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アルバム全曲レビュー #4 COCONUT/NiziU Part1

 2023年7月、NiziUの2ndフルアルバム『COCONUT』がリリースされた。前作『U』からおよそ1年8か月ぶり、WithU待望のアルバムとなった。

 前作の主なテーマは、ちょうどデビューから1年が経とうとしている時期でもあり "NiziUを支え応援してくれる全ての「あなた(U)」への感謝" だったようだが、今回の『COCONUT』は7月リリースということもあり "夏" を全面に押し出したコンセプトとなっている。リリースに先立って公開されたTrailerからも、これから訪れる夏へのワクワク感が感じられた。

 さて、この記事では1人のWithUとして『COCONUT』を聴いてみて感じたことや気づいたことを1曲ずつ綴っていく。前作『U』のリリース後にも同じような記事を書いたのだが、これが思いのほか好評で一定の需要があることが分かったので、今回も書いてみようと思い立った。是非最後まで読んで頂けたら幸いである。



COCONUT

 1曲目を飾るのは、このアルバムのタイトル曲であり題名にもなったCOCONUT。前回同様、1発目にタイトル曲を持ってくるパターンとなった。タイトル曲が挿入される場所として1曲目は最も一般的であり、聴く人に一気にアルバムの世界観を印象づけることができる。次いで多いのが2曲目のパターンで、最後もしくは最後から2番目といった後ろの方に持ってくるパターンも意外に多いように感じる。


 CDリリースに先駆けて6月下旬にMVが公開され、4か月弱経った現在では1200万回に迫る再生回数を記録している。NiziUがココナッツの形をした無人島に遊びに来て日が沈むまで楽しく過ごすという内容になっており、先述のTrailerの続きになっていて面白い。見どころが多くメンバーのスタイリングも良いので、私のお気に入りのMVの一つである。

 4月上旬にメンバー全員でサイパンを訪れていることが既に判明していたため、COCONUTのMVもサイパンで撮影したのではないかと予想する声が多かったが、実際は全てスタジオで撮影されたものだった。代わりに、サイパンではYouTube番組「NiziU's Summer Vacation」や後述するLOOK AT MEのImage Videoなどの撮影が行われていたようだ。


 クレジットを確認すると、作詞:J.Y.Park、Mayu Wakisaka/作曲:Lee Hae Sol、Mayu Wakisaka/編曲:Lee Hae Sol とのこと。どれもNiziUの楽曲ではおなじみの制作陣である。

 J.Y.Park氏は言わずもがなNiziUのプロデューサーであるが、楽曲制作に直接関わるのは意外にもChopstick以来。多くの音楽プロデューサーが関わって楽曲が多様化する方が面白いので、J.Y.Park氏がクレジットに載らない最近の傾向はむしろ大歓迎だったのだが、久しぶりに "作詞J.Y.Park" を見ると実家のような謎の安心感があり少し嬉しく感じてしまった。

 Mayu Wakisakaこと脇阪真由氏は日本のシンガーソングライター/音楽プロデューサーであり、2010年代半ばからKPOPにも関わるようになった。ソニー・ミュージックやJYPのアーティストを担当することが多いようで、NiziUも彼女が作詞した楽曲がかなりの割合を占めている。このアルバムにもたくさん出てくるので、後ほど彼女が書く詞の特徴について述べたい。ちなみに今回のように作曲も担当するのはBlue Moon以来2度目である。

 Lee Hae Solことイ・ヘソル氏は2020年以降主にJYPアーティストの楽曲に関わってきた韓国の音楽プロデューサーであり、J.Y.Park氏がプロデュースした楽曲の編曲を担当するというパターンが多いようである。TWICEのBDZやITZYのIn the morning、NiziUではStep and a stepやChopstickがこれに該当する。編曲とともに作曲にクレジットされる場合もしばしばあり、NiziUでは今回のCOCONUTだけでなく、Make you happyやAlready Specialなどの作曲に参加している。


 制作陣の正体が分かってきたところで、彼らがプロデュースしたこの『COCONUT』という楽曲自体について深堀りしていきたい。

 この曲のメロディーはどこか "南国っぽさ" を感じさせ、まさにヤシの木が生えているような常夏の島のイメージが頭に浮かんでくる。このように聴く人にトロピカルなイメージを持たせる要因として、ここではコード進行中に登場する2種類のノンダイアトニックコード:CmとA7に着目する。

 COCONUTの基本スケール(音階)がト長調なので、Cmはサブドミナントマイナーコードと呼ばれる。このコードはAメロ、Bメロ、サビといったすべてのパートに登場する、この曲を象徴するようなコードである。トニックコードの直前にはドミナントコード(まれにサブドミナント)が来るというのがコード進行の原則となっているが、なんとここでは一曲を通してその役割をサブドミナントマイナーであるCmが担っている。ゆえにCmがたくさん登場するのだが、これがこの曲のトロピカルなイメージに一役買っているのではないかというのが私の考えである。

