「鈴カステラ」の更新。
家にいるときは、妻と二人でお菓子を食べて、コーヒーを飲んで、録画されたドラマなどを見て、おやつの時間をつくっている。
自分にとっても、とても大事な時間だと思う。
そのためのお菓子は、スーパーやコンビニに寄ったとき、棚を見て、新しかったり、見逃していたり、おいしそうに見えるものを、値段と相談しながらカゴに入れる。
100円
今だとスーパーなどでも、消費税抜きで「100円」のお菓子の棚がある。そこには、甘いのも、せんべいのような辛めのものも揃っている。その商品は、選び方によっては、お得でおいしいので、値上げが続いていて、うちのように基本的に貧乏な家庭にはありがたい。
だから、毎回、その棚を見て選ぶのだけど、一度買って好評だったりすると、それを繰り返し買うことになって、そうなると、その棚にある他の商品に目が行きにくくなる。
スーパーに行くとき、妻にメモを渡されて、それを見ながら店内を歩いていて、そこには、お菓子に関しては、「甘いものと、甘くないもの」という文字があって、甘いものに関しては、この「100円の棚」ではあれこれ購入したことがあって、さらに何かないかと思っていたら、鈴カステラの文字が目に入った。
これまでほとんどあることに気がつかなかったのは不思議だったのだけど、カゴに入れた。
鈴カステラ
鈴カステラは、自分が子どもの頃からあるお菓子で、その印象はすごくおいしいとは思えなくて、それに口の中が乾燥するものだと思っていた。だから、なつかしいのは間違いなかったけれど、大人になってから、わざわざ購入することは少なかった。
それが、あるとき、セブンイレブンで買った鈴カステラが思った以上においしくて、それは、味が更新されていたと思えた。
当たり前だけど、メーカーも努力をしていて、味が進化していているのだと、ちょっと感心した。
鈴カステラの更新
そんなことも思い出し、スーパーで買った鈴カステラを、でも、それほど期待しないで、おやつの時間に食べた。
この前のコンビニの鈴カステラは、全体が柔らかいのではなく、外側がややカリッとしていて、中がソフトという食感だったのだけど、今回の鈴カステラは、少し味が違って、おいしく感じる。
それで、気がついたら、何個も食べていて、妻がちょっとキリッとした表情で言った。
「おいしい。これ、更新していると思う」
真面目な顔で言われたので、そのことを少し詳しく聞いた。
そうしたら、考えつつ、ゆっくりと教えてくれた。
「--- 練乳の効果だと思うのだけど、ほわっとクリーム感、というか、優しい甘さが香りつきで残る。わーおいしい、と感じさせる後味だった。だから、更新している、と思った --」。
そう言われると、確かにそうだと思った。
妻の「更新している」という言葉もあって、次にスーパーに行ったとき、また買った。おやつの時間に、またテーブルに並ぶと思う。
こうして、それほど大げさにアピールされることもないけれど、鈴カステラが、また更新されていたのを知った。
なんだか、すごい。
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