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卒業論文 終章「終わりのない旅」
本稿において社会運動を「社会のある側面を変えようとする試み」であるとした。ここで社会運動の成果というとき、実際に意図したところの変化があったかどうかに焦点が向きやすい。極端に言えば、その運動が大きな広がりを見せ、あらゆる人々と連帯し、長期的に続いたからと言って、望み通りの変化を得られなければ成果はなかったと見なされ得る。その意味で、私たちのネット社会運動はわずか数日のうちにスマホ一つで政府の方針
もっとみる卒業論文 3章「『待つ』ということ」
3-1.私の課題意識
3-1a. 「前のめりの姿勢」
本来、未来とは決して何が起こるか分からない部分をもっている。そこには、予想外の、意のままにならない、どうしようもない、じっとしているしかないといったものがあるが、それは私たちの社会にも当てはまることである。社会には、私とは異なる他者の存在が含まれているが、当然他者とは私の思い通りに生きる存在ではない。しかし、私たちはそういった他者と「とも
卒業論文 2章「私たちのネット社会運動が見過ごしてきたもの」
2-1. 方針転換による新たな不公平という問題
私たちのオンライン署名が始まる以前より長期的視点から日本人留学生の実態調査を行っていたH氏は、運動の広がり具合や政府の方針転換を見た後、その調査範囲を拡大する目的で二回の追加調査をしている。一度目が欧州に留学するトビタテ!留学JAPAN奨学生に限定してあったものだったので、二度目(2020年3月24日‐3月31日)は留学先を欧州に限定することなく
卒業論文 1章「私たちのネット社会運動の成果と可能性」
1-1.なぜ私は声をあげたのか
留学中の新型コロナウイルスの感染拡大によって、大半の日本人留学生は大学や奨学金機関より奨学金打ち切りや帰国指示を受けることになった。これに対し私を含め、少なくない日本人留学生が不満を抱えていたことはSNSなどを通じて知っていたものの、神戸大学から海外へ留学していた70名の学生のうち、帰国指示後に帰国した学生は8割以上の59名(2020年3月26日時点)であった⁹
卒業論文 序章「インターネット・社会運動の時代」
序章‐インターネット・社会運動の時代
本稿では社会運動を、「社会のある側面を変えようとする試み」であると定義する。街中でのデモや署名、ストライキやロビイング活動のような集合的な行為から買い物でフェアトレード商品を選ぶといった個人でもできる行為、あるいはTwitterでのハッシュタグ運動のようなインターネット上の行為などあらゆる手段が考えられるが、いずれにせよ人々がもつ社会に対する不満や問題意識
卒業論文 要約・目次
「待つ」社会運動論
‐新型コロナウイルスのパンデミック下、奨学金支給継続と帰国者支援拡充を求めるネット社会運動の経験から‐
要約
本稿は、「日本人留学生」が新型コロナウイルスのパンデミック宣言¹(WHOによる宣言=2020年3月11日)前後に様々な困難に直面する中で、政府に「奨学金支給継続」と「帰国者支援の拡充」に関する方針転換を、その一当事者として要求したという筆者自身の社会運動の経験を元に
アウシュビッツ・ビルケナウ強制収容所 中谷剛さんツアー
ポーランドに行くと決まる前から、いつかは行ってみたいと思ってた場所。
2ヶ月前から、中谷さんのガイド予約をとって
ついに行ってきました。
なかなか読んでもらえるような文章ではないですが、やはり自分の中だけで留めるのではなく、他の人に発信すること、と他の人の目を通すことでまたよりよく考えられる機会にもなると思って、初、note投稿にしてみました。
2019 年 12 月 21 日(土) 9