 この記事でも、サブドミナントマイナーコードが南国リゾート系のイメージを与えることが示唆されている。

 皆さんは "南国っぽい" もしくは "トロピカルな" 音楽と言われたら、どんな音楽を思い浮かべるだろうか。ウクレレの伴奏が特徴的なハワイの音楽を思い浮かべた人も多いのではないだろうか。多くの日本人の南国のイメージと一致するであろうハワイ音楽の間奏には、しばしばセカンダリードミナントコードが登場するらしい。これが2つ目に挙げたノンダイアトニックコード:A7の正体である。 COCONUTの曲中ではBメロやサビの一部に登場するが、ハワイ音楽に多用されるこのコードの存在も "南国っぽさ" の一因と考えることができる。

 

 一旦コードのことは忘れて、インストを集中して聞いてみても色々な発見がある。この曲はおおむね16ビートで構成されておりリフレインの「Coco coco coconut」の部分が特に分かりやすいが、サビの前半「It's just you and I…」の部分はキックが不規則に入っておりシャッフルビート気味になっている。曲のお洒落さが増す面白いアレンジである。

 もう一つお洒落なアレンジとして取り上げたいのが、スクラッチ音の挿入である。スクラッチとはレコードを手でこすることで音を出すDJの基本的なテクニックだが、そのサウンドが2番頭のラップ、ラスサビ直前のニナのパート、一番最後の部分の3か所に挿入されているので、是非じっくり聴いてみてほしい。このようにアレンジの面でも様々な工夫がなされている。

 余談だが、編曲者のイ・ヘソル氏は過去にTWICEの『Alcohol-Free』の編曲を担当したほか、『Fanfare』をサンバ風にアレンジしたRemixも制作している。COCONUTを含めたこれら3曲は雰囲気がよく似ている。イ・ヘソル氏はこういった類のアレンジが得意なのかもしれない。

 

 最後に、印象的だったいくつかのパートについて触れておきたい。まず出だしのリフレイン「Coco coco coconut」はアヤカのパートであり、同じくNiziUのサマーソングである『Super Summer』と共通している。アヤカは夏生まれということもあり夏が似合う(気がする)ので納得だ。

 マヤは楽曲によってメインボーカルのように目立つときもあれば、サブボーカルのように出番が少ない場合もあり差が激しい。『U』の収録曲で例えるなら『Twinkle Twinkle』でのマヤはメインボーカル、『Need U』でのマヤはサブボーカルであるといえる。今回のCOCONUTはというと、貢献度で言えばマコといい勝負であり、メインボーカルであるといってよい。特にブリッジのパートが印象的である。

 ブリッジ~ラスサビの部分で転調するが、ここでリクのE5のロングトーン、ニナのF#5どちらも力強い地声で出していて、流石としか言いようがない。ニナの地声F#5はSuper Summerでのハモりに並ぶ2位タイの高さだ。ニナが最高音を記録した楽曲はこのアルバムに収録されているので、後ほど詳しく解説する。ちなみにこの転調はト長調からイ長調への+2の転調で、同じくイ氏と脇阪氏による共作曲のAlready Specialと同じパターンである。


LOOK AT ME

 続いて2曲目には、これまた新曲の『LOOK AT ME』が入っている。『U』ではこのポジションに2ndシングルとして既出だった『Take a picture』を入れてきたが、今回は2連続で新曲という流れになった。

 このLOOK AT MEは、先述したようにサイパンで撮影されたImage Videoが公開されていたり、上に載せたChoreography Videoが制作されたほか、テレビ番組でも何回か披露されている。このように収録曲の中でCOCONUTに次いでプロモーションされている楽曲であり、いわば「第2のリード曲」だ。『U』で言うところの『Need U』的な立ち位置である。


 そしてご存知の通り、日本テレビで今年の7月から9月にかけて放送されていたドラマ「こっち向いてよ向井くん」の主題歌にも抜擢されている。"恋愛の仕方を忘れてしまったアラサー男子が紆余曲折しながら恋愛や結婚について考える" というのがこのドラマの主なあらすじで、大学生の私でもハマって全話見てしまうほど面白いドラマだった。実際NiziUメンバーも毎回楽しんで見ていたようだ。

 そんなドラマの雰囲気にLOOK AT MEはぴったりで、毎回エンドロールでこの曲が流れるのを心待ちにする自分がいた。SNS上でもこの曲がドラマに合っていると指摘する声が多かったが、そう思わせる要因はどこにあるのだろうか。ここではまず歌詞に着目する。

Look in to my eyes ちゃんと私を見て Feel my heart 感じて
歩幅を揃える Together 手を繋いで Forever 二人で進めていきたい

Look at me now 向かい合って
想い合って ずっと Feeling our love Feeling our joy

(略)

