セーヌ川さんぽ! 〈印象派画家の散歩みち〉 ③ルノワールの散歩みち
前回無事に終えたピサロの散歩みち。
残るはあと二つ。
今日は、ややお天気が不安定ではありますが、3つ目のルノワールの散歩みちを挑戦。
前回の様に、準備万端で行けばラクラクこなせることをこの年になって改めて学習した私は、やや余裕気に地図をひもとく。
③ルノワールの散歩みち
きゃー!!
何故か! 地図が変わってるー!!
本日のルートマップ。
以前の様なピンポイントは既に消え、始点と終点を結ぶ線のみに誰もがわかるであろう、公園、美術館、教会のサインのみ。何処に案内板があるのかさえ、はっきりしない。
前回のときにちらっと一緒に見ておいた、私の記憶が確かであれば、案内板は4つのはず。
シャトゥを出発し、ほぼまーっすぐにカリエール・スール・セーヌまで。でも帰り戻ってきて電車乗るから更に倍で、行程距離7.2km (!) 、所要時間1h30の予定。
ふっ😏こんな、平坦で真っ直ぐな道、この美脚という名の健脚にものを言わせれば。
ただいつも思うのはこの所要時間。こんなに速く終わるのかな。
いざ。
地図のやや下方左右に貫くピンクの線が 、私がいつも乗っている近郊線RERのA線。サン・ジェルマン・アン・レー駅から4つ目。左下の駅がシャトゥ駅。本日の出発地点。
そこから先ず教会を目指す。
聞こえる教会の鐘はまたもや午後3時。
いつもこのタイミング。
日本人が旅の始まりに神社へお参りする様に、一応中へ。
小さいながらも流石お金持ちの多い町、良く行き届いた手入れ。レリーフや天井はあくまでも白いゴシック様式。そして控えめに光るパイプオルガン。
実は私、色々な教会のパイプオルガンを聴くことも好き。
そのうち、コンサートも始まるでしょう。楽しみ☺️
教会を出て、シャトゥ橋を渡る。
いつもの貨物船。
橋の向こう側は中洲になっている"印象派の島"。
こちらは現在閉館中の美術館。
もっと川の方へ周ってみよう。
あ、みーっけ! ラクラク一枚目ゲット👍
これは有名すぎる位の印象派代表作。
しかしレストランは恐ろしい程の改装真っ最中。
どっかの時計屋さんみたいに公式解禁と共に改装工事始めるなんてことはありません。
ピエール・オーギュスト・ルノワールが、1881年に描いた「舟遊びの昼食」。
画面左手前で犬と遊ぶのが、ルノワールがこの約10年後の1890年に結婚するお針子のアリーヌ。
という事は二人が結婚するのは、マルリ陸橋完成後。(1884年完成でした)
レストラン2階のバルコニーでの賑やかな様子と光がキラキラ。
手摺の斜線が区切った画面奥にはひっそりと橋が見えます。
彼らには3人息子が居ますがその一人は、あの映画『フレンチ・カンカン』を監督した、ジャン・ルノワール。
そのすぐそばに二枚目! ゲット👍
こちらもルノワールの、「シャトゥの舟遊び」、1879年の作品。
ルノワール、生まれは陶器で有名なリモージュ。もちろん陶器絵師から始まり、扇子作りをした後、絵画の道へ。
そして、1868年、前回のお散歩で行ったルヴシエンヌへ移り住み(お家も見つけましたね!)、1884年からはシャトゥ近辺へ。お舟に乗って来れば、ルヴシエンヌ-シャトゥ間はすぐですね。
と、この絵を見た後、雲行きが怪しくなり、雨が☔
傘持ってきて良かった!
でも移動している間にすぐ上がり、いよいよ直線コース。
一応サイクリングロードとして、整備されている散歩みちですが、きっとこの道沿いには随分前から立派なお家が並んでいた様子。
こちらは対岸の"印象派の島"。
暫く歩くと、前方に見える橋?
何だろう?
え!? あの右側に見える歯車はナニ!?
しかもでっかい〜。ややっ...
そして左側に見えるのは舟の進入禁止表示!
という事は舟、通行不可能。
しかもうず潮を巻く川の水!
これは、もしや...もしや!!
