最低な日だったの。

2021年8月13日　金曜日

朝から何もかもに絶望した。
目覚まし時計は8時セットにしたのに、肌寒くて目が覚めたのは5時だった。
もったいない起きかたをしたと思ってふて寝した。
そしたら胸糞悪い夢を見た。
周りの人間が、全ての物事が、大嫌いになる夢だった。
昨日干した洗濯物は乾いていなくて、今日の洗濯物を回せなかった。
化粧水と消毒スプレーを間違えて手に取った。
フォルムが一緒だから目が悪い私には分からなかった。
バイト先の子どもが怪我をした。
お盆の時期だから病院が開いていなくて見つけるのが大変だった。
働く仲間がみんな機嫌悪くて仕事にならなかった。
言葉選びができないのか、嫌なことを言われた。
頭の中で何かがプツンと切れた気がした、いや、たぶん切れていた。
帰りの電車に揺られていて、あまりにも鼻にきつすぎる香水を浴びるようにしている女がいた。
雨の日は香りが籠るからやめてほしいし、香水のつけ方も知らないのかと無性に腹が立った。
いろんなことに、あんまりにもムカついたから、どろっとした胸の塊をどこかに押し込めたかった。
だから、どろっとしていて甘いエクレアを買いに行こうと思い立ってコンビニに行った。
なのに陳列棚にはひとつも置いていなかった。
悔しかったからコンビニを３店舗もまわったけど、どこにも売っていなかった。
何も買わずにコンビニを出て、黙々と歩いて家に帰った。
カバンを投げて、手洗いうがいをしてまっすぐ冷蔵庫に向かった。
ピーナッツチョコレートが残っていた。
迷わず全部食べてしまった。
やってしまった、明日はニキビ戦争の始まりだと後悔した。
夕飯の大好きなラタトゥユを服に溢した。
真っ赤なシミが広がった。
ため息が吐かれた。

こんな最低な日だったの。
小さなことが心につっかえる。
うまくいかなくて泣きそうになる。
苦しくて押し潰された日だった。
普段ならどうでもいいと割り切れることが、そうはいかなかった日。
外で雨戸を打ちつけるバケツをびっくり返したような雨が気持ちの荒れようを表している。
明日はエクレア見つけよう。

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