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幼児教育の在り方について考える

保育士資格はないものの、

私は幼稚園教諭1種の免許を持っています。

なので、人よりももしかしたら幼児教育に関して

口うるさいかもしれません(笑)

あくまで私の持論なので、ご興味のある方だけ

読んでいただければと思います。

***

普段息子がお世話になっている保育園の

園長先生をはじめ

先生方には何の不満もなく、

嘘偽りなく本当に感謝の気持ちしかありません。

けれど以前に4ヶ月だけお世話になった幼稚園には

いろいろと思うところがありました。

今回は赤裸々にお話ししたいと思います。

息子の転園を考えたきっかけ

幼稚園に入園して約1週間後、

息子はこんなことを言い出しました。

「幼稚園きらい。◯◯先生(担任)きらい。

もう行きたくない!!」

それからは大泣きする息子を

どうにか試行錯誤しながら

幼稚園に連れて行く毎日が4ヶ月続きました。

私も心が折れそうになるほど、地獄の日々でした。

玄関まで見送っても、

その場で膝から崩れてひどく大泣きする息子。

「絶望」を感じさせるような

それはそれはひどい泣き方でした。

校舎にいるのも嫌で、

靴も履かずに外へ逃げ出す息子。

そんな姿を見ても、幼稚園の先生方はまるで

「息子さんはそういう子」という雰囲気で、

何もしてくれない日も多々ありました。

こんな様子を毎日見ていると、

「これは幼稚園がよほど嫌なんやな…」と

痛感しざるを得ませんでした。

「このままじゃ息子の良いところもなくなってしまう」

そんな危機感さえも私は感じていました。

それから周囲の友人に相談して

転園を考え出したのはすぐのことでした。


思い切って保育園に転園

悩んだ私は、息子が未満児の時にお世話になっていた

保育園の園長先生に電話をして

息子の様子を伝え、転園を考えていると話しました。

その時に園長先生から言われたのは、

「お母さんが不安でいると、子どもは気付くよ。

ずっと幼稚園に預けるのは

お母さん自体がもう嫌なんじゃない?」

ということでした。

そうです、その通り。

私は幼稚園の先生の1人とも信頼関係を

築くことができず、むしろ不信感を募らせていました。

高い入学金や制服代、教材費、父母会費を支払ったけど

それが例え無駄になったとしても

息子が笑顔で毎日登園してくれたほうがよっぽどいい。

それが息子の幸せで、私たち親の幸せだと確信して

前にいた保育園に転園することにしました。


転園後の息子の様子

転園を決めたとき、園長先生から

「お母さんは息子ちゃんのことを守ったんだね。

判断できたこと、すごいと思うよ」と言われました。

ほんと、ありがたくて泣けます。。

転園した息子は1週間もしないうちに保育園に馴染んで

新しい担任の先生にも抱きつくほどでした。

「保育園すき!楽しい!」

そう話す息子を見て、夫とどれだけ安堵したことか…。

「人見知りしない以前の笑顔溢れる息子に戻った」

「思い切って転園してよかった」

心からそう感じました。

幼稚園に通っていらっしゃる子たちもたくさんいます。

お世話になった幼稚園の

全てを否定しているわけでは決してありません。

ただ、私たち家族が園の方針や在り方に合わなかった、

それが全てだと思います。


通園している保育園の考え方

現在お世話になっている園では、

1人ひとりの子の性格や発達に合わせて

先生方が毎月目標を設定しています。

(その内容は聞けば教えてくれますが、

親子共にあえて伝えられることはありません)

