毒親育ち、機能不全家庭育ちの私へ

減ってきたけれど、今でもピアノを弾くときや両親から連絡が来るときなど特定の状況で、頭が圧迫されたみたいに痛くなって、身体がぎゅっと固まってしまう。

そういうとき、パニック症状なのか自分でも思ってもないような行動をしてしまう。

それで、余計周りに迷惑をかけたりしてしまって、怒られて、よりパニックになる…

そう、これが日常的すぎて、自分がパニックになっているという自覚がなかった。

パニックじゃない健全な脳の状態が別にあるんだとわかったのは、最近一番脳の萎縮を感じた出来事だった。

それは、あるピアニストの演奏を聞きに行き、終演後にちょっとピアノ弾いてみて、と言われた流れで起こった。

ピアノ演奏や音楽を聴くだけで頭が痛くなったり涙が出たり、身体が緊張するというのはもう小学生ごろからあって、それも日常すぎてあまり自覚がなかったが、最近、やっぱり自分は機能不全家庭で育ったこと、その影響を今も受けていることに気づき、少しずつ自分の不健全さに気づきつつあった。（認知のゆがみ、トラウマによる判断力の低下、身体の強張り、フォーカル・ジストニアによるピアノ演奏の障害、、、社会生活をおくるうえで支援が必要なレベルだが自分でなんとかしないといけないと思い込み、相談もできず困っていた）

そんな状態で、ピアノも数小節しか弾けないし、今は周りを困らせるだけだから弾きたくないと思ったのに、弾かないという選択肢が思い浮かばず弾いて崩壊し、途中で断念せざるを得なかった。

そして、ドーンと鉄で頭を殴られたかのようなえぐられる感覚を残したまま帰宅し、３日間、ほとんど何もできず気づくと涙が出ていた。

あとから、「あの場は必ず弾かなきゃいけないって感じじゃなかったから、断るって選択肢もあったんだよ」と言われて、ハッとした。

断るを選べなかった、その背景として思い出すのは、幼少期に繰り返されたあるエピソードだ。

電気屋さんやピアノがある場所などに家族で行くと、ピアノのそばで親が立ち止まり「弾いたら？」と言う。私は、すでに人前で弾くことがままならない状態でどうせ崩壊してしまう。そして、親は、ピアノで難しい曲を弾く娘を自慢したいのだろうと、ひしひしと感じる。今の私が弾いたところで崩壊するのだから、親の欲求は叶えられないのはわかっているし、そもそもエゴを満たすための道具として私にピアノを弾かせるってこと？やだな。しかし、ピアノに向かうまで横で「うわー弾かないの？こういうときに出るんだよねーチャンスを活かせるかどうかって。ダサいなー。こんなに待ってるのに？まだ弾かないの？あーあ。せっかく（略）」そうして、弾いても崩壊するのでその後の空気感も耐えられない。しかし、「弾きなさい」とは言わない。私が弾くのを選んだみたいな感触を残す。最初から、何を選んでも苦しい選択肢だけがバイキングのように並び、そこから選ぶ日々。苦しいから他の方法を考えるという脳のシナプスはまだ存在しないかのよう。

そう、このようにある一定以上のストレスが常に脳や身体にかかった状態だと、過去のパターンを繰り返してしまったり（そのことに渦中は気付けない）健全な状態で思いつくはずの選択肢が出てこなかったりする。

久しぶりに極度の緊張と脳の圧迫感を体感し、特に最近は瞑想の習慣化によって身体がリラックス状態を知り始めたこともおそらく重なり、自分の判断能力、思考力の一部しか使えていない＝これまで自分だと思っていたもの（頭が認知する世界）が制限されているとはっきりと実感した。

そうしたら、覚醒したかのように、行動、感情、思考などあらゆる要素が変化し始めた。そうめんを袋から出すときの出し方も「そんな身体に力入れなくても楽に出せるよね！？やってみよう」というようなことから始まり、LINEの文章なども変わってきた。

私、もっと考えられるし、もっと可能性があるんだって心から思えた。

まだまだ、見えてない制限がある感じがしていて、もっとこれからのびのびと生きていけるんだなという確信がある。

そう、私たちは、もっと、考えられる。
私たちの頭は、これまで眠っていたといってもいいくらい、もっと働くし、クリエイトできる。

それは、シンプルに、事実だ。

私は、可能性そのものだ。

私は、自分の人生をクリエイトできる。
だってこれまでも、ポテンシャルを活かさずとも、こうやって生き延びて、クリエイトしてきたんだ。

それは、誇っていいことだ。

過去の私というのは、制限された頭で、苦しい葛藤を強制的に受け入れるしかなく、その中でもがいてクリエイトしてきた。

制限の中でも、本当にたくさん考えて、対策してきたんだよね。

でも今この瞬間から、私というのは、今この私がいいと思うものでできていく。

これから、ずっと、楽しみだね。

たくさん頭を使って、最高を想像して、たくさん身体を使って、創造する奇跡の人生のはじまり。