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好きを仕事にすると長く続かないなら、どうすればよいのか?

「人生短いのだから、好きを仕事をした方がいいに決まっている」

”好きを仕事に”

昨今、こんな文句で転職や就職を促す言葉をよく耳にする。

個人的には、”好きを仕事に”することは別に否定するつもりはない。

だが、”好きを仕事に”するには、その覚悟が本当にあるのかを考えるべきだ。

僕でいうならば、”好きを仕事に”と安直に考えて浮かんだのは、文章を書くのが好きだということだ。

かといって、僕はライターに転職したいと思わないし、これは趣味でやればいいと考えている。

つまり、僕はどちらかというと”好きを趣味に”する生き方をするタイプのようだ。

どちらの生き方にも優劣をつけるつもりはないが、いち仕事においては、”好きを仕事に”すると長続きしない場合が多い。

なぜか?

好きを仕事にしたのに続かないは本当か

好きを仕事にして失敗する例は数え切れない。

その最たる例が美容師だ。

彼らは「美容室が好きで美容師になる」と考え、結果そうなった。

夢は叶ってハッピーエンド。とはいかない。

無情にも、美容師1年目の離職率はなんと50%だ。

10年続ける人は10%に満たないという。

(美容師は1年目の離職率が最も高い!?悩んだときの5つの対策と経営者側の対応より)

激務の割に給与が安い、髪を切ってもらうのは好きだが、人の髪を切るのはそんなに好きじゃなかった。

そんな感情が芽生え始めたのだろうか?

この事実だけ踏まえると、好きを仕事にしたら続かないと思ってしまう。


そんな折、中田敦彦のYoutubeで、

【科学的な適職①】~Withコロナ時代の職業の選び方~を見た。

この動画では、職業選択を科学的なデータに基づき、人が幸福になれる職業選択の方法を説いている。

動画では、”好きを仕事にしてはいけない”と説明している。

好きを仕事にする人は、長続きしないと説いている。

どういうことか?

なぜ好きを仕事にしたら長続きしないのか

好きを仕事にする人の多くは、”自分に適合する仕事しかやりたくない”という意思決定を、職業選択を用いて行っている。

つまり、”理想が高い”のだ。

別に理想が高いことが悪いことではない。

だが、理想が高いことで現実とのギャップに苦しめられることは事実である。

思っていた仕事と少し内容が違うだけで、”こんなはずじゃなかった”と嘆く若者さえいる。

好きを仕事にする人は突発的なトラブルに弱く、もし嫌いな仕事を与えられた場合のストレスも計り知れない。

結果、好きで始めたはずの仕事なのに、長く続かないのだ。

では、その考え方を正すためにはどうすればよいか?


嫌いな仕事も受け入れられる成長思考を持つ

”好きを仕事に”と相反する考えとして、

”いまある仕事を好きになる”考えを持つ人たちもいる。

いわゆる、”置かれた場所で咲きなさい”ということだ。

成長思考と僕は呼んでいる。

この考え方を持って仕事に取り組む最大のメリットは、トラブルに強くなることだ。


仕事に対する自分の特別な思い入れは、あまり強くなくてもよい。

その方が、もし自分の思い通りにならないことが起きても、そこまで動じない。

逆に、自分の思い通りに仕事が進んだり、ましてや好きなことが仕事で舞い込んでくるならば、超ハッピーになる。

成長思考のメリットは、理想を下げることにより、現実とのギャップが埋まることで”仕事の楽しさや喜びのハードルも下がる”ことだ。

また、そうした仕事の進め方の方が人は情熱的になれる。

人は情熱があるから努力できるんじゃない。

努力したから情熱的になれるのだ。

注いだリソースの量が情熱を生むのだ。


これを心理学では「グロウスパッション」と呼ぶ。

たとえば「今日のプレゼンのために何時間も準備したんだから、一生懸命やるぞ」と思ったり、「こんだけ勉強したからテストではいい点とりたい」と思ったりする。

人は、”好きを仕事に”しなくても、幸せになれる。

目の前にある仕事を、騙されたと思って石の上にも3年頑張るのもアリだ。

仕事が合っていない、キャリアプランが不安だと悩むのは、それからでも全然遅くないだろう。

働きがいが見つからないとしても、それは見つけるモノではなく気づくモノなのだ。

好きを仕事にする際、どうか心の片隅にでも留めておいてほしい。

以上。

今日はこんなところで。


−書き手−

キャリアコンサルタントのHARUKICHI.(@harukichi_macho

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