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うつ状態から抜け出すために

好きだった事が出来なくなり、体に力が入らない。何もする気にならなくて、心が動かなくて、でもどこかで壊れてしまいそうな気配を感じて恐くて…

このままじゃだめだと思うとき…

自分でごはんを作って食べることで、私は私を大切に思うことができた。

自分のために、自分でごはんを作ることができたということが嬉しくて、いとおしい気持ちが胸に広がっていった。

それまで固まっていたものが、たったそれだけのことで、少し動いたのだ。

食事を作るというのは、
簡単な事だけれど、簡単ではない。
小さな事だけれど、小さくはない。

特に自分が弱っているときは。

でも、そんな時こそごはんを作ってみてほしい。

おにぎり1個に塩をまぶしただけでもいいし、みそ汁に乾燥わかめをいれただけの1杯でもいい。

鍋を使わずに、お椀に味噌を溶かすだけでもいい。

これだけの食事作りでも、
自分で作ったごはんを食べただけで私はほっとして、心から温まって、安らいだ気持ちになる。

たぶん、自分の手から出たエネルギーが自分のお腹に入って、お腹の中から自分を守ってくれるのだ。

食べたものと、作ったときの手の温度、その温かさが、食べてる間中、食べた後にも私を包んでくれる。

そんな気がする。

生き物は食べないと死んでしまう。
だから食べることは生きることだ。
そして、食べるためにごはんを作るというのは、
生きるための行為を自分のためにしてあげることなのだ。

これができたというのが、私の支えになってくれるようなのだ。

生きるための行為を自分のためにすることができた。

その事が小さな灯りのように私の胸に灯る。

ごはんを作って食べたとき、私は生きることを自分に与えてあげられたような気持ちになれる。

当たり前だと思えなかった生きていていいのだという事を、自分で自分に伝え、確認しているようにも思える。

だから気持ちが弱くなっているときこそ、私は自炊する。

野菜スープは特に元気がでる。

好きな野菜を水とスープだしの素と一緒に鍋に入れるだけだから、作るのもそんなに疲れない。これ一品でいい。

あとは煮えるのを待つだけだ。

うつ状態の時は、あれこれしなくていい。
できることを少しだけ。

この小さな行為が、少しずつ気持ちを明るくしてくれる。
薄明かりでも、たしかに灯っている。

私がうつ状態から抜け出すためにやってよかったこと、
何か参考になればと書きました。


私たちが安らかでありますように。


読んでくださった方のお悩みが明るいところへ向かえるようなものを書いてゆきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。