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自分の成功体験の押し付けはやめよう/マネアカ⑨

仕事を通じて成長するには「成功体験を積むこと」が大切であると言われます。確かに勝ちパターンを知ることや勝ち筋を見極められると、圧倒的に仕事の成功可能性は高まります。

そのため、おそらく多くのビジネスパーソンが「成功体験を積むべきだ」という話は聞いたことがあるでしょうし、上司も部下に対して、もっと成功体験を積もう!という話になるわけです。

個人的にもこれを否定するつもりもないし、成功体験の積み上げは成長に繋がると思います。ですが、上司は「自分の成功体験を押し付けようとしていないか」ということは自分のマネジメント活動を振り返るべきではないかと思います。

成功体験って何?

管理職をされている方の多くは、メンバー時代に何らかの成功体験を積み上げてきている方だと思います。管理職を任されるくらいだから、当然でしょう。振り返ってみると、自分がグッと成長したポイント、タイミングがあったのではないかと思います。

営業職の方であれば、目標を達成したり、ハイ達成をした。という成功体験をもっている方も多いのではないでしょうか。数字で判断される仕事であるがゆえに、その数字を上げることでしか”成功”を掴むことはできない。といったマネジャーの主張を聞くことがあります。

ですが、数字という成果を出すことが必ずしも成功体験になるわけではないと思います。

例えば、あるお客様と飲みに連れて行ってもらえるほどの関係性をつくることができた。たった数万の受注だけど自力でやり遂げた。ご発注いただけることはなかったが、お客様から「●●さんのおかげで助かった。ありがとう」と言ってもらえた。

派手な受注ではなくても、目の前のお客様に感謝をされたことが成功体験に繋がることもあります。

つまり、成功の捉え方は人それぞれなんです。

それにも拘わらず、成功体験を積むためには、とにかく売上目標の達成だけなんだ!と要望したり、規模の大きな案件を受注することだけを要望してしたり、自分がその方法でうまくいったからといって、相手も同じようにうまくいくとは限らないのです。

知らぬ間に陥る成功体験の押し付け

いやいや、俺はそんなことは分かっている。成功体験の押し付けなんてやってないよと思う方も、もう少しお付き合いください。

1点、お伺いしたいのが、「メンバーから相談された際に、きちんと話を聴き、考えて回答していますか?」ということです。

多くの上司の方はマネジメントはさることながら、プレイング力も高い方が多いと思いますので、メンバーが相談してくるような内容であれば、ご自身の過去の経験上、どうすると良いか、悩むことなく回答していると思います。

ただ、それって、本当にそう言えるのかをきちんと考えた上で、回答していますでしょうか。過去の成功体験、正攻法を伝えてしまっていませんか?
「ここはこうやって進めたほうが良い」
「この企画書はこう直した方が良い」
そんなコミュニケーションをした覚えはないでしょうか。
(僕はこの記事を書きながら、「あー、自分もやってしまっていることがあるな」と内省しながら、この記事を書いています)

もちろん、メンバーが相談している以上、質問に応えることが悪いわけではありません。むしろアタリマエです。ですが、決めつけたような伝え方をしてしまっては、それは結局”押し付けている”のと同じだと思うのです。

多くの上司の方は日々お忙しく過ごされているかと思いますので、メンバーからの相談に1つ1つ丁寧にコミュニケーションをとっている時間がないということも現実だとは思います。

一方で、メンバーからの相談に対して、ヒントを与えるアドバイスをしているか、答えを決めつけたアドバイスをしているか、改めて振り返ってみていただきたいと思います。

また、もっと言うと、メンバーが相談していないのに勝手にアドバイスを始める方もいますよね。聞いてもないの「こうした方が良いよ」と言ってくる人。

そんな人になっていませんか?

ご自身の部下とのコミュニケーションを振り返って、成功体験の押し付けをしてしまっていないか、ぜひ考えてみてください。

今日はショートバージョンでこちらで終了です。
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