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NYの空はいつも青かった

二度目の海外旅行は高校生のころだった。
叔母が結婚後、NYに移住しており、遊びに行くことになったのがきっかけだった。
小1の頃のオーストラリア以降、私はそれほど海外に対して興味を持っていなかった。
英語がとても苦手だったからだ。
中学の頃から英語の授業が始まったけれど、私は当時勉強することが苦手で、もちろん成績もよくなかった。英語の成績に関しては、一番悪かったと思っている。
そんなこともあり、あえて海外へ行きたいと思うこともなかった。

特に楽しみにしていたわけでもない、二度目の海外旅行は、私の人生観が変わるきっかけになった。

アメリカ、NYは、とても広く、自由だった。

高校生の、ちょうど英語を習っているときに渡航できたのも大きかったのだと思う。
習ったばかりの言葉を一生懸命に伝える。相手が、理解しようと一生懸命耳を傾けてくれる。そんな当たり前のやり取りは、海外という慣れない土地で不安を抱えた私には、とてもありがたかった。
そして、言葉が通じなくても、人と人はわかりあえるのだということを直に感じることが出来た。

NYは、とても自由だった。今でも、昨日のことのように思い出せる。
青くて広い空。たくさんの人々。様々な言葉が飛び交う街中。色とりどりのショップ。国を超えて愛されるスタバのコーヒー。比べ物にならないくらい大きなハンバーガー。
何も知らない高校生の頃の私には、十分すぎるほどの体験だった。
今までの常識や当たり前をすべて覆されるくらい、NYは楽しかった。
広い国の、私が巡ったのはほんの一部だった。けれど、そこで出会った人はみな、優しく温かかった。言葉が通じなくても、分かり合えることはちゃんとあると、この旅行を通して知ることが出来た。

この海外旅行を経験しなければ、私は世界の広さを知らなかった。

私は海外に行くたびに思うことがある。
まだ、この世には私たちの知らないものがたくさんある。言葉も、文化も、食べ物も、習慣も、宗教も、そこに住む人々の生活も。
だからこそ、私はもっといろいろな国に足を運びたい。
知らない文化や、知らない言葉に触れるたび、まだまだ自分の世界は狭いと感じるのだ。
同じ景色には二度と出会えないと知っているからこそ、一つ一つの出会いと、経験を大切にしたい。
きっとこれからの自分に繋がるから。
だから私は、これからも旅をし続けるのだと思う。きっと、ずっと。

彼方


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