るつか

自由気ままに詩を綴っています。喜怒哀楽を感じていたい。

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最近の記事

【詩】逃した星屑

月と太陽が追いかけっこをしている 日常に飽きた月が姿を消し ここぞとばかりに太陽は我が物顔 そんな夜は何とも言えない気持ちになるのです 月から解き放たれた星たちが飛び周り 漆黒が優しく包み込む 金星と火星が手をつなぎ ブラックホールで彗星が踊り狂っている 冷たさに温もりを感じ 哀しさに幸せを見出す あふれる感情を必死に束縛し 仕方なく逃した者たちに自由を与える 隙間からこぼれ落ちた感情は いまでは立派な星になり我一番と輝いている

    • 【詩】文字が泳ぐ

      感情が言葉を蝕んでいく 食い尽くされた言葉が悲鳴をあげる 萎縮した感情が 圧縮されていると気付いたときには それは既にゴミとなり果てていた 焦りが懲りずに言葉をインプットさせる 偽善の言葉に惑わされ 虚偽の感情に支配されていく 文字が泳ぐ 血潮とともに駆け巡っていく 言葉としての機能を失った文字は 虚無を訴え続ける 言葉のない海の底 静寂に身を委ね 生だけを求めて漂い続ける いつか出会えるわずかな感情を求めて

      • 【詩】生命体は今日も

        静かな水面にひと粒の雫 波紋が広がる 心がざわめき呼吸が乱れる 名前という札があふれ あるはずのない境界線に右往左往 その先に何が待っているのだろうか それぞれがブサイクな笑顔を振りまいて 情報過多に魅力を見いだし 複雑だからこそ面白いと言う 探究に勤しむ愚かな生命体 思考を無駄遣いする哀れな生命体 表現しきれないスペック不足な生命体 太陽は言う 人間という名札のついた生命体が 今日も論争を繰り広げている そんな日常を無駄だと思う自分もいれば 生産物もあるのだろうと

        • 【詩】羽ばたく

          価値観の押し売り。 無料とみせかけて 時間ばかりが搾取される。 肯定も否定もない世界ならば どんなに幸せだろうか。 夕日に照らされた私は長い影。 両手でつくり出した鳥が 地面から飛び出したいと訴える。 いつかどこまでも澄み渡る青空に 大きな羽をはばたかせる姿を夢見る。

        【詩】逃した星屑

          【詩】寒い日

          伸びた前髪がカーテンをかける 隙間から漏れる光が遊ぼうと誘う 意思とは反する白い息が太陽へと向かう 割れた爪がニットに引っかかり 少し機嫌の悪い私 ご機嫌は温かさが包みこんでくれる いつの間に寒くなったのか 世界は止まらない 忙しなく進み続ける毎日 あっという間に落ちる太陽 気がつくと明けている夜明け おはよう。 おはようございます。 変わらないものに心温まる いってきます。

          【詩】寒い日

          【詩】ノイズ

          鳥が朝からおしゃべりに勤しんでいる 木々は朝日に照らされ嬉々とする 夜に蓄えたであろう光線を放ち 太陽が私の目をこじ開けた そこはノイズに包まれた世界 感情が右往左往する フル活動する五感についていけず 宙に浮く私は言葉を吐き出す 吐き出された言葉の数々は 何と繋がりたいのだろうか 無言はいないのと同じ 怒りも哀しみもない世界と共鳴し 魂は奥へ奥へと誘われる そこは珊瑚が踊る海の中 母の温かな腕につつまれて大事に大事に守られる

          【詩】ノイズ

          【詩】仮面舞踏会

          張り付いたままの仮面は 偽りを永く演じていた代償だ どこかに置いてきた感情は もう戻りたくないと言う 見かねて言葉も逃げ出した 水面に映し出された私が こちらを見つめている 光の失われた世界に 無言がこだまする 合うはずのない視線が合うと 私は消え去った そこにあった景色も消え去った 見上げるとそこは偽善の世界 熱風が淋しく心に寄り添う 過充電された世界がせわしなく騒いでいる 今日も仮面姿の私は踊りだす

