すぎたに
ひと月の間に詠んだ短歌をまとめたものをまとめたものです
コツン、コツンと階段を上っている。下っているのでなく、上っている。階段の材はなんだろうか。石でも木材でもなく、コンクリートでもない。ただ足音は堅く冷たい。階段…
2024年6月14日 21:04
サングラス越しに望いた夕焼けを綺麗と思っていいのだろうか
2024年6月14日 20:54
新潟の富山に向かうSAで全トッピングゴーゴーカレー
2024年6月9日 21:03
磨りガラス越しに働く君を見る「またいつか」から何年経った
2024年6月7日 21:34
水をやる葉水をかける新芽みる出勤前のせわしなき世話
2024年5月28日 15:46
ジャケットでちっちゃなこころを着飾って折れないように背筋伸ばして
2024年5月25日 23:46
バイバイと最後だなんて伝えずに別れる僕を許してほしい
2024年5月9日 14:26
人前で好かれるさまを羨んで横で着慣れぬジャケットを着て
2024年5月8日 18:23
御遺骨と書かれた荷物が運ばれる朽ちれば人も物と同様
2024年4月25日 22:54
焼きそばのカップにソースの水滴が並んだ草間彌生みたいに
2024年4月22日 23:54
週明けの始まった顔をしてるけどこっちは今日で5連勤なの
2024年4月16日 07:38
横道の桜並木を5本分歩いた今年はこれでもいいか
2024年3月25日 13:22
今週を過ぎれば二度と会うこともなくなるあなたを見送らない
2024年3月22日 23:08
青空に鳥が飛ぶのを見あげてる4月になれば声が聞こえるあの空は彼が見ていたサイダーの泡が弾けたサヨナラだったThanks!と残した彼は空を見て明日はきっと晴れるだろうって
2024年3月8日 20:37
ポケットに入れてたレシート手すさびにまあるく丸く指で潰して
2024年2月28日 09:16
アラームで寝返りを打つ タイマーでひっくり返すステーキみたい
2024年2月28日 00:10
コツン、コツンと階段を上っている。下っているのでなく、上っている。階段の材はなんだろうか。石でも木材でもなく、コンクリートでもない。ただ足音は堅く冷たい。階段の幅は1メートルはあるが、その端に手すりなど無く、その両脇の向こうはひたすらに真っ暗だ。底は見えず、落ちれば助からないことだけが分かる。 私の首には首吊りで使われるような縄の輪がかかっている。そして、この階段はどこかのタイミングで足場が消