六代目彌市

1865年創業、 三浦太鼓店の六代目彌市。 私が19歳で後を継いだ時、主な収入源は…

六代目彌市

1865年創業、 三浦太鼓店の六代目彌市。 私が19歳で後を継いだ時、主な収入源はアルバイトだった。 →現在は「太鼓職人」「演奏者」「経営者」 3つの顔を持ち、 「伝統」から受け継いだ心の豊かさを何より大切にし、今に生きる人々に愛と勇気を伝えていきたいです♬

最近の記事

最終章。別れ、悲しみは突然に、、、

・突然の悲報 残暑厳しい、2016年9月。 師匠とともに、 桶づくりに没頭する日々の中、 それは、あまりに突然の出来事でした。 プルルルル、 プルルルル、、、 お店に鳴り響く一本の電話のベルの音♬ 電話のお相手は、 五十嵐さんの奥さんからでした。 あれ? 何で奥さんから電話が、、??? 私は、この時 とても「嫌な予感」がしたのを 今でも鮮明に覚えてます。 それは、 あまりにも突然の訃報でした。 お身体悪く 入退院をされているのは知っていましたが、 まさか、

    • 第三章。師匠との出会い。

      ・師匠との出会いあるテレビ番組をキッカケに知った桶屋さんは 愛知県、西尾市一色町。 代々、この地域で桶づくりを受け継ぐ 「永谷浴槽」さん。 運がいいことに、 地元で近い距離であったため、 すぐに、訪ねてみることに、、、 これまでの「事情」を丁寧に伝え、 やはり、単刀直入に 「仕事を教えてくださいますか?」 五十嵐さんのこともあって、 恐る恐る尋ねると、 永谷さんは、 事情はわかった。 私でよければ、力になろう。 と、 なんと! 快く教えて下さることに。

      • 第二章。秋田への旅路、2015年夏。

        ・感動の出会いどこまでも続く青空と、 どこまでも続く秋田こまちの田んぼ道、、、 秋田の第一印象は、 包み込まれるような美しい青空と大地。 それは、これから始まる 旅の高揚感をさらに高めてくれ「るモノでした。 期待に胸膨らませ いよいよ到着! ここが、 五十嵐桶樽製作所♬ 決して大きな工場ではなくって 一軒ご自宅の片隅での桶作りをされてる様子、、、 緊張とワクワクと ドキドキと、 とにかくいろんな感情が 入り混じって 恐る恐る、 玄関のチャイムを押してみると、

        • 五十嵐さんありがとう。~出会いそれは奇跡の物語り~

          ・はじめにこんにちは、三浦太鼓店/六代目彌市です(^^♪ 近年この和太鼓業界に『楽器』として、人気沸騰中の『桶太鼓』♪ その人気ぶりは、あの電子メーカーであるRolandさんが 『電子和太鼓(TAIKO-1)』として桶太鼓の電子版!が登場してしまうほどなりました。 そんな桶太鼓。 我々、三浦太鼓店では自社工房にて大小合わせて、 年間100台から150台ほどのこだわりの「桶づくり」しており、 桶太鼓と言えば! 三浦太鼓さんですね、、、 そうお客様から言っていただける

        最終章。別れ、悲しみは突然に、、、

          【過去から学び未来を創る♬吉野杉との出会い編】

          【過去から学び未来を創る♬吉野杉との出会い編】 ~温鼓知新という生き方♬~ 物語りはさらにつながり 今回は吉野杉との出会い編をお届けします。 第一章をお見逃しの方はこちらから>>> 第二章をお見逃しの方はこちらから>>> 第三章をお見逃しの方はこちらから>>> 第四章をお見逃しの方はこちらから>>> 吉野杉との出会い 私は太鼓作り以外にも、さまざまな活動をしています。 自身で演奏もしますし、 三浦太鼓店の仲間は、ワークショップを開いたり 太鼓教室を開いたりも。 そ

          【過去から学び未来を創る♬吉野杉との出会い編】

          【過去から学び未来を創る♬第四章】

          【過去から学び未来を創る♬第四章】 ~温鼓知新という生き方♬~ いよいよ物語りは第四章へと進んでいきます。 五十嵐さんからの大切なバトンをつないでいただいた 物語りは、今回の第四章、最終章で幕を閉じますが さらにそこからつながる 物語りへとつづいていきます。 第一章をお見逃しの方はこちらから>>> 第二章をお見逃しの方はこちらから>>> 第三章をお見逃しの方はこちらから>>> 第四章 「憧れた背中、新たなる決意」 こうして私は、秋田の師匠・五十嵐さんと 愛知の師匠・永

          【過去から学び未来を創る♬第四章】

          【過去から学び未来を創る♬第三章】

          【過去から学び未来を創る♬第三章】 ~温鼓知新という生き方♬~ 第一章をお見逃しの方はこちらから>>> 第二章をお見逃しの方はこちらから>>> いよいよ第三章へと 物語りは進んでいきます。 第三章 「覚悟と確信、託された想い」 愛知の師匠・永谷さんは、当時82歳でしたがとてもお元気な方でした。 手だけではなく、足まで使って、 それはそれは器用に桶を仕上げていくのです。 こういう「知恵」こそ後世に残さなければならない 伝統だと確信しました。 そんな師匠に習いながら

