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電子決済大国で思うこと#2日本と違うドリンク業界の運用モデル

こんにちは、momemoです。ちょっと飲み会が続いたので寝る前に運動しようと思ってやった10分ヨガでしっかり筋肉痛な月曜日です。

2019年は日本の第三次タピオカブームと言われ、その影響は中国にも及びました。こちらに赴任した直後、女性の秘書さんから「今人気のタピオカを飲みに行こう」と誘われ、行ったのですが、実はタピオカがそんなに好きではない私…。日本で飲んだ時と同様、なんでこれが流行るの…?ともやっとしました。

タピオカはそんなに好きではないけれど、コーヒーは毎朝の必需品だし、紅茶屋さんでは一時アルバイトをしていましたし、「カフェ」「お茶」「ティータイム」は大好きです!上海に来て並ぶお店で気になったのは「luckin Coffee」「Hey Tea(喜茶)」「LELECHA(乐乐茶)」。あと福岡にはないけど、アメリカで行って好きだった「Tim’s」もあってうれしかった!行ってみたら、やっぱりどれもそれぞれの良さがあって、ヘビーユーザーです。今日は「luckin Coffee」「Hey Tea(喜茶)」「LELECHA(乐乐茶)」をちょっとずつご紹介します。

低コスト運営コーヒーチェーン「luckin Coffee」


ネイビーの背景に鹿のシルエット「luckin Coffee」。店舗に「会員登録で一杯目無料!」や「コーヒー80%オフ!(2折)」などのバナーが出ていて、なんでそんなに安く提供できるの?会員の条件が厳しいの?と疑問に思っていましたが、会員の条件等も特になし。Wechatのミニプログラムから注文すると、初めての注文は本当に無料でコーヒーが飲めてしまいました。

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今日もいろいろな割引が効いて、厚奶ラテが10元(約160円)~!厚奶は何かわからないんだけど…なんかふわっとさせたミルクなのかな…


luckin Coffeeといえば、2020年4月に粉飾決算が明らかになり、NASDAQ上場廃止になった企業との印象をお持ちの方が多いのではないかと思います。2019年第二四半期から第四四半期にかけての売上のうち、約22億元(360億円程度)が架空の売上であったことが明らかになり、株価は暴落しました。
しかしそれ以前は、急成長中の注目新興企業という見方もありました。2018年の初出店以降、急速に店舗数を増やし、1年半で3,000店以上を出店。利用者はスマホで注文し、商品の準備完了の通知を受信後店舗に取りに行くか、商品を配送するドライバーから受け取ります。店舗でくつろぐことに力を入れていないので、店舗の席数は少ないか、席の無い店も。店舗にいる店員は商品を作る人員のみで、最低限です。一杯目以降も、過去の注文履歴や行動などから顧客属性や行動予測をしているのでしょう、いいな、と思うタイミングでクーポンや新商品のお知らせのプッシュ通知が届くなど、販促にすごく力を入れているんだと思いました。その分決算は販促費が大きくかさんで常に赤字でしたが…。創業以来ずっと赤字でも、IT化されたコーヒーショップluckin Coffeeの新しいビジネスモデルが評価され、資金が集まり続けた結果、異例ともいえるスピードの事業拡大が可能となり、NASDAQへの上場も果たしたのでした。
コーヒーそのものは、普通のチェーン店のコーヒーという印象ですが、ラテ一杯20元(320円)前後とスタバの2/3程度の価格、注文・配送の手軽さなどからちょっとコーヒー飲みたいな、と思ったときに利用しやすいお店です。なくなってほしくないなー

おしゃれティードリンク「Hey Tea(喜茶)」と「LELECHA(乐乐茶)」


見た目が新しい、大きな駅にあるショッピングモールなどでよく見かけるHey TeaとLELECHA。括りでいうと「ティードリンク店」ということになるのでしょうが、提供する商品はかなりバラエティに富んでいます。両方のお店で人気の葡萄のドリンクを飲んでみました。どちらも、ゴロゴロ入った葡萄の果肉と、甘すぎないチーズのクリームが美味しい…!けどこれはお茶なのか??と感じる商品です(笑)650mlで29元(470円程度)、このボリュームと美味しさなら安ーーい。

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どちらもやはりWechatから注文で、お店にいるのは作って渡す人だけ。ですが、こちらの2店舗はとにかく大人気で、午後のお茶の時間だと注文から受取までに30分かかることもザラです!はじめて頼んだときはびっくりした…!渡す時は渡す時で、注文番号の品物を探すのにお店の人が手間取っていて、もう少し進化の余地があるかな?と感じました。
Hey TeaもLELECHAもティードリンクの商品開発のみならず、商品ジャンルの拡大や空間デザインなどを進めており、特にLELECHAの展開するLELE BAKELYは、中国人にLELECHAの話を振ると、「あそこはパンもおいしいよね!」と必ず返ってくるほど、ブランディングが進んでいるなぁと感じます。パンはちょっと高いけど、確かにハイクオリティでおいしい。こちらは2019年の年末に売ってた、年越し用のネズミチョコパン。かわいいです(笑)

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Hey Teaはティードリンク以外の商品も提供する複合施設を郊外に建設しているようで、かき氷・スイーツやカクテルなども提供するらしい。手広いなあ。Hey Teaの創業者は1990年代生まれで、今年初めて中国の長者番付(資産20億元=320億円以上の富豪)に名を連ねたそうです。ひえー…
これらのお店、日本に出て来てほしいけど、日本ではフルーツの値段が高いので同じような価格帯で出すのは難しいだろうな…でもメインターゲットはおそらく大学生から20-30代の若い女性だと思うので、1,000円近くのドリンクになると売れなくなりそう…。上海にいる間に、たくさん飲んでおこう。

これらの他にも、チェーン展開されているドリンク店もあるんですが、今日ご紹介した3社はドリンク業界とITが密接に繋がっているのがおもしろいな、と思いました。一方で、決済できるスマホがないと注文すらできないので、全く同じモデルで日本に入ってくるにはまだ時間がかかるかな、と考えています。今後スマホ決済を積極的に使うモデル企業さんとかが出てくるなら、そういった企業さんに試験的に導入できると福利厚生が充実してよいのだろうか…(そしてあわよくばわたしの会社がそうであればいいのに…)など、いろいろ妄想しています!

では、また。

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