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時間を味わう

 またあるという幻想

 いろんなもの、すべてのものごとは永遠であることはあり得なくて、永遠でないからこそ美しくもあり、その失われ行くものへのはかなさを古来の日本文化は美しいと表現し、愛でたのだそうです。この価値観を世に送り出したのが千利休だと言われており、豪華絢爛の豊臣秀吉の時代にわびさびを持ち出し、茶の世界からモノの価値、世の中の価値観を変えるほどの影響力があったそうです。

 一期一会、これも日本人が好きな言葉のひとつですが、その意味は一生に一度限りの機会とか生涯に一度きりという意味だそうです。そこからその機会を逃すことなく、ていねいにおもてなしをしなさいというやはり、お茶の精神から来ているようです。

 ある人とお会いする機会はまた後日あるとしても、今日という機会はまたとして来ないものである。それと同じように今日という日、今日という時間も二度と来ることはないのです。

 2019年11月28日

さて、2019年11月28日の年月日を文字で現わしてみますと

日 月 年
己 乙 己
巳 亥 亥

となります。

 この中で注目して観たいのが月の下にあります亥。そしてとなりの日の下にあります巳です。

 このならびはたいへんよろしくない。亥と巳は仲が悪くぶつかりや衝突の意味があります。ご自分の命式中に亥や巳を持つ人(亥年生まれや亥の日生まれの人、巳年生まれや巳の日生まれの人)はもちろんのことながら、今日という日は天地の中に衝突という意味のエネルギーが渦巻いている一日となりそうです。

 そういった意味から考えますと、今日という日はあまり大きな行動を起こさない方がいい。無事であることがたいへん幸運なんだと噛み締める一日となりそうです。

 しかし、そもそも今月は亥の月。年の柱に存在します亥と並んでいることはあまりよろしくない。このような年廻りの亥の月になにかを始めようと思ってもうまく行かないことの方が多いのです。ご自分自身の運がいい人はいいのですが、それでもボタンは掛け違えたところから始まっています。掛け違えたボタンは掛け違えた部分を修正しないことにはうまくボタンをかけ終えて、キレイにうまく止まることができません。

 今というときをたいせつに

 今日という一日がもう一度おとずれることはありません。もちろん今という時間もそうです。今この文面を読んでくださっているあなたの今という時間は、刻一刻と過ぎ去ってくのです。

 たとえば今日という日がこのように衝突やぶつかりの象意がある日だと知ったとしましょう。そこから訪れる未来と知らずに訪れる未来は確実に異なるのです。

 火事だと知っていてその現場に駆け込むのは消防士くらいでしょう。普通の人は火事だと知っていたらその現場には近づかないものです。もしくはどうしてもというときには、水をかぶって行ったり防火服を着て行ったり事前に避難経路を確認してから行くはずです。それだけで危険に出会う確率はグッと下がるのです。

 船舶の事故や電車の事故も同じです。事故が起きるとわかっていてその乗りものを選択する人がいるでしょうか?それは個人の運だけのものではないのです。たまたま何となくに救われる人もいるでしょう。でも反対にたまたま何となくで命を落としてしまう人もいるのです。

 暦を活かした生活のすすめ

 われわれは普段から何気なく生きています。この瞬間がもう一度訪れるのではないか?そういった大げさなものではないのかもしれませんが、普通にまた明日とかまた今度って思ってしまいます。

 今という時間をたいせつに過ごすためにもこういった暦の知識はたいせつです。

 今日という時間の特性を見抜いてあなたはどのようにお過ごしになるでしょうか?あなたという特性もその中に加味され、甘かったり苦かったりする一日となります。今日はちょっと苦味の方が多そうですけれど。

 そう思って今日一日を観てみるのもいいではありませんか?新しい時間の味わい方となるかもしれません。


本日もお読みいただき、ありがとうございます。

読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。