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【ただの日記】背伸びな休日

昨日は久しぶりに地元から抜け出して、男友達と二人、表参道へ行った。



まず、表参道駅の周辺にある、宇治園という店でモンブランを食べた。

僕は栗のモンブラン、友人はかぼちゃのモンブランを注文した。僕は皿がきた瞬間に手をつけてしまったので、写真は友人が撮ったものだ。
割とねっとりとした王道モンブランで、好みの味だった。これで1200円は満足だ。
また行きたい。

次に洋服を見て回る。しかし、いろいろと欲しくなってしまうので、ほどほどでカフェに行くことにした。
ネットで調べて、休憩に適しそうなおしゃれなカフェを選び向かう。背の高いビルのエントランスを潜り、エスカレーターで登っていくと、KENZOというブランド服のショップに目を奪われ指を咥えた。トレーナーを買いたかったが、手は届かなかった。いつか買いたい。

その後、四階のカフェに入店した。
gyre foodという店だ。

そこの雰囲気はまさに異世界だった。
この店のコンセプトは「循環」で、ひとりひとりの消費行動が社会や自然環境になにかしら影響を与えうる、ということを表現したらしい。
やたらと今の社会状況ともリンクしている気がした。
店自体としては、とても居心地が良いし、お喋りに最適な落ち着いた癒しの空間が広がる。
なにより、コーヒーが美味しかった。
隣にいるのが男でなければ最高だ。とは言わない。
ともかく、ここはリピート確定だ。

そして、早めの夜飯に俺のフレンチというレストランでパスタを食べに行った。僕がこの店に行くのは三回目だ。量も多く、パスタは安定してうまいし安い。
さらに、このレストランを選んだのは理由があった。生演奏があるということである。

日替わりで色々なアーティストが楽器を演奏したり、歌を歌ったり、客を存分に楽しませてくれる。
この日の生演奏は6時半から始まる予定らしい。僕たちは5時に入店してしまったため、割と待たなければならなかった。
皿の上にフライドポテトを2本残して、まだ食べてますアピールをして時間を繋ぐ。

時間になると、ドレスを着た女の人が存在感あふれる大きなグランドピアノの椅子へと座った。今回はピアノの演奏らしい。僕は、ピアノの生演奏を聴くのは相当久しぶりで、ワクワクした。

演奏が始まると、一気に引き込まれた。
当たり前ではあるが、普段日常で聴く音とは、明らかに異なる迫力と独特の世界観。
ピアノを弾く人の動きも時にしなやかで、時にアグレッシブ。僕は、目も耳も奪われた。

技術的に上手いか下手かなんて分からない。
しかし、一つ言えるのは、そこには生きた音楽に満たされた空間があった。
演奏を聴いていると、どんどん魅了される。
全身に鳥肌がたった。

改めて、音楽の力ってすごいなと染み染み感じた。

僕は少し前に『羊と鋼の森』というピアノの調律師をテーマとする映画を見た。

『羊と鋼の森』あらすじ
将来の夢を持っていなかった主人公・外村(山﨑賢人)は、
高校でピアノ調律師・板鳥(三浦友和)に出会う。
彼が調律したその音に、
生まれ故郷と同じ森の匂いを感じた外村は、
調律の世界に魅せられ、果てしなく深く遠い森のようなその世界に、足を踏み入れる。
ときに迷いながらも、
先輩調律師・柳(鈴木亮平)やピアノに関わる多くの人に支えられ、
磨かれて、外村は調律師として、人として、逞しく成長していく。
そして、ピアニストの姉妹・和音(上白石萌音)由仁(上白石萌歌)との出会いが、
【才能】に悩む外村の人生を変えることに―。

(公式サイト引用)

その映画と相まって、妙に深々と感動してしまった。
今自分が聴いている演奏は、いろいろな人の「良い音楽を届けたい」という意図の集合によって、こんなにも素晴らしいものになっているのだ。と考えると感動せずにはいられなかった。

演奏が終わる頃には、酒なんて全く飲んでいないのにホワホワと酔っていた。
自然と手が動き、拍手をする。

しかし、「凄かったね」と単純な感想を言う。

演奏が終わるとすぐに店を後にした。
涼しい外気を浴び、音楽の余韻に浸りながら渋谷駅へと向かった。道中のキラキラ光るビル群は刺激に溢れた一日を象徴しているかのようだった。しかし、それを気にしないようにして家へと足を進めた。

また行きたい。
そう思わせる街だった。

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