キュートなbag キュートなshoes それが欲しいわけじゃない
あなたの言葉を 受け取りたい

守られたいんじゃない あなたが隣に
いれば、それだけで良い ずっと、照らし合っていこう

(略)

分かり合えなくてもね 伝え合いたいの
寄り添う二人で、ゆっくりと進めて 未来照らし、歩んでこう

『LOOK AT ME』より

 作中で主人公の向井くんは何度か恋愛の機会に恵まれるが、そのたびに女性たち自身に向き合おうとせず、気持ちを伝えようとする努力もせず失敗を繰り返してしまう。「ちゃんと私を見て」「向かい合って」などの歌詞からはそんな向井くんの様子が思い浮かぶ。さらに「守られたいんじゃない」はこのドラマの大きなテーマである元カノのあのセリフとリンクしているし、終盤のテーマである「ただ、一緒にいたい」を連想させるような言葉も散りばめられている。

 ちなみに「こっち向いてよ向井くん」の原作者であるねむようこ氏は、LOOK AT MEの歌詞についてこのようにコメントしている。

 作詞者がどこまで意図したのかは分からないが、このようにドラマの内容とリンクした歌詞が多く含まれることで主題歌としてふさわしい楽曲に仕上がっているといえる。歌詞について一つ付け加えると、サビ後半の部分「向かい合って」という歌詞には、主人公である向井くんの名前が隠れている。


 LOOK AT MEがドラマ「こっち向いてよ向井くん」のイメージに合致している理由について、別の角度からも探ってみる。

 曲調に注目して聴いてみると、曲全体としてミドルテンポで落ち着いた雰囲気が感じられる。普段であればブリッジの部分で力強い高音で圧倒するニナがこの曲では裏声を使っていたり、メインのサビで比較的優しい歌声のミイヒとマコを起用したり、他のメンバーも程よく力の抜けた歌い方をすることで、効果的にチルな感じが演出されている。

 さらに特徴的なのが、ギターとベースのアレンジである。イントロやサビが分かりやすいが、お洒落なカッティングギターのような音色が随所に聴こえる。ベースに関しては、特にサビの部分では跳ねるようなファンキーなアレンジが施されている。


 ミドルテンポであることと、ファンキーなアレンジ。これらのことを踏まえると、この曲はシティポップに分類でき、都会的な雰囲気がある楽曲といえるのではないだろうか。

 ここで「こっち向いてよ向井くん」の話に戻る。このドラマの舞台は東京の恵比寿であり、ビルに囲まれた街中でのシーンが多かった印象がある。LOOK AT MEの都会的な雰囲気が、都会を舞台にしたこのドラマのイメージに結びつきやすいのではないか、というのが私の結論である。


 最後に、この曲のコード進行が興味深かったので紹介しておく。Aメロとサビ、ブリッジで用いられているこの曲の基本となるコード進行はA♭→G→Cm→B♭m→E♭であり、JPOPでは頻出の丸サ(Just The Two of Us)進行である。Need Uの解説の際にも触れた覚えがあるが、近年ではYOASOBIの『夜に駆ける』に出てくることで有名である。

 ここでのB♭mは、ノンダイアトニックコードの一種であるリレイテッドⅡm(ツーマイナー)というコードに分類される。簡単に言うとコード進行のクオリティを上げるためにA♭→G→Cm→E♭の進行に付け加えられる、いわばおまけのようなコードである。元の音階に含まれない音(ここではD♭)を含むので一般的にメロディ自体には関わってこないコードなのだが、この曲ではあえてその音を取り込んだメロディが一部登場する。サビの「進めていきたい」や「Feeling our love Feeling our joy」の部分の違和感の正体はこの音である。一例としてTWICEの『MOONLIGHT SUNRISE』も、リレイテッドⅡmがメロディに反映されている。


 話を戻して、残りのコード進行についても考える。BメロはCm→CmM7→Cm7→F7→Fm→Gm→A♭→B♭となっていて、前半は基準となる音が半音ずつ下がるクリシェ進行、後半はJPOPのBメロで頻出の、じわじわと上がっていく進行となっている。V字を描くような面白い構成である。

 この曲で用いられているコード進行は、今説明したもので全てである。なんとBメロかそれ以外かで完結してしまう、とてもシンプルな構成である。加えてそれぞれのコード進行が単純で変にアレンジされることもなく、どれもJPOPではお決まりのパターンだ。コード進行だけ見れば、まさに「JPOPのお手本」と言えるような曲だと感じる。リリース前にTVでこの曲が初披露されたのを見た時、コード進行をすべて聞き取れてしまい、自分でも驚いたのを覚えている。


Shot Trip

 ここから既出の曲が3曲続く。まずは3rdシングル『CLAP CLAP』のカップリング曲として昨年7月にリリースされた『Short Trip』。前作『U』にも2ndシングルのカップリング曲であった『I AM』が収録されている。

