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曲は好きだけど話し方は苦手

曲を聴くと言うのはほとんどの場合「印象」がメインとなる。 印象からは様々な妄想が生まれる。いい曲だと感じるほど、歌っている本人もすごくいい人に違いないという「文脈」を求めてしまいがち。 ここでの文脈は理想による妄想が出発地点なので、厳密には文脈ではない。(客観的事実を伴っていないから) そうした自分の中で建てた筋書きから外れた時、人は自分の中で矛盾が生じ、ストレスを感じるのだと思われる。いい曲だからいい人だと信じていたのに裏切られた、と勝手に妄想した上でそう感じるのである

    • 作品と商品の違いについて

      ジブリなんかもそうだけど、基本的には監督(宮崎駿)が思い描く作品を、プロ(鈴木敏夫)が「こんなの売れねぇよ」と文句を言いながらあの手この手でなんとか売っていくというのが今までのメディア作品の基本的な構造である。音楽なんかも「こんな曲売れないよ」と言いつつ売っちゃうプロに手伝ってもらうことがメジャーデビューの目的と言える。 市場経済において、すべての物事は効率化を目指す。メディア作品に関しても例外ではなく、そもそも「売りやすいものを作ろう」という発想になるのは自然なことだと考

      • 推し活における偶像と実像の区別について

        誰もがミュージシャンや俳優、アイドルに憧れを抱きながら応援する、という推し活の認知度が上がってきて数年が経っている昨今。 推し活自体は名前を変えて、はるか昔から存在している。アイドルという語源にも関係するが、そもそも宗教自体が偶像崇拝の対象であった。 現代の特に日本においては宗教は割と薄く存在しているので、多くの人は初詣に拝む程度、如来と菩薩の違いについて詳しく理解している場合の方が少ないが、かつての日本人は曼荼羅を描き、仏像を掘り崇めていたという点では、生写真を買いアク

        • 「アイドル」という言葉に付加され続ける意味について

          ロックの話 ロックの歴史を辿ると、何度も「本来のロックへ回帰しよう」という動きがあり、その都度名前が変わっていくという現象がある。ロカビリーやロックンロールを経て、ビートルズ以降は機材の進歩も相まってサイケデリックへ向かう中、本当のロックとして登場した「オルタナティブ」であったり、1970年の終わりにHR/HMに対抗する形で「パンク」が登場、その後も形骸化していくパンクを横目に「ハードコア」など脈々と続いていた。これらは名前は変えつつも「本当にロックなのは俺たちだ」という内

        曲は好きだけど話し方は苦手

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        記事

          星座とキャスティングを考える

          最近見たバラエティ番組の各出演者における番組内での発言や立ち振る舞いから星座によるキャラクターと役割について考えてみるコーナーです。 しくじり先生 #147出演者(以下全て敬称略) 猛獣使い(見えてる):若林(乙女座)、吉村(蟹座)、酒井(蠍座)、岡本夏美(蟹座) 猛獣(見えてない):澤部(牡牛座)、井桁(水瓶座) 中立(見えてるけど操らない):平子(射手座) ゲスト 猛獣使い:オダウエダ(両者蟹座) 基本情報として猛獣使いと猛獣に分けて考える。 猛獣使いは視野が広くい

          星座とキャスティングを考える

          ハロプロの猛獣と猛獣使い

          星座ごとで性格的になんとなく猛獣と猛獣使いに分かれるので分類してみた。 ちなみに 猛獣:牡羊座・牡牛座・獅子座・天秤座・射手座・山羊座・水瓶座・魚座 猛獣使い:双子座・蟹座・乙女座・蠍座 という感じ 猛獣使いと聞くと周りを仕切ったり先導していくイメージかもしれないが、実際は「最終的に自分が全体をコントロールする立場にいる」という人である。 そのため、双子座のようにいじられてるように見えて実は自分を中心に回るようにコントロールするタイプもいる。というか、ほとんどの場合周り

          ハロプロの猛獣と猛獣使い

          ハロプロのグループイメージ

          ハロー半年くらいしっかり追ってみたのでそれぞれのグループの関係性をイメージ的に勝手な分類をメモ。 モーニング娘。'22 先輩後輩関係がはっきりとした強豪校の部活感。つんく先生。おそらく共学なイメージ。 アンジュルム 女子寮で共同生活してる感じ。顧問の先生のいないサークルのようなイメージ。女子校内でめちゃ人気。 Juice=Juice 家族。全員姉妹(ただし母:宮崎&父:金澤)のため非常に近い関係性な感じ。卒業は一人暮らし始めるみたいなイメージ。 つばきファクトリー 中

          ハロプロのグループイメージ

          ワンセグが先かテレビ離れが先か

          テレビを見なくなったみたいに言われてからしばらく経ったけど、よく考えてみたらガラケーの頃はワンセグでみんなテレビ見てたなと思う。 未だにカーナビで見てる人もいるような気もするし、単純にスマホ(というかiPhone)でテレビが見れない→動画再生機能はある→ネットも早い→じゃあYouTube見るか、という流があってからのテレビ離れな気がする。 つまりスマホでテレビが見れないからテレビを見なくなったということで、テレビ番組ではなくテレビ、ソフトでは無くハード的な問題なんじゃない