すっご〜いモノ、見えちゃうかも♥
どっひゃ〜〜!! 見えました〜♥
でかすぎる〜。大興奮🤩🤩🤩
こ、これは、巨大運河ですよな! (日本語ちょっと自信ない)
パリ市内にもありますけど、これに比べたら、ミニミニです。
調べてみると、この新運河、2009年4月の工事着工から四年を経て、2013年7月に完成。
以前のは100年も経ち老朽化の為、モダンでオートマチックなモノに衣替え。
長さ100m、幅25m、高さ18m。
「フランスで一番でっか〜いバルブダム」ですって!
すると...
いや〜ん、ちょうど対岸あたりに貨物船!
あんな長いのが! 中に入ってく〜!
ってことは、ってことは中に入っちゃって、しばらく出てこない〜。だって中はスゴいことに!!
↓↓↓
これは以前パリの運河で経験ずみ。結構水が溜まってくるのに時間がかかります。
以前のモノもかなり大きな規模だったことがわかります。
この、歯車...!!
どうやら私はこの歯車が好きらしく、
こんなでっかいのが回るのよ〜、とか思うとコーフン!!
手回しコーヒーミルを使ってるカフェのマスター、
プジョー製のペッパーミルを使うシェフ、
果ては、マツダのロータリーエンジン!
あ〜、よじれ隊!!
広島まで遥々工場見学しに行きましたが、あのロータリーエンジンに、一気にいかされてしまった経験アリ!
歯車フェチ!?
だから時計屋さんで働いていられるのでしょうか。
中身スケスケのスケルトンなんて...もう!
...それは置いといて。
時間のかかりそうなお舟は置き去りにして、じゃ、お先っ!
一線を越えたあとは、冷静さを取り戻した様子。
ピロートークもそこそこに、先を急ぎましょう。
その後、散歩みちは鬱蒼とひとりぽっち。
鳥さん達のコンサートを聴きながら♪
すると、後から追いついてきたさっきの貨物船!
アナタ、たっぷり20分もかかったのねー。
ご苦労サマ。
この辺ですね、ラブラブカップル達の溜まり場は。
と、そこに現れる小さな橋のようなもの。
ひゃー、なんだか田舎みたいでカワイイ。
なあに? この水路みたいなの。
奥には何だかやけに古そうな建物。
じーっと見つめる。
いや、今、なんか言った?
え!? ちょっと待って。
なんか天の声が。
どきどきっ💓 どきどきっ💓
なんかスゴい動悸!
ココは、ココは...
な、なんと、む、昔の洗濯場!!
くらっ... あぁーーー。
〜正気を取り戻すまでしばしの時間を〜
ここは、1830年に建てられた共同洗濯場。
洗濯船ではなく、固定式。
ここで洗い、通りに面した一段高くなった部屋がきっと乾燥室。
今では少し改装して、アート系展示ギャラリーとして数少ない洗濯船ファンにも開放。
いやだわ、私、洗濯船スペシャリスト!?
スゴいレアな人材かも。でも需要は何処に?
やや現実に戻されながら、最終地点へ進みましょう。
こんな方たちがいて、その目の前の公園に入ると、
今日の3枚目、ゲット👍
素晴らしい公園の中。
こちらは、クロード・モネの「カリエール・サン・ドニ」で、1872年の作品。
この時期彼は、ここより少し北の町に住んでいて、どうやら舟で遊びに来た様子。ヘッダー写真の現在のゴルフ場前へ止まり、絵を描いたようです。町はそのまま。
こちらが公園上から。左は市役所。
どこかのお金持ちの邸宅と庭園だったのでしょう。
これまた、あはん♥な小路を上ると、
ありました。
4枚目ゲット👍やった。コンプリート。
モーリス・ド・ヴラマンクの「村」1905年。
こちらが現在の姿。
だけど、この町と〜ってもあはん♥すぎでど〜しましょう!
どの建物も古く、またそれが独特の味わいで、とってもオススメのパリ近郊の小さな町でした。
その代わり、私はこの後シャトゥの駅までしっかり40分、脇目も振らず(ホント?) 歩きました!!
駅到着18時40分。約3時間半のセーヌ川さんぽ!
激動のひと時。
みなさま、本日は長い間お付き合いありがとうございました。
ラスト、第4弾近日出発、どうぞお楽しみに😘
それではまた。
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