鑑賞ログ「ノイズ」

220207@グランドシネマサンシャイン

映画公開直前まで、ノーチェックだったと記憶している。テレビっ子としてまんまと藤原竜也と松山ケンイチが出演していたテレビ番組を観て作品に興味を持った次第。設定が面白いもん。
永瀬正敏が出演しているということにクオリティ担保を感じたのもあるかも。

過疎に悩み、藤原竜也演じるケイタが栽培する黒イチジクに島発展の希望を託す愛知県のとある島。犯罪もなく、住民全てが知り合いといった雰囲気がある島に、前科者・小御坂がやってくる。アクシデントで彼の命を奪ってしまったケイタと、親友のジュン。そして、もう一人は二人の幼馴染のシンイチロウ。社会に必要とされていないであろう殺されてしまった人間と、図らずも加害者となってしまったケイタと親友たち。その行き着く先は…という物語。

神木隆之介演じるシンイチロウの母親を演じる鶴田真由が熱演だった。本編登場当初に「なんでこんな役で…」と思ってしまってごめんなさい。ちょっとうるっと来てしまった。
柄本明が島の長老的なお爺さん役で出演。柄本さん73歳か。お爺さん役も納得だけど、息子役の酒向芳は実年齢63歳。ちょっと息子には歳が近くないか…えもっちゃんが老け役にしても。でも考えてみれば今老け役ができる俳優ってなかなかいないのかも。同じ歳を調べると、岡本信人、塩見三省、泉谷しげるなどなど…難しい。やっぱりえもっちゃんの独壇場か?いい俳優なのは間違いないし。

さて作品。作品で描かれる田舎特有の閉塞感もリアルだったし、ドラマ部分とコメディ部分のバランスはいいと思ったな。ただ、最後のオチは面白かったけれど、演出はちょっとかゆかったかな…。作品で描こうとするモヤッとするものは共感できるけれど。
社会から排除されたものを、それを理由に個人が排除していいのかということと、何かを守るために犠牲にするものについて。ここまでだと普通の作品。この作品は、さらにもう一枚描くけれど、想定の範囲内だったというか…。眩しく光るものが近くにあると、眩しい分だけ影は濃くなるよね…。
あと、警察の鑑識どんだけ無能なんじゃ!と思うシーンも。その辺りがちょっとご都合主義に感じたかも。
藤原竜也の大量の鼻水にびっくりしたこともここに記しておきたいw。
見どころかもね。


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