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【養成所】 能書き魯文

 能書きしか書かないので、仮名垣魯文にあやかって「能書き魯文」と名乗っていこうと思っている。



二十三歳の男、かく語りき

 先日、無事に誕生日を迎えられて、二十三歳になることができた。ちょっと前まで自分は十七歳だと思っていたのに、気づいたらもう二十三歳である。当日は、喫茶店でネタ合わせをしていたら、相方が、ケーキセットの代金を奢ってくれた。

アールグレイ

 相方(同い年)も誕生日を迎えたばかりなので、二十三歳の目標あるかなあ、と、二人で住宅街を歩きながらべらべらと話した。

 相方は「無事に二十四歳になる」が目標とのことで、なんかかっこいいので、私もそれを目標にさせてもらうことにした。私が大学生の頃に常に抱えていた希死念慮は、昨今の日々の「生活」に忙殺されてしまって、もはや見る影もない。無事に、二十四歳になれそうな精神状態ではある。

 二○二四年の目標である、「より刺激的な方へ」と、「無事に二十四歳になる」の、二つ目標を抱えて、のらりくらりと生きてゆきたい。二者択一を迫られ続ける世界に生きているので、より刺激的な方へ飛び込んで、死ぬほど後悔してみたい。

 (自分は他者からの信頼が無いと思っていたので)意外と、誕生日を祝ってくれる人が周りに多くて、嬉しかった。出かける予定が増えそうで、楽しみである。



愛すべき同期たち

 ストレートマニンゲン・弾に、このnoteを褒められた。それは嘲笑ではなかった、私が書きたいことの真意を、しっかりと汲み取ってくれていた。

 陰気でも陽気でもないヤツが一番つらいんだよな、と同意してくれて、私は思わず握手を求めた。そして、そういうヤツらは表現できる場所を求めて演劇を始める、という話もした。

 今まで、文章を褒めてもらえることはあった(とても嬉しい)けど、共感を伝えてもらったことは初めてだったかもしれない。伝わってよかったという気持ちと、私だけじゃなかったんだ、よかった、という、安心する気持ちが心にあった。

 不可思議ホルスタイン・三浦さんと、死後、火葬された自身の遺骨をどうされたいかについて、話す。私が、コールタールのように青黒い東京湾に撒いてほしい、と言うと、三浦さんは、小麦粉と混ぜて(できるだけモチモチの)ほうとうにしてほしい、などという珍妙な案を出してくれた。さわやか遺骨トークを、楽しむなどとする。

 はこます・増永さんという人がいて、最近メガネを変えて、それが似合っていたので、思わず、似合ってますね、と変に絡んでしまった。先日、とある事情で、増永さんが「柔らかい」という発言をする機会があって、それがとても面白かった。

 ぱんどらスコーン・ワタナベくんに、このnoteの存在を知られる。「俺のことも書いてくれたんスか?!」と言われて、いくつか記事を見せると嬉しそうだった。そんなに喜んでもらえるような良い媒体じゃないぽよ。


 

二月ライブ

 二月のライブが無事に終了しました。お越しいただいた皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました。

 我々ミズーリも参戦、暖かいお客さまのお陰で、のびのびとネタをすることができました。ありがとうございました。

 会場入り。外は、冬独特の音を立てないような雨が降っておりました。肌寒く、冬によくある冷え込みとは違う、底冷えのする日です。また楽屋でドヤドヤと準備をいたします、公演が始まります。

 出番の終わった提灯ホースのお二人が、早着替えをしているのを、そばで応援していた。「がむしゃら」というような言葉が似合う二人、この日も汗をたくさんかきながら頑張っていて、かっこよかった。

 楽屋の隅から、プシューコ、プシューコ、という音が聞こえてきて、何事だろう、と思って視線をやったら、サナ発動の二人が、小道具の浮き輪の空気を抜いているところだった。この光景自体が、シニカルな笑いになっているな、と思った。

 幾人もの同期に、誕生日を祝われる。あんまり話したことのない同期にも、祝ってもらえる。嬉しかったけど照れてしまって上手く返せなかった、ありがとうございます。

 ポップル図鑑・星野くんに、前回のライブの際に私が苦し紛れにやった一発ギャグを褒めてもらえて、嬉しかった。そのあと、気が良くなって、本番前の星野くんに、意味もなく絡みに行くという失態を犯したりした。ごめんネ。



それから

 時間が経つにつれて、来なくなってしまう同期が増えている。同じ時代に芸人を志した者として、とてもかなしい。でも、皆の下した判断をできる限り私は尊重したい。(何者?)

 いつにも増して能書きを書き込んでしまったので、ここで筆を置いて自刎することにいたします。






小林優希

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