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進む、秋


暦の上では秋を迎え、街にも少しずつ秋が溢れてきた。

暑さはまだあるものの、秋の旬の食べ物が並び、秋冬のファッションアイテムが街を彩っている。




もともと夏は得意ではない。
北国出身だからだろうか、暑さに弱い。

加えて、1年前の夏は苦しみが始まった季節だった。
夏の匂いをかぐたび、暑さに包まれるたび、日の長さを感じるたび、セミの鳴き声を聞くたび、思い出して苦しくなった。





そんな季節が終わり、秋が始まろうとしている。

「進む、秋」と題したようにこの秋はすこし進もうとしている。

あくまで、わたしのなかでの話。





あと1週間もすれば、大学が始まる。

大学4年生の秋学期といえば、ゼミだけ、卒論だけ。
週に1回大学に行くだけ。

”だけ”とは言ったものの、わたしには難しい話である。


春学期、体調がすぐれないことが多く、ゼミにほぼ出席できなかった。
でも真面目に講義を受けて、卒論も進めていた。

だけど、現実はやはり甘くない。

常に完璧を求めてしまう人間だから、100点を求めてしまう人間だから、成績もSが欲しかった。
いままでは、もらえていた。


しかしお察しの通り、欠席が響き、Sをもらうことができなかった。



ただ、悔しかった。

自分の精一杯の頑張りが、ただ”行けないこと”でこんなにもなくなってしまうのか、と。


わたしがゼミに行けなかった理由は、
・心身ともに調子が優れなくて家から出られないこと
・帰宅時の満員電車が精神的に厳しいこと
・約3時間半という授業時間、脳を使いつづけることが難しいこと
この3つだったように思う。



春学期の結果が悔しくて、
もちろん無理はしないように気をつけなければならないけど、
秋学期はSをもらうために毎週ゼミに行くことを目標にした。



正直、不安でいっぱい。

成し遂げられる気がしない。

このままじゃ。

じゃあ、どうすればわたしは毎週ゼミに行くことができるだろう。




いまのわたしは、身体の調子は落ち着いていて、少しは何かに楽しみを見出せるようになったから、
なにか楽しみやご褒美をつくれば、心の状態を少しでも上向きにすることができて、ゼミにいけるんじゃないかなと思った。




そこで、たのしみand帰宅ラッシュの満員電車を避けるために、【毎週、ゼミ終わりに大好きな友人とごはんやカフェに行く】ということを設けようと思った。

友人たちに声をかけると、何人かが「行こーーーー!」と言ってくれた。感謝。好き。


ほかには、自分で自分を褒めてあげることも必要だと思ったから、【ゼミに行けたら日付のところに可愛いシールを貼る】という幼心くすぐることもやってみようと決めた。

ちょっとわくわくする。

小学生の時に、夏休み、早起きしてラジオ体操に行ったらもらえたスタンプみたい。




こうやって、自分のこころを自分で支えながら現状を変えようと行動に移すことができたこと、ほんとうに偉いと思う!!

他のひとからしたら、些細なことかもしれないけど、わたしにとっては大きな大切なこと。




あと、約3時間半のゼミ、脳が持たないということに関しては、通ってるメンタルクリニックの先生が提案してくれた。

「もう”行く”ことを目標にして、行けたらあとはただ座ってればいいんだよ。そんなに積極的に参加しなくても、ゼミの担当の先生も分かってくれると思うよ。」と。

幸いゼミの教授には、うつ病のことを話していて、ある程度理解と配慮をしていただいている。

だから、そうだよね。
”行く”だけで十分、座っているだけでいい。ハードルを下げよう。

(まあ、このハードルを下げることがわたしには難しくて、いままで散々もがいてきたんだけど…。)

今回はきちんと自分のなかでも納得がいって、整理ができたので、このマインドでいくことにする。





こうして秋の訪れとともに、わたしも自分で進む。



自分で現状を変えようとしたことが、行動したことが、とても偉くてすごいことなので、がんばろうと思えた少し前向きな気持ちとともにここに残す。



余力があれば、資格とかも取りたいなと思えたりもする。



よかったら、温かく見守ってください。








卒業、できるといいな。






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