 直訳すると「小旅行」。トラックリストが公開されてこの題名を初めて目にした時、NiziUの楽曲に似つかわしくない題名だと個人的に感じてしまった。しかし、いざリリースされてこの曲の深いテーマを知った時、この題名には納得せざるを得なかった。


 そのテーマとは、昨年デビュー2年目にして初めて開催が決まった"念願の全国ツアー"である。この曲の歌詞は一見すると気ままにキャンプを楽しんでいるようにも見えるが、よく見てみると初の単独ツアーを意識したような部分がいくつかある。

 1番のサビの出だしの部分「初めてのShort trip みんなでやっと来れたね」は、デビュー後のコロナ禍という困難な時期を乗り越えて、ようやくツアーを開催できるというNiziUの状況をよく表している。さらにWithUに会える喜びを表現した歌詞も随所に見られるほか、最後のパート「来年も絶対行こうね 約束して」は来年も必ずツアーで会いに行くという決意とも捉えることができる。実際、昨年に続いて今年も全国ツアーが行われ、大成功に終わった。


 ここで、『U』に収録されていたNiziU初のファンソング『Need U』の歌詞を思い出して頂きたい。この曲には「今は会えない状況にあるが、いつか必ず会いに行く」という趣旨の歌詞が登場する。これはまさしくツアーを通じてWithUに会いに行きたいという意味に捉えられるが、この曲のリリースから一年を待たずして実際にツアーが開催され、この歌詞は現実となった。

 そう考えると、これら2曲の歌詞は繋がっており『Short Trip』は『Need U』のアンサーソングとも言えるのではないだろうか。


 カップリング曲の魅力の一つとして、いつものパターンとは少し異なった意外な歌割り(パート割り)が挙げられるが、この曲も例外ではない。

 1番の「初めてのShort trip…」のパートはアヤカが担当しているが、ここをサビと呼んで良いのであれば、アヤカが1番のサビでいきなり起用されるというかなり珍しいパターンとなる。アヤカだけでなくリオやリマもこのパートに出てくるが、特にリマは最高でC5の音を地声で出しており、これは『Take a picture』や『Chopstick』と並んで彼女史上最も高い。

 最後のサビはリオが務めるが、そこに向かうブリッジの部分では、わずか8小節の中にリオ以外の8人のパートが詰め込まれるという、かなり細かい割り振りとなっている。上に載せたImage Videoではこの部分で次々に入れ替わるメンバーの様子がとても可愛く、見どころの一つだ。


Paradise

 続いて4曲目には、5thシングルとして今年3月にリリースされた『Paradise』が入る。このポジションに入ることでアルバムの序盤と中盤を区切る箸休め的な役割を担っていると考えることができ、『U』では『Twinkle Twinkle』がこれに該当する。


 この曲は『映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)』の主題歌として採用されており、NiziUにとって初めての映画主題歌となった。また、Wikipediaによるとドラえもんの映画の主題歌を21世紀生まれのアーティストが担当するのも初らしい。

 今年は何かと「主題歌」に選ばれることの多かったNiziUだが、子供向けアニメの主題歌を担当した数か月後に、少し大人向けのドラマの主題歌も任されるようなアーティストはあまり聞いたことがない。これこそNiziUが老若男女に愛されている証拠の一つと言って良いのではないだろうか。

 MVは公開から8か月近く経った現在では既に2400万回再生を突破しており、かなりいいペースで伸び続けている。やはりアニメ主題歌のMVは伸びやすいのだろうか。全員黒髪ぱっつんのワンピースでおそろいのシーンや、色鮮やかなクライマックスのシーンなど見どころもたくさんある。


 そんな『Paradise』の作詞作曲を担当したのは、NiziUの先輩にあたるStrayKidsのメンバー・バンチャン、チャンビン、ハンの3人によるユニット・3RACHA(スリラチャ)である。彼らはアイドル活動の傍ら、StrayKidsのほぼ全ての楽曲をデビュー当時からプロデュースしてきた。故にStrayKidsはセルフプロデュースアイドルと呼ばれるのだが、このようなアイドルは他にも存在する。

 KPOP界のセルフプロデュースアイドルとして有名なのが(G)I-DLEである。ガールクラッシュなコンセプトが魅力のグループだが、リーダーのソヨンを中心に作詞作曲編曲から振り付けまで全て彼女たちで行っている。13人組ボーイズグループのSEVENTEENもデビュー当時から自分たちでプロデュースを行っている。日本にも作詞作曲のできるアイドルは多いが、これらのグループのように全ての楽曲に関わるパターンは少ないように感じる。

 余談だが、今まさに放送されている「Nizi Project Season 2」では、地域予選のエントリー部門が5種類用意されていて、Season1には無かった作詞作曲部門が新設されていた。StrayKidsのようにセルフプロデュースのできるグループを作る構想があるのかもしれない。