その目標を達成できるように、

先生方が毎日サポートするという保育をされています。

朝はモンテッソーリを主とした個別活動をし、

10時半ごろから昼までは

集団で外遊びやお散歩にでかけます。

午後はお歌や絵本の時間、

それが終わればまた個別活動をしてお迎えを待つ、

そんな毎日を過ごしています。

園長先生が大切にしておられる考え方に

「無理に何かをさせようとしない」というのがあり、

私の中ではそれが一番共感できる点です。

集団行動も成長の中でとても大切だと思いますが、

嫌がることを無理にさせるというのは

子どもの個性を摘み取ってしまうと思うのです。

お絵描きの時間だけど、

「描きたくない」と子どもがいうのであれば

無理に描かせることを先生方はしないし、

描きたくなるまで何日も待ってくださったり、

なかには息子だけ、

他の子だけ描いてない作品もあります。

ひらがなや数字も無理に覚えさせるのではなく、

子どもが「やりたい」と関心を持ったタイミングで

聞かれれば教える、サポートする、ということを

してくださっています。

また、子どもが前年の担任や教室に愛着があり

戻りたがる時には止めず、

「里帰り」と言って認め

安心して戻ってくるまで待ってくれます。

その甲斐あってか、我が家は何も教えていないのに

息子はひらがなもカタカナも難なく読めるし

数字も知っているし、

最近はひらがなを書き始めて

簡単な足し算も言いだしました。

毎日が驚きの連続です。

個性を伸ばそうと大切に育んでくださることが

伝わってくる、そんな保育園に出会えたこと、

そして再度快く息子を迎えてくださり

私の身体のことまで心配してくださること、

当たり前ではないと思います。

感謝の気持ちでいっぱいです。

幼稚園の「うーん」と感じたところ

幼稚園の方針は、保育園とは真逆でした。

集団行動に何より重きをおいていました。

辞めてから知ったことも多いのですが、

着替えるのが周囲より遅いと

「家で◯分以内に着替えられるよう練習してください」

と言われたお家もあるそうです。

幼児期の男の子は多動な傾向の子が多いのですが、

それも無論注意されます。

また、登園時に手に何か持っていてはいけないという

暗黙のルールがあるそうで、

そんなことは知らなかった為

私は毎日息子と野草を摘んで持たせていました。

それを注意されることはなかったのですが、

辞めた後で他の保護者の方から言われました(泣)

マスクの着用に関してもとても厳しく、

延長保育で寝てしまった息子に

先生がマスクを付けていたのは衝撃的でした。

園外保育などでおやつが必要な時は

チョコレートの入ったものはダメで、

もし知らずに持たせてしまったら

その日はおやつなし、だそうです。

まだまだいろんなルールがありますが、

私が感じた正直な気持ちは、

「時代に合わない」ということです。

いま、個性を大切にする教育にニーズがある中で、

発達障害やLGBTなど

様々な多様性を認め合う風潮の中で、

いつまでも「皆んなと同じ」ことばかりを

子どもに求めるのはいかがなものかと感じます。

私が通信制高校に勤めていたこともあり、

人より余計にそう感じるのかもしれませんが…。

幼稚園に引き続き通っている友人の子(男の子)は

4歳にして「先生に叱られたくない」

「失敗したくない」という思いが強く、

毎日行きたくないと言っているそうです。

いま失敗しないで、いつ失敗するんでしょう?

幼児期や義務教育の時期だからこそ

何度でも失敗して、そこから学べばいい。

私はそう考えているのですが、

皆さんはどう思いますか?

4歳の子が怯えるような教育現場…

罪が重いと思います。

幼児教育って、幼稚園だからって、

そんな厳しさは必要でしょうか?

「嫌なら辞めればいい」のでしょうが…。

我が家は転園してよかったと心から思っているし

友人から話を聞くたびに心がいたみます。

幼児期は、人生において基盤となる

基礎を築くような大切な時期だと感じています。

もし、子どもがヘルプを求めていたら

助けてあげられるのは親しかいません。

ぜひ、子どもの素直な気持ちに耳を傾けてほしい。

すべての保護者の方にそうしてほしいなと

願っています。

他の幼稚園や保育園事情は

ママ友から聞くほどしか知らない為、

お子さんを通わせていらっしゃる他の方の

園の様子もぜひ知りたいです。

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