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自分を成長させたい転職について、ジョブホッパーが思うこと

新卒が多く入社する時期がやってきた。私は自分の人生で「新卒」という働き方を堪能した経験はなく、同期という名の絆は知らない。数多くの転職先で「あいつとは同期で~」的なお話を受けると「真っ当ですねぃ」と心の中で思っている。

新卒の記事が溢れる中で、現在の若者の多くは終身雇用を前提とはしておらず、つまり人生で何回かは転職するのだろうというキャリアを念頭に置いていることが分かる。
 ただ、正直どこからのデータかは分からないので、これも真実かは不明だ。アンケートにはそう書いてあるかもしれないが、実際転職する人とはまた結果は異なってくるのだろう。そして何かのインタビューで「自分を成長させたい、違うフィールドで自分を試したい」というものを見たので、老婆心ながらここに言及していきたいと思う。

まず、一般的に考えて「自分を成長させるため」の転職というのはもっともらしいポジティブな理由であると言える。ただ、個人的にはあまりお勧めはしないし、これを第一の理由にしない方が良い。
 面接では使える常套句であり「では弊社ならどこに自身の成長を感じることが出来るんだい?うちは養成所じゃないんだけど」みたいなことを言ってくる人もいるかもしれないが、自分の成長と会社の成長のベクトルを合わせるのは当然なので、なめるんじゃないと言ってやれば良い(言ったら落ちます)
 それはさておき、結局「自分を成長させる」というのはどこでもできることであり、恐らく問題なのは「自分はこういう風に成長したい、キャリアを積んでいきたいし、それを上司に相談したが「ふーーーん」と言われるだけでまったく取り持ってくれない」と言うのが具体的な表現になるのではないかと思う。もし上記を具体化できず、漠然と今の状態に飽きて「私はドラ〇エのようにレベルを上げたい!」と思っているのであれば、人生はゲームのようにまんべんなく強さが上がることはないので、よくよく考えた方が良い。

 ある意味、ブラック企業で精神を保たせて働くことも「タフネス」というスキルの成長であるとは言えるが(お勧めはまったくしていないし、皮肉でもない)、自身の成長の種というのはどこにでも落ちているもので、それを離職の理由とするのは適切な表現が見つからないが何か「失礼」な気がしている。
 きっと今の会社でも貴方は成長できているし、毎日同じようで違う何かも起きていて、日々経験は積まれている。ただ、それをどのように望んでいるか、ということであると思う。

 今の世の中は世間が騒いでいるほど高度化もしていないし、AIは自分の生活をすぐに獲らないし、驚くほど手作業の人生が君を待っている。自動化を推奨している私の仕事は自動化する為の労力は自動化後に報われるのかと思うぐらいいつもハードだったりするので、もはや何も考えないで手でやり続けるのも幸福な選択肢であったりすると思うぐらいだ。

 周りから急かされる成長に惑わされず、世間のDXやらなんやらの波に影響されることもなく、真に自分の成長を見つめて、幸せに生きて欲しいと願う。

新卒に、中途に、幸あれ。

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