 是非J.Y.Park氏にはボーイズグループだけと言わず、NiziUをはじめとしたガールズグループにもセルフプロデュースの機会を与えてほしいところである。後述するようにNiziUは今回のアルバムでメンバー全員が作詞の経験をしているし、ピアノが弾けるマユカや虹プロで作曲に挑戦したニナあたりは作曲にも向いているのではないだろうか。


 ここで本題の『Paradise』に話は戻るが、3RACHAがプロデュースしたことを知った時、私が期待したのはゴリゴリのラップを含み、サウンドの圧が強めのかっこいい曲だった。というのも、StrayKidsがこれまでにリリースしてきたタイトル曲はそういったHIPHOPやEDMの要素を含んだものが多いことに加えて、直近のシングル『Blue Moon』がバラード曲だったからである。

 しかし蓋を開けてみると、ラップを一切含まないミディアムバラードのような曲調だった。全体的にしっとりした印象だが、サビではギターが印象的なロック風のアレンジが施され疾走感がプラスされており、映画ドラえもんに相応しい楽曲に仕上がっている。私の期待した曲調ではなかったが、今までのNiziUにあまりなかった曲調でもあり一聴して好きになった。ゴリゴリのかっこいい曲だけでなく、このようなしっとり系の曲も作れる3RACHAの才能には驚かされる。


 3RACHAの中でも、リーダーであるバンチャンが中心となって楽曲をプロデュースすることが多いようだが、この曲も例外ではない。3人の中でただ一人編曲に参加しているほか、ボーカルディレクションも担当するなど『Paradise』の制作にかなり深く関わっている。

 そのボーカルディレクションの様子がリリース直後にYoutubeで公開され、話題となった。バンチャンが時々日本語を交えてアドバイスするなど和やかな雰囲気ではあるが、お互いに納得がいくまで何度も繰り返す場面や、終了後のメンバーの達成感を見るとかなり大変なんだろうなと感じた。このような楽曲制作の裏側はなかなか見ることができないので、かなり興味深い動画である。

 

 続いてこの曲の構成に注目してみる。冒頭の「昔々きいた話…ほんとの自分」はこの曲で最も落ち着いたアレンジの部分であり、プロローグ的な雰囲気がある。そこからAメロ、Bメロ、サビと続いて順調に2番までが終了するのだが、その直後に面白いことが起きている。この部分にはブリッジまたは直接ラスサビが来るのが一般的だが、この曲では+1転調したAメロが入ってくる。

 この段階ではまだAメロをブリッジとして使っているパターンも考えられたため、それほど驚きはなかった。しかしそのままラスサビを待っていると、そのまま曲が終了し遂に混乱してしまった。結果的にAメロがラスサビのような役割を担うという、めったに見ない構成となっている。このような珍しい構成にした理由としては、2番が終了した時点で3分弱が経過しており曲が長くなりすぎるのを避けたのではないか、この曲のサビはかなり高音が続くためメンバーの負担を考慮してサビを2回に留めたのではないか、など色々と推測できる。


 メンバーそれぞれの歌声を堪能できるのもこの曲の魅力である。上で述べたようにラップパートが一切ないので、普段なかなか聞けないマユカとリマの歌唱パートの存在が大きなポイントだ。マユカは2番のBメロに出てくるが、1番ではリクが担当する部分である。おそらく初めてメインボーカルであるリクと同じパートを担当しており、それほど重要なパートを任されていると言える。

 リマはまずトップバッターとして1番のAメロに登場し、彼女史上最も低音のF#3を出している。2022年に入ってからリマが歌い出しを務める曲はリリースされなくなっていたが、ここに来て復活した。やはりリマの歌い出しはしっくりくる。続いて2番のAメロにも出てくるが、ここは音程が上下する難しいパートであり、地声と裏声を巧みに切り替えて対応している。やはりNiziUの魅力的なボイスだと再確認できた。


 NiziUの楽曲はマコとリク、もしくはミイヒとニナをセットとしてパートが割り振られている場合が多く、前者が主役の曲か、後者が主役の曲かでおおよそ2種類に分類することができる。デビューからしばらくはマコリクが主役の曲がほとんどだったのだが、『Blue Moon』のリリース以降はむしろミイニナが主役の曲の方が多くなってきた印象がある。特にこの『Paradise』はパートの分量、重要度どちらもミイニナに偏っていると言ってよい。

 ミイヒは1番のサビで出てくるが、最高音F5を地声で出しており、『Already Special』と並んで地声最高音を記録している。この曲最後のパートもミイヒが担当しているが、ここを聴くとミイヒの表現力の凄さに改めて気づかされる。本人も言っていたがミイヒはバラードで映える声色をしており、バラードを歌わせたら彼女の右に出るアイドルはいないと言っても過言ではない。

