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109○ 2/17 書き下ろし「千切れた朝日(仮)」



昨日の夜に、漠然と「太陽が千切れたら」というワードが頭に浮かんで、それから物語を書いていった。結局、歌詞にして、またいつか音を乗せて曲として完成させるつもり。

人間は色んな面を含め、素晴らしいと言えるけど、愚かさを常に孕んでいて、そっちの側面がよく見えてしまう僕は、「人の行く末」を描いた。

決して未来に絶望しているわけではなく、この先も少しずつ今までとは違った形で進んでいくのだろう。希望があるからこそ、敢えてのアンチテーゼ的位置と捉えてもらえれば幸いです。

***

「千切れた朝日(仮)」

まだ少し頬が赤くある頃に
鮮やかに拡がる夢
映し出した
声も出ない
禁断の果実のこと覚えている?
ざわめきの様な仕草
それだけで
終わった

このままで良かったのに

光の揺らめき続いて
それさえも
間もなく始まる予感だから
千切れた朝日が気付かず笑っている
それさえも 
解らず私も一緒に笑っていた
朝になって
朝になって
泡になって

震撼は瞬く間に拡がって
逃げていく人の群れは続かない
途切れた

今までを返してほしい

拡げた翼を仰いで
それさえも
見えない速度で消し去っていく
千切れた朝日がそれでも輝いて
その後に
崩れる光の雨になった
夢なら夢のまま全てを洗い流して
朝になって
朝になって
泡になって
泡になった

***

黄赤青(きせきせい)

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