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みじめなかおりをふりまいて

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過去の恋愛を供養する場です。
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記事一覧

はじめての両想いはビターチョコの味がした(前編)

はじめての両想いはビターチョコの味がした(前編)

間もなくバレンタインですね。
デパートの催事場には期間限定のギフトが並んでいて、ダイエット中であることも忘れてメゾンデュショコラの限定品を買ってしまった。1日2粒までと決めて、ゆっくりと楽しもうと思う。

で、この季節になると、初めて付き合った頃をどうしても思い出してしまう。今年も催事場でメリーチョコレートのロゴを目にした瞬間、「あれから15年以上経つんだな…」と、不思議な気持ちに包まれた。

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ロマンス、イラネ 〜わたしが絶食系女子でいる理由〜

ロマンス、イラネ 〜わたしが絶食系女子でいる理由〜

恋人がいない人生が、もはやスタンダードとなりつつある。

このことを飲み会でヘラヘラとカミングアウトすると、「ウソでしょ?ちゃんと恋活したら絶対すぐに彼氏できるよ!」とフォローしてくれる人もいれば、「理想が高すぎるんだね」と顔を顰める人もいて、多種多様な反応をされる。だが、リアクションは様々でも、心配されたり怪訝そうな表情だったりで、総じて良い反応ではないことは確かだ。

その後は、恋愛しないこと

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恋はまるで”ひかり”のように(後編)

恋はまるで”ひかり”のように(後編)

※まずは前回の記事からどうぞ〜

彼との1.5日間のデートを終え、新幹線の中で彼が好きなゆずを聴きながら余韻に浸っていた。ときめきや胸の高鳴りはないけれど、また会いたいと思った。また会う日のために、引っ越しの片付けを早く終えようと決意した。

この決意によって、「毎日1個ずつ段ボールを潰す」という目標が生まれた。仕事の日も少し早起きをして片付けから出勤し、休みの日はインテリアショップに通った。はじ

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恋はまるで”ひかり”のように(前編)

恋はまるで”ひかり”のように(前編)

予告していた話を書こうと思い立ったので、こんな夜中だけど筆を執る。

前回の「思い上がりの片思い」から数週間も経たないうちに起こった、恋愛の傷を恋愛で癒やそうとしたエピソードだ。

(タイムスリップ)

彼とは、仕事終わりに数名でカラオケに行ったり焼肉に行ったりする関係性だった。淡々とした話し方と、時々とぼけたことを言う性格と、まるでマスコットのような風貌とのギャップが個人的にツボで、時々彼をおち

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思い上がりの片思い(後編)

思い上がりの片思い(後編)

※はじめに※
まず前回の投稿をご一読いただいてから、本記事をご覧ください〜

個室でフルコースを味わっている間に終電を逃してしまったわたしは、有楽町で途方に暮れていた。

「電車、なくなっちゃったね…」と落胆しているわたしとは対照的に、彼は「そうだね、これからどうしよっか?」と、比較的冷静だった。

私も彼も、有楽町からタクシーで概算で1万円以上はかかる距離に家があった。本気を出せば帰れなくはない

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思い上がりの片思い(前編)

思い上がりの片思い(前編)

ここ数年、「なんで恋愛しないの?」という質問が増えた。ちゃんと統計を取っているわけではないが、きっとわたしへ最も多く寄せられている質問ではないかと体感では思う。いつもどこでも省エネを考えてしまう性分なので、「結局のところ、質問ってどれも似たり寄ったりだし、FAQ集でも作っておこうかな」という発想すら浮かぶ。

が、恋愛系の質問は、FAQでは解決しえないと思っている。相手のある話だし、質問された人と

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