 ニナはミイヒほどの高音は出していないが、その代わりパートの分量が他のメンバーに比べて多い。「ぼくはここにいるから」はマヤ、「この惑星の歴史にも…」はマコが担当しても良さそうなパートだが、少し音程が高いためか、ニナが起用されている。このようにつぎはぎのようにパートを割り振るのは珍しく、それほどニナの歌唱力が信頼されているということだろう。


 最後に韓国語バージョンの存在についても触れておきたい。NiziUは今年5月にKCON JAPAN 2023に出演したのだが、そこで『Paradise Korean ver.』がサプライズで披露され、大きな話題となった。それから5か月後、韓国デビューシングルに収録されることが発表さた。韓国デビューの際には反響の大きかったChopstickで押していくのではないかと個人的に予想していたが、まずはParadiseで攻めるようだ。韓国語バージョンの正式な歌詞が公開されたら、3RACHAが書いた詞は本来どのような意味だったのか、じっくり考察してみたい。


ASOBO

 アルバムも中盤に入り、ここからアップテンポな曲が続く。まず5曲目に入るのが、2ndデジタルシングルとして昨年4月にリリースされた『ASOBO』。かなり前にリリースされたような感覚だが、前回のアルバムの後のリリースなので今回収録されていても何ら不思議ではない。『U』で言うところの『Make you happy』と似ている。

 MVは公開から1年半で2700万回再生を突破しているが、過去のNiziUのMVに無かったようなストーリー性が盛り込まれている。簡単に言うと、ある学校に転校してきた生徒(ニナ)に他のクラスメイトが「一緒に遊ぼう」と声をかけ、クラスに馴染んでいく…というお話なのだが、最後にエンドロールでメンバーごとの役柄を説明するほどの徹底ぶり。4月は新しい環境での生活が始まる人も多く、そのような人たちへの応援とも捉えられるストーリーである。


 ストーリーが練られているだけでなく、セットやCGにもかなり力が入っている。教室や寮、食堂など様々なシチュエーションが出てくるが、それぞれのセットには小道具が大量に用意されておりMVのクオリティの高さに繋がっている。針が2と10を指している時計など、遊び心のある小道具もいくつか隠れているので是非探してみてほしい。

 掃除をゲームに見立てたマコのシーンやマユカが瞬間移動するラップのシーンが印象的だが、違和感のないリアルなCGが多用されているのもこのMVの特徴である。Kep1erの『WADADA』でも見られたが、このように高度な映像技術を駆使したMVの制作が、近年KPOPでトレンドになっているように感じる。


 この曲の作詞は、COCONUTの解説でも取り上げた脇阪真由氏が単独で担当している。これ以降も脇阪氏が作詞した曲がたくさん出てくるが、ここで一旦彼女が書く詞の特徴について考えておきたい。

 ASOBOの歌詞をよく見てみると日本語と英語がごちゃ混ぜになったようなユニークな歌詞に思えてくるが、これは脇阪氏が以前作詞を担当した『Take a picture』や『COCONUT』にも言えることである。さらに『Poppin' Shakin' English ver.』や後述する『ASOBO English ver.』の作詞も彼女が単独で行っている。このように脇阪氏は英語での作詞を得意としている。

 実は脇阪氏はアメリカで音楽について学んでいた時期があり、この経験が彼女の作詞スタイルに大きな影響を与えていると考えられる。この記事によると、歌詞を考える際、日本語ではなく英語で浮かんでくるらしい。

 もう一つ脇阪真由氏が書く詞の特徴として挙げられるのが、頭に残るフレーズの存在である。『COCONUT』では「coconut」と「ココな」をかけたユニークな歌詞が繰り返され、『ASOBO』では、みんなで仲良くなれる魔法の言葉として「ASOBO」が何度も出てくる。こういった、一度聴いたら耳から離れないインパクトのあるフレーズを考えるのも、彼女の得意分野なのではないだろうか。


 作曲編曲はどうやら3人の海外の音楽プロデューサーが共同で行っているようだが、彼らがNiziUの曲を担当するのはこれが最初で最後となっている。他にどんなアーティストを担当しているのか調べたものの、洋楽ばかりで私になじみのあるアーティストはほとんどいなかった。

 そんな謎の3人組が手掛けた『ASOBO』だが、曲調に限って言えばEDMに分類できるのではないかと考えている。

 一番の根拠となるのが、「ドロップ」の存在である。この曲の最も盛り上がる部分には歌詞がなく、「Hey ASOBO」の掛け声が時々入るのみである。俗に「歌わないサビ」や「音サビ」とも呼ばれるこのようなパートはEDMによく見られ、ドロップと呼ばれている。

 「ビルドアップ」の存在も根拠の一つである。ビルドアップはEDMにおいてドロップの直前の部分を指し、ドロップに向けて高揚感を演出するという役割がある。ここでよく使われる手法としてスネアやクラップの刻みを徐々に早くしていく「スネアロール」があるが、サビ直前のラップの部分でも背後のスネアの間隔が徐々に狭まっていて、まさに同じ手法が使われている。したがって、ここはビルドアップであると判断できる。

