしてる自分キモいなあとはおもったよ、これはなんのはなしですか?

まあそれで、お店、でるじゃん、帰り道の絶望がすごいんだよね。明日からまたジジイの顔見るのか、またあの薄暗い空気の詰まった空間にいなくてはならないのかって思うと死にたくなった。
またお店に引き返して夢の続きをみようかともおもったけど、そんなことしたらお金も一緒に消える、今日の予算はややオーバーして出てきたから、また引き返したらダメだ、って思ってそのまま帰った。

帰ったら帰ったでお風呂入るのもダルいししにたい、、、このまま死ねば最後に行ったところホスクラのまましねる、それもいいなあとかおもってたら担当から電話がかかってくる。そしたらまた景色が灰色の国から夢の国に変わる。
声が聞こえてくるだけで嬉しかった。大好きだから。ぜんぶぜんぶ。今洗濯してるんだーとか言われて、え!かわいい!ってなる、なにしててもかわいい、だいすき、ずっとこうしていたい、けどこう思っているのは私だけなのもわかってる。
向こうは早く寝たいよな、次の人に電話するかもしれないし早く切り上げなきゃってわざと眠いとか言って電話を切る。そしたらまた灰色。早く死にたい。こんなんだったっけ、わたしの人生。どこで間違えた?死にたい死にたい、いちごみるくに溺れて死にたい、、、

13時。目が覚める。あのまま寝てしまっていたみたいだ。でもやっぱ起きても死にたいな。
スマホを触ると担当からのLINE。また夢の国になった。きっと一生、離れられない。

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