ミズーリ 小林ジェーン

フリー1年目、ミズーリというコンビの小林ジェーンです。お笑い芸人。海が好きです。

ミズーリ 小林ジェーン

フリー1年目、ミズーリというコンビの小林ジェーンです。お笑い芸人。海が好きです。

マガジン

  • 混沌・明暗

    大学卒業以降に書いた、日常を記した文章をまとめています。

  • 養成所での日々

    お笑いの養成所に通っていた、小林優希と申します。当時、22歳でした。養成所での日々を記した日記を、養成所の関係者の方々に怒られない程度に書いていきたいと思って書きましたが、もっと全てを書き残しておけばよかったと思っています。

  • 群青小説

    主に大学を舞台にした、やるせない小説を書いています。

  • 日記

    特定の一日を日記として書いています。日記と言いながら不定期更新。

  • 小噺優希

    大学生活の中で思ったことや考えたことを書いています。

最近の記事

  • 固定された記事

【小説】 オドリバ・フューチュラマ

 これは俺が高校三年生だった時の話なんだ。  同じクラスに、内田さんっていう女の子がいた。その内田さんにさ、文化祭を一緒に回らないか、って誘われたんだよな。いつか、って、ああ、夏休み明けくらいだよ。ほら、俺らの高校の文化祭は九月の下旬にあるだろ。  うん、驚いたよな。そうなんだよ、俺のクラスっていうのは、いわゆる理系クラスっていうヤツでさ、教室にはほとんど男子しか居ないんだよ。  教室のドアを開けるだろ、うちの学校の制服は学ランだったじゃないか。だから視界が真っ黒なんだ

    • 七月②

       うそにつつまれることがとても多く、君の言うとおりなんとか目をそらす。熱くなった体を川でなんとかさます。流れる想いは、ぼくを永遠に連れてく! 七月十二日(金)  七月も三分の一が終わったところで、七月の家賃を支払えました。切れ味が悪くなったので、砥石を買ってきて包丁を研いだ。キャベツも安かったので買いました。面白いくらい切れる。  M-1のエントリー用紙を提出してきました。よろしくお願いします(何を?)。 七月十五日(月)  ゴミ出しに成功。部屋にコバエが湧くのを阻

      • 七月①

         ここにあるだけの夢を川で遊ばせ、流れにまかせて、流れに逆らい、夜には静かな炎がもえ始め、君に伝えたいだけ、でもどこにも君はいない! 六月二十九日(土)  時間というものは誰にでも平等に分けられているらしい。「UNDER25 OWARAI CHAMPIONSHIP」という、25歳以下の人だけが出られるお笑いの賞レース(正式名称、いま調べて初めて知った。)があって、私も相方も23歳なので何も疑問に思うことなく参加した。一回戦が動画審査だったので、この日はまず、その提出用のネ

        • 苦手なもの

          ・チョコレート。歯につく。手が汚れる。甘すぎる。 ・高いところ。怖い。落ちたら死ぬ、ということしか考えられない。 ・しりとりで「ルビー」の後に、「イ」から始める人。ひとつ前が「ルビー」なら、「ビ」から始めなさい。失敬な。 ・朝。起きられない。午前中に起きるのすらつらい。 ・タメ口。敬意が無さすぎる。特に使うのが苦手。年齢が下だから、という理由でタメ口が使えるほど、私は器用じゃない。 ・バス。前のドアから乗ったらいいか、後ろのドアから乗ったらいいか、分からない。運賃の

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        • 混沌・明暗
          30本
        • 養成所での日々
          25本
        • 群青小説
          13本
        • 日記
          17本
        • 小噺優希
          38本
        • 青春焦燥小説
          15本