 これら2つの理由から、ASOBOはEDMに分類できるというのが私の考えである。同じような理由で『U』の収録曲だった『9 colors』もEDMであるといえる。


 さらにこの曲はコード進行がかなり特殊なので触れておきたい。F→B♭→E♭→Fの繰り返しで曲が進行するのだが、最初のFに注目して頂きたい。この曲は変ロ長調なのでFはドミナントコードと呼ばれ、ダイアトニックコードの中で最も不安定であるため、コード進行の一発目に持ってくるパターンはめったにない。トニックのB♭やGm、サブドミナントのE♭といった比較的安定なコードから始まるパターンが圧倒的に多いため、かなり特殊なケースである。

 ただ、このコード進行が曲中でひたすら繰り返されるため、B♭→E♭→FやE♭→F→B♭といった定番の進行が繰り返されていると捉えることもできる。すなわちF→B♭→E♭→Fは「循環コード」の一種とみなせるので、違和感はあまり感じない。

 ドミナントコードから始まるコード進行の曲として、筆者がやっとの思いで見つけたのはSTAYCのデビューシングルのカップリング曲『LIKE THIS』だ。D→Em→C→Dの繰り返しで曲が進行するため、ASOBOとよく似ている。

 

 『Paradise』とは対照的に、この曲にはEnglish ver.が存在する。MVとともにDance Performance Videoが公開されているが、かなりレアなアヤカの眼鏡姿が見られるなどメンバーのビジュアルが話題となり、後者の方が再生回数が伸びている。

 この動画を見てみると、曲のアレンジが少し変わっていることに気づくだろう。ボーカルがはっきりと聴こえ、ドロップで繰り返されるフレーズ(リフ)もオリジナルとは異なった音色になっている。これを聴く限り、ドロップのリフはメンバーの歌声を加工して作られたのではないかと思えてくる。

 『ASOBO English ver.』は音源リリースのみにとどまらず、昨年NiziUが出演した様々なイベントで披露された。NiziU初めての韓国でのステージとなったKCON 2022 Premiereでは記念すべき1曲目に披露されたほか、2022 AAA in Japanではイントロだけでなくダンスブレイクも追加してパフォーマンスされ、大きな話題となった。今更だが、ASOBOは個人的にNiziUの曲の中でもかなり好きな方なので、様々な舞台でのASOBOを見ることができ嬉しい限りである。


PRISM

 6曲目の『PRISM』から、このアルバムも後半戦に入る。特にタイアップのない新曲として収録されたが、リリースから2か月後、ソニーのスマホとワイヤレスイヤホンのCMソングに起用されたことが発表された。リリース後のタイアップ発表は『Chopstick』と同じパターンだ。

 収録曲のうちタイアップがついたのは『LOOK AT ME』『Paradise』と合わせて3曲となっているが、前作『U』では12曲のうち11曲にタイアップがついていたことを考えると、かなり少なくなった。しかし前回はCMソングとしてのタイアップばかりだったので、ドラマやアニメの主題歌にも抜擢された今回はむしろアーティストとしてレベルアップしたといえるだろう。


 実はこのアルバムがリリースされる1か月ほど前、ユニット曲を除く新曲の一部がSamplerとしてYouTubeで公開された。今までのNiziUにないような曲ばかりでリリースまで待ちきれなくなったのを覚えている。PRISMもBメロからサビの頭まで公開されたが、ニナの爽快なE5の高音や、低めのフレーズを繰り返すサビが新しく、ガールクラッシュ系の神曲が来ると確信した。


 Samplerの時点では予想できなかったが、この曲では「ラップ」が大きなポイントとなる。メンバーが歌唱する部分の長さは合計で104小節あるが、そのうちの半分以上を占める56小節がラップとなっている。これほどラップ尽くしの曲はNiziUでは珍しく、強いて言うなら『Sweet Bomb!』はラップの分量が多めである。

 一方でStrayKidsの曲は基本的にラップ調であり、デフォルトでラップの分量が多いという特徴がある。『Victory Song』『ALL IN』『FREEZE』あたりが良い例である。


 分量だけでなくラップを担当する人数も多く、この曲に限れば9人中5人がラッパーという異例の多さである。メンバーごとに解説していく。

 まずはNiziUのメインラッパー、マユカとリマ。1番2番どちらも2人のラップで始まるほか、リマは1番のサビ、マユカは大サビにもラップのパートがある。合計すると1人14小節であり、連続8小節ずつの長いラップパートが話題となった『Chopstick』を余裕で超える分量である。特にリマは表現力も素晴らしく、「愛して受け止め…」の部分では徐々に高くなるような抑揚の付け方をしている。このような「フロウ」はリマにしかできない技法であり、改めてリマのラップの才能を感じる。