          ワンセグが先かテレビ離れが先か

          推し活≒擬似祖父母体験

          アイドルなどいわゆるファンというのは大体がガチ恋でその他は擬似子育て体験だと思っていたけど、最近は擬似祖父母体験なのではと思えてきた。もはや孫と言ってしまうファンもいるように、距離感的にも遠方に住む祖父母の方が近い気がしてきたからである。 まず直接育成に携わっていないという点。プロデューサーや作曲家やボイトレ・ダンスの先生は文字通り先生、マネージャー等スタッフを親と考えた時、ファンは発表会だけ見にいくということでまさに祖父母。ブログで近況を断片的に知ることができるというまさ

          推し活≒擬似祖父母体験

          全てのエンタメはストーリーを消費するということだった

          よく映画みたいな人生というけれど、実際は映画が人生みたいになっている。というか、そうでないと人間にとって理解できないのでそうなっているのだと思う。 やっぱり人間は人間しか愛せなくて、人間以外のものには人格(性格)を与えて擬人化することで愛するなど工夫をしている。動物やぬいぐるみに話しかける、などはそう言った類のものである。人間なので、相手も擬似的に人間的なものに置き換えなければ応対できない。 そんなこんなで人間が毎日やっていることといえば、人生だと思う。朝起きて会社や学校

          全てのエンタメはストーリーを消費するということだった

          いまハロプロが面白いという話

          アイドルといえど、一旦タレントとして売れるとどんなに歌がうまくても「歌がうまいタレント」として認識され、「歌がうまい歌手」とは受け取ってもらえない。歌がうまいことは加点ではあるけど、すでにタレントとして成立している場合では「歌がうまいこと」が必要な条件ではないことの方が多い。 これはまさに孫状態。「孫が可愛い」を前提としている場合、孫が歌おうが踊ろうがその「可愛さ」に違いはない。つまり既に「可愛い」のでほかのことは正直どうだって良いしなんだって良いのだ。なんだって「可愛い」

          いまハロプロが面白いという話

          モーニング娘。'22「Chu Chu Chu 僕らの未来」

          耳馴染みのいい、どこかで聴いたことあるものを散りばめることが聴きやすさなので、J-POPには基本的にそう言うものが多い。〇〇年代風、モータウン風、メタル風などなど…売れてるかどうかは別として、商品としてリリースされる音楽作品は基本的にそうした基準点みたいなものをクリアしているものが大半で、ジャンルごとに区切られた中では似たように聞こえる(あえてそうして聴きやすくしている)ように出来ていると思う。 「Chu Chu Chu 僕らの未来」は不穏な笛の音から始まるというなんとも不

          モーニング娘。'22「Chu Chu Chu 僕らの未来」

          売れるって?

          良く耳にする「売れる」とは結局どういう感じなのかな?と思ったので考えてみると、大体3つあるような気がしたので言語化してみることに。 1.作品が売れる ミュージシャンなら曲、お笑い芸人ならネタなど サンシャイン池崎の場合:「我が名は〜」のやつ 2.キャラクターが売れる ミュージシャンなら歌っている本人の歌(またはバラエティなど)でのキャラクター、芸人なら番組で起用された時に必要とされるキャラクターや特技等の能力など サンシャイン池崎の場合:急に「イエー!」と言う・すべり芸・

          売れるって?

          Juice=Juice「terzo」

          色々あった3年間。オリジナルメンバーの卒業、新メンバーの加入と永久機関となるべく変化を続けてきたJuice=Juiceによる3枚目のフルアルバム「terzo」。その名の通り3番目という意味でアルバムタイトルだけで何枚目かわかるようにするハロプロらしさもありつつ凄いうねりが詰まっているように感じる素晴らしい作品だと感じた。 いわゆるシングルを並べただけとは言えそれでもなお説得力のあるDISC1が終われば、新録と再録で構成されるDISC2へ。普通ならば織り交ぜて一枚の作品に仕上

          Juice=Juice「terzo」

          歌手←アイドル→タレント

          かつては「アイドル歌手」と言っていたくらいアイドルは歌手だったんだよなと最近ハローのグループを沢山見ていて思い出した。 元を辿ればモーニングも「女性ロックボーカリストオーディション」から始まっているので「歌」が中心で作られていたと言える。歌手が複数人集まってできたボーカルグループ。ただ若かったことやビジュアルが良かったこと、もちろん歌も上手いことなどいろんな要素が重なり「アイドル的」な存在になった後、ダンスも強化して今現在の「歌って踊ること=アイドル」という枠に意味的には収

          歌手←アイドル→タレント

          優しさの既成事実

          たとえばその日はとても暑い日だったが、冷房のせいかお腹の調子が悪く冷たい飲み物は控えていたとする。 そこへやってきた自称優しい先輩がみんなの分もと少し良い冷たい飲み物を買ってきた場合。奢ってくれるなんてとても優しい先輩だと言えるだろう。 しかしこちらは余計なことするなよと思っているくらい良い迷惑だと感じている。むしろ嫌がらせに近い。 だが「物をタダでくれる」という行動のみを見た場合、後輩に奢る「優しい人」という事実だけが残るのである。 こうした条件を排除した「優しい」

          優しさの既成事実