        記事

          ヘルプで行った店舗が素敵だった

           働きたくない。働きたくないけど、働かないと東京で生きていけないんだよね。だから働くことにしたよ、私は。  アルバイトをしていると、同系列の他店舗に応援に行かされることがある。いわゆるヘルプである。先日の私も、ヘルプでとある店舗に行ってきた。このお店がなんというか、「素敵」だった。  まず、ヘルプ先の最寄駅で降りる。最寄駅と言っても、駅からお店まで歩いて二十分ほどかかる。人が多いわけではないけど、学生の比率は高かった。緑も多くて、街全体が若々しくて落ち着いている印象。歩い

          ヘルプで行った店舗が素敵だった

          似てない双子がいるかもしれません

           いません。 運転免許を持っていません  運転免許を持っていません。運動神経が悪いので、絶対に人を轢くことが確定しています。運転免許を取りません。  時々、運転免許を持っていたら人生の選択肢が増えていたんだろうな、と思うことがあります。海までドライブできる、就ける仕事も増えます。それでも、運転免許が取れません。  日本人ということもあり隠蔽体質なので、日々、失敗を隠そうとすることが多いです。自動車事故だとそうはいかないので、ハンドルを握るのはやめておきます。  周り

          似てない双子がいるかもしれません

          バスルームで髪を切る100の方法

           満月に急き立てられて四畳半を飛び出ることにした。飲みかけのブイヤベースを窓から投げ捨てて、掛け違えたカッターシャツのボタンを引きちぎる。空を見上げると黄色くて丸い星のようなものが浮かんでいた、あれってなんだろう。  くだらない軒下をすり抜けると砂糖の雨が降っていた。舐めてみると酸っぱい。コンビニまで歩いてみることにする。この街にコンビニはない。呼び止めたタクシーの運転席に誰も乗っていなかったので、私が運転することにする。  鼻からおろしニンニクが止まらない。助手席で寝て

          バスルームで髪を切る100の方法

          忍び寄る影に僕は何度も真夜中に目を覚ます

           美味しいディズニーシー、ディズニーオイシー。なんつって。おい、そんな目で俺を見ないでくれ。 朝起きれなくてゴミが出せない!  もう生活がめちゃくちゃだ。朝、当然のように起きられない。最後に午前中に起きたのがいつか思い出せない、永遠に眠っていたいと考えている。  朝、起きられないので、ゴミを出せない。ゴミを出していい時間って、終わるのが早すぎる。社会って、朝方の人間向けに出来ている。まったく、ふざけるのもいい加減にしてほしい。  夜中にゴミでも出してやろうか、いいや出

          忍び寄る影に僕は何度も真夜中に目を覚ます

          夏が来る前に夏っぽい曲でも並べておくか

           あ、もう夏だって。そう言って君は僕のくちびるに重ねた。さっきしたゲロの匂いがした。プラットホームは僕らだけだった。東京。東京、東京。  夏が来る前に、私が思う「夏っぽい」曲をたくさんここに書き記したい。冷蔵庫の扉が閉まる前に。 『透明少女』 / ナンバーガール (1999)  余計な言葉は要らない。夏、そのものである。小林優希といえば透明少女、透明少女といえば小林優希である。「赤いキセツ 到来告げて」の歌詞から始まるのだが、夏=赤色の季節、という表現が、単純ながらとて

          夏が来る前に夏っぽい曲でも並べておくか

          【養成所】 どうも、ありがとうございました。

           くそう、養成所が終わってしまった。まさか、こんなにあっという間に終わってしまうとは思っていなかった。  もっともっと、自分のできることを頑張ればよかったと思う面もあるけど、現実的にできることをやっていたらこのような結果になった、という事実もある。どれだけ最悪な未来であったとしても、これが最善の未来だったことには違いない、と思いたい。 はじめに  自分は華も無いしキャラクターも無いから、入学当初は環境に馴染めなくて本当に苦労した。自分の面白いと思うものをぶつけても、全く

