恋はまるで”ひかり”のように(後編)
※まずは前回の記事からどうぞ〜
彼との1.5日間のデートを終え、新幹線の中で彼が好きなゆずを聴きながら余韻に浸っていた。ときめきや胸の高鳴りはないけれど、また会いたいと思った。また会う日のために、引っ越しの片付けを早く終えようと決意した。
この決意によって、「毎日1個ずつ段ボールを潰す」という目標が生まれた。仕事の日も少し早起きをして片付けから出勤し、休みの日はインテリアショップに通った。はじめての一人暮らしで家具や食器が揃っていなかったので、自分が気に入ったものを妥協せずに少しずつ買い揃えた。やがて、理想郷のようなワンルームが出来上がっていった。彼を迎え入れる準備は万全だ。
その間も、彼とのLINEは変わらず続いていた。仕事がつらいだの、バラエティ番組が面白かっただの、今日は何を食べただの、他愛もないLINEが穏やかに続いていた。
しかし、7月に入り、風向きが少し変わった。
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