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見る時によって異なる表情。

友人から、廃墟の写真が送られてきた。
出かけ先で出会った風景らしい。

送られてきた写真の中には、時が止まっている世界があった。
まるでそこに存在していたことすら秘匿されているかのように、ただひっそりと息を潜めて。

今日はお天気だったから、差し込む光とそれによって生じる影の陰影により、その世界観に深みを増す。
寂しく儚くもあり、忘れ去られているにもかかわらず覇者のようでもあった。

そして、どことなく浄らかな空気を漂わせていて、ある種の芸術作品のようでもあった。
今私がいるこの世界とは、まるで別世界のようなその空間に柔らかさも感じた。

けれど、これが雨の降る日、もしくは夜の暗い時間に撮られた写真だったらどうだろう?

臆病な私はきっと、なんでこんな怖い写真を送ってきたの、と恐怖に慄き半ベソをかいたかもしれない。
今日、あの時間に撮られた写真だからこそ感じた感想と違う感想を抱いたことだろう。

人に多面性があるように、静止物にも多面性があるようだ。
自分の感情に正直であることは良いことだとは思うけど、それだけが答えだとは思ってはいけないんだろうな。
忘れてしまいがちだけど、多面性ということを忘れてはいけないなぁ、とその写真に思い知らされた。

うん、肝に銘じよう。

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