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「夏の終わりの“祭り”」----『あちこちオードリーオンラインライブ2023』

 コロナ禍になってからの変化の一つは、オンラインイベントが増えたことだと思う。

 もちろん、リアルライブと比べることではないだろうし、何しろ、外出ができにくい時はうれしかったし、チケット争奪をしないで、確実に視聴できるのはありがたいことだった。


あちこちオードリー

「あちこちオードリー」はテレビ番組として、毎週、今でも楽しみにしている。

 2019年に始まった時は、土曜日の昼前の時間帯、と思って油断をしていたら、かなりリアルなトークという、ありそうでなかった企画で、なんだかすごいのではないか、と思っていたし、これが、この時間帯で放送することで、より多くの人が見られるのかも、などと思っていた。

 ただ、その時間帯は半年くらいで、深夜の1時30分に移った。

 それが2020年だったから、今振り返れば、コロナ禍とともに番組も移動をし、その後、1年ほどで午後11時台に再度移ったので、コロナ禍の時期に、その注目度と重要性をあげてきた番組だと思う。

 そして、うちでもずっと大事なエンタテイメントのままだ。

オンラインライブ

 そのオンラインライブが始まったのが、2020年だったから、考えたら、これもコロナ禍だったからなのだろうけど、最初のオンラインライブの視聴はできなかった。

 それは、チケットの販売システムが、携帯を持っていることが必須で、いろいろな事情で今でもスマホも携帯も持っていなくて、あきらめた。他の見たいライブも、同じようなシステムで、それは個人を特定し、安全性を高めるという目的だから、と思えたけれど、自宅でのオンラインにも同じようなことを求められるのは、残念だった。

 それでも、翌年、2021年からは、チケットを扱う会社が変わったせいか、オンラインライブを視聴できた。

 そのときに発売されるTシャツなども購入し、それを着て、ノートパソコンの前に座った。

 その時の内容が外に漏れたら、次はない、という言い方がされていて、オンラインライブは、そうした約束は必要かも、と思っていたら、数万人単位の視聴者がいたはずなのに、その「漏れ」がなかったことも含めて、なんだかうれしくて、だから、翌年にもオンラインライブがあった。

 この時もTシャツも購入し、視聴した。

 個人的には、夏祭りのようなイベントになっていた。

オンラインライブ2023

 日程が発表され、カレンダーを確認し、当日も見られるとわかったので、ゲストが発表される前に、エコバッグ付きのチケットを申し込んだ。そして、ゲストが「平成ノブシコブシ」と「アンガールズ」とわかって、より期待も大きくなった。

 Tシャツも妻と相談して、黒を選んだのは、去年が白だったせいで、2023年は午後8時開始に合わせて、少し夕食も早くしてもらって、ノートパソコンをこたつ(今は暖房機としては使っていない)の上に置き、フルスクリーンにして、視聴した。

「心のかさぶた剥がしデスマッチ」というタイトルで、実際のイベントが、その表現の強さに負けてしまうことも少なくないのだけど、今回も最初のオードリー・若林の話から、かなりの破壊力もあり、とても面白く、熱量も高かった。

 それから、6人がそれぞれの持ち味を出して、今回は特に「アンガールズ」山根が、失礼な話だけど、こちらの期待以上に、思いもよらない面白さを発揮して、とても楽しい時間だった。

 考えたら、ずっと話を続けていて、それも人の興味をひき、しかも想像力まで使わせ、その上で、今年も考えることまでできた。

 あっという間に時間が経ち、気がついたら午後10時を過ぎていて、妻は就寝時刻で、視聴するのに集中力を使うタイプでもあるので、楽しかった分だけ消耗も激しく、眠くなってしまったので、いったん、視聴を止めた。

 だから、当日に、全部を見ることはできなかった。

 それでも充実して、ちょっと非日常的な気持ちになれたから、やっぱり、夏の終わりに、今年も行かなかったけれど、祭りのような感覚にはなれた。

本当のこと

 そこから、残りの視聴をするまで、ちょっと日が空いてしまった。

 8月はすぐに終わり、9月になっていた。

 ただ、気温は真夏日のままだったので、気持ちの方は、まだ夏が終わっていない。

 そして、「オンラインライブ2023」の残りを視聴した。この前、見終わったところよりも、さらに少し時間を戻して見始めたので、1時間弱になったのだけれど、やっぱり、充実した視聴になった。

 妻は、途中で「私も心が震えているよ」と言ったり、観終わった後に「人が、本当に思っていることを、きちんと話しているのは、気持ちがいいし、素晴らしいね」と話していた。

 確かにその通りだった。

 そして気がついたのが、自分がどう見えるか?を優先したり、この状況を、どうすればうまくコントロールできるか?といった思惑があったり、そんなコミュニケーションの方が、もしかしたら日常では多くなりがちなことだ。

 だから、こうした、自分が本当に思ったことを伝えようとすることのほうが、実はちょっと非日常的なものになっているのに、改めて気がついた。

 それは、本当はおかしなことで、思ったことを伝えあって、その違いも含めて理解しようとしあって、その上で、何か違うものが生まれたり、その場では結論が出ることもないのだけど、コミュニケーションの心地良さだけは残ったり、ということが、本当は、会話する、ということのはずだ。

 そうしたことも思い出せた貴重な時間になった。

 それは、ある意味で「秘密保持」が保証されているから、できるようなトークでもあるのだろうから、今までは「漏れなかった」としても、これから先はわからない。

 だから、まだ3年しか「参加」していないけれど、もしかしたら、これが最後になるかもしれない、といった微妙な緊張感はずっとある。

 そして、後日見たときに、視聴した人だけに購入可能なステッカーがあると知って、その購入の手続きまでした。ここまでがセットで、このイベントに「参加」が終了し、特に今年は時期的にも、夏の終わりの区切りがついたような気がする。

 
 来年も、このオンラインイベントがありますように。







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