          【詩】仮面舞踏会

          【詩】梅雨の心情

          私が君の前から消えたとしても 君の中には私は存在するだろうか 罪なことを考えては 頭の中を混沌にする作業に明け暮れる 身体にとどまり続けた感情は いつの間にかに蒸発した 無駄に消費される栄養が 意思とは関係なく補充され 無色の月と太陽が 光の如く去っていく 私は 梅雨のまどろっこしい空気に からまれている

          【詩】梅雨の心情

          【詩】流れつく先

          特別はいらない ただただ流れていく 言葉の川を どこかで輝くそれらは 私から切り離され自我をもつ 自由に意味付けされ 愉快に妄想される 言葉は今日も自由に 泳いでいる 跳ねている そして時々、飛んでいく 言葉の海へと流れ着いた言葉は 雨となり再び帰ってくるのだ そんな時が来たら 私は彼らにおかえりと言おう

          【詩】流れつく先

          【詩】熱量

          脳みそが発熱している 旅に出ていた脳みそが 急に働きはじめたからだ 熱は徐々に仲間をつくって 私をいじめる 何かを得たら 何かを手放さなければならない エネルギー保存の法則 今日も深海を目指す 火照りをなだめるために タコとイカと塗り絵をし イルカと朝日まで競争しよう そしてクジラに会ったら 背中でお昼寝させてもらうんだ そんな空想を夢見て眠りにつく

          【詩】熱量

          【詩】SAKURA

          桜が咲くたびに想い出す なぜ桜はこの時期に咲くのか それはきっと 別れが寂しくならないように咲くんだね 桜の咲かない場所へ行く友が言った とても良い想いを胸に旅立てると…

          【詩】SAKURA

          【詩】ふわふわと

          ぬいぐるみたちが騒いでいる 場所も時も変わらず成長もしない者が あたたかな春を待ち望んでいる なのに、なのに、なのに 模様替えはすでに終わっていた 時計はもとには戻らない 修復可能なわたしは生きるを実感する わたしの細胞はわたしの意思に干渉せずに 喜怒哀楽は逃げ出した 空っぽになってしまった いくら注いでもあふれることはない 底には穴が空いてる 心地よいと思っていたものが 宇宙だと言われた日 誰か同じ宇宙を好む仲間を見つける 好きの言葉はお互い空に向かって放たれる

          【詩】ふわふわと

          【詩】浮遊

          ふわふわと綿毛のように漂う心 蜜蜂が甘い蜜に群がり 花々がこれは愉快と揺れている オンリーワンというけれど 結局 世の中 評価第一主義 鬱陶しいハエは 叩かれて 可愛く踊れないチョウは 見向きもされない 行く宛もなく漂う 夜空を見上げ宇宙人と対話する 理解できない彼らの言葉が心を満たす 小さき人間よ なぜそんなに苦しさを求めるのか 楽しさに貪欲であれ 翌朝カーテンを開くと 視界いっぱいの綿帽子が飛んでいる

          【詩】浮遊

          【詩】戦友

          朝の満員電車 今日も戦友とともに電車に揺られる なぜ私達は会社へ向かうのだろう 生きるため 喜怒哀楽を感じるため 休日を私らしく過ごすため 人間の永遠の悩み 未来に希望を望み現在を代償にする あぁ、 人の温もりが眠気を誘う 友よ、長い一日がはじまる 今日を乗り切りまた明日の朝会おう

          【詩】戦友

          【詩】崩壊

          やきとりをケーキだと言い張る君には どんな景色が見えているのだろう 何もかもが小さき君の脳内には 宇宙が広がっているのだろう 大人であるはずの私の脳みそは 粗大ごみに満たされている 不自由な言葉は窒息ぎみだ いつしか積み上げられた言葉は崩壊し ダムに貯められた喜怒哀楽が 涙となり大洪水を引き起こす ダムの底に沈んでいたものは人間の核だ 私はそうして強く立ち上がる

          【詩】崩壊

          【詩】希望の翼

          走りだした君 今にも壊れそうな君は 気持ちばかりの武装をし 隙間からは素顔が垣間見える 光に導かれる君 海底に沈んでいた声は パステルの泡となり浮上する 泡から羽が生えた 大空へと飛び立った空色の羽は とても力強く美しい 走れ!飛べ!

          【詩】希望の翼