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部下との関係性が最悪。回復のための初めの一歩とは/しくじりマネジメント

部下(以下、メンバー)に何を聞いても「はい」とか「そうですね」しか、回答してくれず、聞いたこと以外には一切会話をしてくれない。明らかに避けられている。

こんな状況に苦しんだことはありませんか?

原因が明確であれば、そのことを謝罪したり、誤解を解き、関係性の回復を図ることもできますが、何でそうなったのかが分からないと、思考停止になり、どうしてよいか分からなくなりますよね。

そんな時にどうすると良いか、僕がやってしまったしくじりと学びを共有したいと思います。

同僚が部下になったら、関係性は最悪に

あるメンバーとの話です。そのメンバーは元々は僕が上司になる前は、同じ同僚メンバーという関係でした。その当時は関係性は問題なく、良好でした(と僕は思っていた)。

その後、僕はそのメンバーのマネジャー(上司)になったのですが、そうすると一転、これまでは普通に会話していたはずなのに、急によそよそしくなったのです。

何か質問しても、質問に対する回答しかなく、会話も盛り上がらないし。
思い違いか、朝の「おはよう」の挨拶でも、目を合わせてもらえなくなったようにすら感じていました。

僕が変わってしまったのか?
いや、そんなことはないはず・・・。

決して、マネジャーが偉いわけではないし、メンバーとフラットな関係を築きたいと思っていたため、僕の態度が変わってしまったわけではないはずなのになんで・・・。

全く身に覚えがなく、「?」という状態でした。

役割が変われば関係性は変わる

なぜ、こうなったのでしょうか。

今になってみると、もう本当の答えを知ることはできませんが、他の同僚マネジャーを見ていても同様のことは良く起こっています。同じ組織のメンバー同士の関係性においては良好だったのに、上司と部下という関係性になった途端に関係性が変わってしまう・・・。個人的にはあるあるだと思います。

自分の経験と他の同僚マネジャーが経験した様子を見ていて思う、あくまで僕の考えですが、上司と部下という関係になると関係性は変わるのは前提。ということです。

メンバーからすると、これまで仲が良くても、「この人は自分の味方なのか、敵なのか」という目線に変わります。「使えるのか使えないのか」という目線もあるかもしれません。年次が変わらなければ、「妬み・嫉妬」の気持ちもあるかもしれません。

なんにせよ、メンバーはいろんな感情に変化があるはずです。

「マネジャーなんて偉いわけでもないし、ただの役割だから、これまで通りの関係性でいこう」

上司側がそんな風に言ったとしても、立場が意思決定を行う人になりますし、評価をする人になります。役割における関係性が変わったにも関わらず、自分は何も変わらないと思って接していると痛い目にあうわけです。

メンバーが上司を評価している

こんなエピソードもあります。

メンバーからある相談を受けて、「大体そんな感じでやりましょか~」という返答をしたところ、以前であれば、大体という言い方をしても「柔軟にやりましょう」という意味に捉えてくれていたのに、立場が変わると、この返事が「興味がないんだな」という捉え方になってしまっていました。

他にも、ちょっとした雑談の中で別部署の愚痴を話したところ、以前であれば、一緒になって「あれはないですよね~」と冗談として、盛り上がっていたのに、「別部署の悪口を言っている」「よその組織を批判している」「他責にしている」という捉え方になってしまっていました。

上司という立場の人はメンバーから、
・この人は何を大事にしているのか
・この人は自分の味方なのか、敵なのか
常に見られているのです。

メンバーが上司の背中を見て、育つという時代は終わったと言いますが、上司の背中を見て評価をしている。というのは今の時代でも当てはまると思います。

緊張感をもって、言動に責任をもたないといけません。

関係性は一足飛びには構築できない

では、関係を構築するために、関係性が悪いメンバーと仲良しになる。何でも腹を割って話せるようになる。ということを目指したいですが、残念ながら、そんなことはできません。

失った信頼を一気に回復することはできず、少しずつ信頼関係を構築することしかできません。以前の記事(「自分と合わないメンバーとの関係構築の5段階」というタイトル)でも、マイルストンをおいて、取り組むことが重要であることを紹介させていただきました。

ただ、先ほどの僕の例にあるような場合。つまり、関係構築の第1段階にも至っていない状態にあるメンバーには、どのように対応すると良いのでしょうか。

必要なのは心を開く勇気

やることは2つだけだと思います。

①メンバーの要望をきちんと聞くこと
②間違えたことはきちんと謝ること

この2つです。

①面談などの機会を使って、要望を聞きましょう。
「上司として至らない点があると思うけど、○○さんとしては、こうして欲しい。これは止めて欲しい。ということを教えてもらえないかな」
「○○さんがもっと仕事をやりやすくなるために、私にできることを教えてもらえないかな」
「○○さんが上司という存在に期待するのはどんなことなの?私への要望を教えてもらえないかな」

聞き方は何でもいいです。ただ勇気をもって、メンバーの要望を聞いてみましょう。必要なのは積極的な傾聴です。メンバーからすると「唐突ですね」とびっくりするかもしれません。ですが、びっくりされたとしても、それって問題じゃないですよね。問題なのは放置し続けることです。

なんで自分が歩み寄らないといけないんだ。と思う方もいるかもしれません。ただ、そのプライドは必要ですか?守らないといけないものですか?

変えられるのは相手ではなく、常に自分です。

相手が歩み寄ってくれることも期待はしたいですが、まず初めの一歩は上司から踏み出しましょう。

②間違えたことをしてしまったら、すぐに謝りましょう
これも①と同様です。上司である前に人間です。間違ったことをしたなら、「ごめんね」と言いましょう。プライドなんか必要ありません。

「以前に他組織の愚痴を話した時、気分を害したよね。ごめんね」
「大体そんな感じでやろうってなった時、適当に言っているように聞こえたよね。ごめんね」

上司が何を思っていたかではなく、大事なのは相手がどう捉えたかです。
相手の気持ちに寄り添って、相手の目線に立って、「ごめんね」を伝えましょう。

そんなことを言うとメンバーが付け上がるのではないか。と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、いいじゃないですか。付け上がったとしても何か問題が起きたら、その問題に対してフィードバックをする、注意する。ということをすれば良いだけじゃないでしょうか。

繰り返しますが、変えられるのは相手ではなく、自分だけです。
始めの一歩を上司から踏み出してみましょう。

終わりに・・・

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