          【過去から学び未来を創る♬第三章】

          【過去から学び未来を創る♬第二章】

          【過去から学び未来を創る♬第二章】 ~温鼓知新という生き方♬~ 第二章 「運命の初対面」 いよいよ今日は「温鼓知新」の第二章 五十嵐さんとの運命の「初対面」の物語りです。 この出会いからすべては はじまりました。 第一章をお見逃しの方はこちらから>>> それでは早速お届けします♬ 第二章 「運命の初対面」 2015年、夏。 どこまでも続く青空と、あきたこまちの田んぼ道。 初めて降り立つ秋田県は、そんな第一印象でした。 自然に包み込まれるような、なんともいえ

          【過去から学び未来を創る♬第二章】

          【過去から学び未来を創る♬第一章】

          第一章~温鼓知新という生き方♬~ さて、4月7日に発令された緊急事態宣言も ひとつの区切りの目安とされていた一か月が過ぎ去ろうとしています。 残念ながら、 今月末までの延長となってしまいましたが、 状況は少しずつではありますが 着実に未来に向かって進んでいる。 私はそう実感しています。 ウイルスという「目に見えない」モノと 今、人間は闘っているわけですが、 目に見えないからと言って すべてが「予測」不可能か? と言われたら、 決してそうではなくって 100年

          【過去から学び未来を創る♬第一章】

          【未来をつくるじゃなくて 今を豊かにする心】

          先日、私は こんなツイートをしました。 【未来を思い描く事も大事だけど、、、】 いよいよ新店舗への「移転」を目前に ・会社の業績 ・今期の目標計画 「経営者」としてここの所 毎日のように会社の「未来」を どう創っていけるのか?? どう創っていくべきか?? そんな事ばかり考えていて、、、 「未来」をきちんと考えて行くことは 従業員を雇う経営者としての当然の「責任」だと わかっちゃいるけど、、 正直、見えない未来の事って 見ようとすればするほど 「不安」になって

          【未来をつくるじゃなくて 今を豊かにする心】

          【壊れても、捨てられないモノ】

          「モノ」に溢れ、 何不自由のない そんな現代に私達は生きてます。 ・壊れたら捨てる ・古くなったら買い替える これが現代人の日常です。 でも、 いくら壊れて古くなっても 大切にされて「捨てられない」モノがあります。 そんな古びた「太鼓」に出会うたび 私は、太鼓というモノの「本質」と向き合うのです。 ある本にこんなことが 書かれてました。 かの有名なピカソは もともとは、 あのような「奇才」な絵画を 描いていた訳じゃなく「写実画」を描いていたそうです。 「

          【壊れても、捨てられないモノ】

          【技は盗むモノ⁇昔の職人が教えなかった本当の理由】

          先日こんなツイートをしました♬ 昔の職人は、 みんなやすやすと「技」を教える事はしなかった。 なぜだろう?? 僕が伝説の桶職人と尊敬し この方が作る桶との出会いで 人生が変わり、 貴重な貴重な道具を 受け継がせていただいた 今は亡き、 秋田伝統工芸士だった桶職人 「五十嵐」さんも そのすばらしい「技術」というのは 先人たちから教えてもらって学んだどころか、 若き修行時代は 工房(仕事場)にさえ入れてもらえず、、 先輩方が休み時間に こっそりと工房に入っては

          【技は盗むモノ⁇昔の職人が教えなかった本当の理由】

          【後世に残したいモノ】

          もし、今 全てを失ったとして、 それでもたった一つ何か「後世」に残せるとしたら 私は迷わず「写真」と答える。 写真は言葉を伝えないし、 太鼓の作り方も教えてくれない。 でもこの世界、 時にあえて教えない事が 大事だったりするよと たった1枚の写真が  いつも私達に教えてくれる♬ あらゆる生物が地球上にいる中で 人間だけが「言葉」という便利な道具を使い コミュニケーションしているけれど、 ・本当に伝えたい「想い」 ・本当に伝えたい「コト」 それは、 口

          【後世に残したいモノ】

          世の中もっと不自由でいいのにな。

          こんにちは! 三浦太鼓店、六代目彌市です♬ 「伝統」とは、 心ゆたかに生きる先人たちの「知恵」。 偉大な先人たちから受けたバトンを 今の時代に生きる人たちに伝えたい。 読んでいただいたみなさんの「心」が、 ほっこり温まるような、 そんなメッセージをお伝えしていきたいと思います♬ 【世の中もっと不自由でいいのにな。】 世の中もっと不自由でいいのにな。 これは今朝の朝礼で ある社員が私に言ってくれた言葉です♬ 世の中もっと不自由でいいのにな。 /————

          世の中もっと不自由でいいのにな。