『注目されない「第８波」と、進む季節」。2022.10.15.
少し暖かい気がする。
空気が柔らかい。
昨日まで、雨が降り続けていたから、今日は少しでも日がさしてくれるだけで、ありがたい気持ちになる。
踏切り
午前９時前。
家を出ると、すごく苦しそうに走っている人がいる。
きちんと走るための格好をして、もちろんマスクはしていなくて、そして、あっという間に走り去っていった。
駅の近くのカット&カラーの店の前に女性が一人待っている。
駅のそばの踏切が閉まっていて、電車がちょうどきている。
遮断機が上がると、とても間に合いそうもない距離から、女性が思い切り走ってきて、踏切を渡って、直角に曲がって、改札へ入っていって、まだ電車から人が降りてきている時だから、乗れたようだ。
なんだか、すごい。
体
ホームには２０人くらいの人がいる。
電車が来て乗って走り出して、次の駅で止まる。
乗り込んできた高齢の男性が、思った以上に強い力で体にあたってきて、空席に向かっていた。
何の反応も言葉もない。
あたったことに気が付かなかったのか、何もいう気がないのか、どちらなのか、分からない。
終点に着いて、ドアが開いて、降りるときに、床に黒い布のようなものが落ちている。拾って、届けようとも思ったが、申し訳ないのだけど、人の流れの中で立ち止まることができなかった。
ダイヤ
改札を出て、歩いて、次の改札に入る。
いつも習慣にしているアルコール除菌のポンプを一人だけ使っていると、電車の発車時刻の表示が、現在より微妙に早い数字になっている。
ダイヤが乱れているのかもしれない。電車が止まったら、嫌だなあ、と思っていたら、ホームから人がたくさん階段を登ってくる。電車が来たみたいだった。
どの電車か分からないけれど、とにかく乗っておかないと、止まったりすると、間に合わなくなるかもしれないと思うと、焦って、階段を降りて、走り込むように車両に乗った。
車両の中の人は少ない。
窓が少し開いている。
ドアのそばに立っていたら、近くの座席の若い男性がセキをして、それで、そこから距離のある、向こうのドアのそばに移動する。
マスク
いくつかの駅を通った時、車内に男性の声でアナウンスが響く。
踏切の安全確認のために、３分ほど遅れていますことを、お詫びいたします。
遅れた事情を知って、次の電車でも大丈夫だったことを知るのだけど、その遅れたのために、自分はいつもよりも少し早い時刻に目的の駅に着きそうだった。
今日も、ほとんどの人がマスクをしていた。
最初に自宅の最寄り駅のホームで、若い男性が一人だけノーマスクで歩いていた。
あとは見なかったと思ったら、次の大きい駅で、元気に乗り込んできた二人の若い女性はマスクをしていなかった。
楽しそうに会話しながら、車内を歩いて、すみの席に座っていた。
雑誌
ドアのそばに立った。そばの座席に高齢男性が座っていて、東スポの競馬のページを開き、熱心に何かを書き込んでいる。たぶん、予想なのだろうけど、そんな光景もあまり見なくなった。
私からは、少し遠い座席に高齢の女性が座って、上半身を折り曲げて、雑誌を読んでいる。その姿勢のまま、せき込んでいる。
車両のあちこちから、セキや、くしゃみの声が、思ったより多く響いている。
秋
目的の駅で降りて、外へ出て、道路を歩く。
並木の木々に、少しずつ黄色や赤が混じり始めている。
「第８波」のニュース自体、それほど注目をされていないようだけれど、何があっても、季節は進んで、秋が深まっているのだと思う。
人通り
夕方の午後４時過ぎに、用事が終わって、朝降りた駅に、再び向かう。
まだ少し暖かい空気に感じる。
レストランの外の席には、人が結構いる。
公園のようなスペースにも、人が多い。
なんだか、人通りも増えてきているように思う。
ニュース
駅に着いて、電車を待つ。
電車が来て、電車が来る。
乗り込んだら、ちょうどドアの上の小さい画面でニュースが始まる。
全国旅行支援
ライブハウス
電気料金の負担軽減
東工大と東京医科歯科大
上皇様
自転車 悪質な交通違反
電車は進んで、途中で、距離を保って座れるくらい空いた。
ベビーカー
乗り換えの駅に着き電車を降り、空になったペットボトルを自販機の横の回収ボックスに捨て、アルコール除菌を一人だけ使って、違う路線の電車に乗る。
小さい子供の姿が目立つ。
最初に止まった駅で、ベビーカーが２台、続けて降りていった。
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