 マヤは2番のサビ中の「Uh Digi Ding Ding…」のラップを担当している。上で述べたようにここは1番ではリマ、大サビではマユカのパートなので、この曲ではマヤは、第3のラッパー的な立ち位置とも言えるのではないだろうか。前作『U』の解説でも書いた気がするが、『Sweet Bomb!』での伝説のパート「It's a secret…」以来マヤのラップが一切無かったので、今回やっと聴くことができ大満足である。

 サビ後半の「Prism Show me now…」のパートはリオとアヤカに4小節ずつ割り振られていて、メロディがないのでここもラップと言ってよいだろう。曲中に3回出てくるが、全てこの2人が担当している。普段1~2回しか登場しないリオとアヤカが、まとまった量のパートを3回ずつ与えられている珍しいケースである。アヤカの歌声は適度な棒読み感が可愛く魅力的なのだが、メンバー内ではかなりいじられているようだ(笑)。


 『PRISM』は明るい曲なのか、暗い曲なのかと言われたら、悩む人も多いのではないだろうか。それもそのはず、この曲は明るい部分と暗い部分が混在している。

 最初のラップの部分はメジャーコードのみで曲が進行し、「Wow Wow」から始まるパートもこの傾向が続く。しかしミイヒのBメロが始まるとメロディが短調にシフトし少し暗い印象になる。そしてサビが始まるとメロディは短調のまま、マイナーコードのみで進行するのでさらに暗い印象を受ける。しかしサビ後半のリオのパートが始まると一転、コードがメジャーに戻って明るい曲調に戻る。このように一曲の中で明⇔暗を行ったり来たりする面白い展開になっている。


All right

 7曲目の『All right』は『PRISM』と同じくかっこいい系に分類できる曲だが、少しポップな雰囲気のある『PRISM』に対してこちらの方が断然暗く、重い雰囲気が曲全体を通して漂っている。

 メロディやコード進行が暗いのはもちろん、音圧の高いベースもこの曲の雰囲気に大きな影響を与えている。曲に始まりから既にベースの存在感は大きいが、サビ前のニナのパートやブリッジのラップの部分ではかなり強烈なベースが鳴り響いている。この重低音が、この曲の暗く重いイメージを助長していると考えられる。


 『PRISM』ほどの分量はないが、随所に見られるラップもこの曲の特徴の一つだ。私のお気に入りはサビ前のリマのラップ。英語ネイティブのリマによる英語ラップは、スムーズで心地良さすら感じられる。おなじみの脇阪氏によって作詞されたのだが、ここの詞やPRISMの「You're my solar power」など、普通の日本人にはなかなか思いつかない言い回しを書けてしまうのが、彼女の凄いところだ。

 マヤのラップはこの曲でも聴くことができる。Aメロではリオやアヤカのパートに合いの手のような形で入っており、ブリッジの部分にも存在する。特にこのブリッジでのラップはどこか挑発的な声色になっていて、かなり印象に残る。

 ラッパーではない意外なメンバーのラップが聴ける曲として一つ紹介しておきたいのが、IVEの1stEP『I'VE MINE』のサブタイトル曲『Off The Record』である。IVEは基本的にガウルとレイがラップを担当するが、この曲ではガウルの代わりにイソのラップが聴ける。

 「迫力あるベース」と「随所に見られるラップ」。これらは多くのKPOPの楽曲に共通して見られる特徴であり、J.Y.Park氏がプロデュースしたものを除けば、これまでのNiziUの曲の中で最も「KPOPらしい」楽曲と言えるのではないかと感じている。


 この曲はブリッジ~曲の終わりまでの展開が目まぐるしく、この点から見ても聴きごたえのある楽曲に仕上がっている。まず2番の直後にマコのパートが入ってくるのだが、若干オートチューンのような加工がマコの声に施されているように感じる。マコの歌声はいい意味で無機質で機械っぽく感じるので、このような加工との親和性が高い。近年のKPOPはオートチューンのようなあからさまな歌声の加工はしない傾向があるが、是非『Boom Boom Boom』のようにゴリゴリに加工された曲もまたリリースしてほしいところである。

 最後のサビではリクの後ろでニナが高音フェイク(アドリブ)を担当している。このようにラスサビでニナが主旋律ではなく裏方に回るのは、『Poppin' Shakin'』『LOOK AT ME』などに見られたパターンである。高音と言っても最高でC5までしか出しておらず、ニナのフェイクでは異例の低さとなっている。このC5が9人全体で見てもこの曲の最高音なのだが、これはNiziUの楽曲ごとの最高音の中で最も低い。



 ここまで前半7曲のレビューを書いてみたが、どうだっただろうか。やはり今回も想定以上に書きすぎてしまい、文字数が17000に迫ろうとしている。このまま続けて書くととんでもない分量になるのは目に見えているので、残りの7曲については記事を改めて綴っていくことにする。続きが気になる方は、是非後半も読んで頂けたら幸いである。

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