          【養成所】 どうも、ありがとうございました。

          group_inouについての私見

           group_inouという音楽ユニットがいる。荒唐無稽な歌詞を、エレクトロニックな音楽に乗せる二人組である。トラック担当のimaiさんと、MC担当のcpさんの二人によって構成されている。  私が人生に悩んだとき、苦しんでいた時に、彼らの音楽をよく聴いていた。彼らの音楽は、将来が不安でどこにも居場所のない宙ぶらりんの私を、見事に掬い上げてくれた。私にとって、生きる為の、よすがだった。  私は大学四年生の夏休みに、精神を壊して二ヶ月ほど京都に滞在していたことがある。特にその

          group_inouについての私見

          【養成所】 四月ライブ告知

           パスタって、麺が太ければ太いほど美味しい。 愛すべき同期たち  窓辺のピーマン・望月と連れ立って、提灯ホース・あんざいさんに、「提灯ホースの漫才、あんざいさんがホルマリン漬けになってる状態で登場するってのは、どうですか?」と、提案する。当然のように、却下される。その後も色々とプレゼンをしたが、的確に問題点をツッコまれてしまった。とても楽しい歓談だった。  ストレートマニンゲン・立花くんとランチ。将棋について、たくさん話した。実は、私は将棋が大好きである。現実で将棋の話

          【養成所】 四月ライブ告知

          【養成所】 花柄少女踊るように歩く少女いとおしい

           命を燃やして、君は旅立った。同じだけ燃やして、胸にしまった。  巡る季節の合間を縫って、離れ離れに慣れてしまって、君のことも忘れてしまった、僕を見たら笑ってしまうかな。 愛すべき同期たち  サナ発動・川久保さんに、小林くんって本当に学生時代浮いてたの?と聞かれる。どうしてですか、と返すと、俺が同じクラスだったら絶対仲良くなりたかったから、と言われる。浮いちゃったのそのクラスだけだよ、変なクラスだね、とも言われる。人生においてそんな優しいことを言われたことなかったので、

          【養成所】 花柄少女踊るように歩く少女いとおしい

          シャーロット、僕を焦がして

           ノーナ・リーヴスの「フライデー・ナイト」って曲、あるじゃないですか。あれってなんで、サビで「サタデーナイト」って歌ってるんですかね?  先輩、私の話ちゃんと聞いてます? 生活のニュース  無事、四月の分の家賃を払うことができた。これでいま通っている学校が終わるまで、東京から追い出されないで済むことが確定した。本当は追い出されてもいいと思ってるし、今すぐにでも地元に帰って、真夜中に静かな住宅街を徘徊していたい。  毎月、給料が振り込まれると直ぐに家賃を払うことにしてい

          シャーロット、僕を焦がして

          【養成所】 能書き魯文

           能書きしか書かないので、仮名垣魯文にあやかって「能書き魯文」と名乗っていこうと思っている。 二十三歳の男、かく語りき  先日、無事に誕生日を迎えられて、二十三歳になることができた。ちょっと前まで自分は十七歳だと思っていたのに、気づいたらもう二十三歳である。当日は、喫茶店でネタ合わせをしていたら、相方が、ケーキセットの代金を奢ってくれた。  相方(同い年)も誕生日を迎えたばかりなので、二十三歳の目標あるかなあ、と、二人で住宅街を歩きながらべらべらと話した。  相方は「

          【養成所】 能書き魯文

          【養成所】 近況報告がやってくる!ヤァ!ヤァ!ヤァ!

           レッツゴー、レッツゴー、スイミングタイム! 副流煙ライフ  新コンビ結成、自由の国はミズーリ州からやってまいりました。コンビ名は「ミズーリ」でございます。相方はおタバコが好きなので、副流煙ライフを充分に楽しませてもらっている。彼は「飄々」という言葉を具現化したような人間で、私はいつもへらへらしているので、二人でいつもふらふらとしております。どうぞ、よしなに。  先日、入校する前から、ずっとやってみたかった「ツッコミが存在しない漫才」を披露することができた。あまりにも実

          【養成所】 近況報告がやってくる!ヤァ!ヤァ!ヤァ!