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自動車部品の開発職をやってましたが、抑うつ状態となり休職 趣味はギター、ゲーム、読書、…

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自動車部品の開発職をやってましたが、抑うつ状態となり休職 趣味はギター、ゲーム、読書、ドライブ等 目標:日1個、新しい知識習得→記事化 他にも、日々の雑多な考えたことをテキトーに描き散らかします 全ての記事は私自身の思考整理のために書いておりますので、あしからず

最近の記事

ファミレスを享受せよ

おすすめされて、即クリア。 神BGMと共に、深夜に、静かに、プレイしたい作品。 試験勉強のために向かった深夜のファミレス、「ムーンパレス」は永遠の時間を送る場所だった。 TRPGをやけに勧めてくる青年、謎の王様、扉の中の住人、何千年も前からいる女性。 ちょっと不思議なドリンクバー。 ADVとしてはとてもシンプルで、導線も易しく、概ね詰まることなくクリアできた。 (総当たりの所は嫌気がさして攻略を見てしまったが) 初手でトゥルーエンドを見てしまったので、他ルート消化がもっ

    • ハーモニー 伊藤計劃 所感

       ハーモニー(調和)  1つの物が他の中に置かれた(を他と比べてみた)場合、互いの性質、特に、色・形・音などが、衝突しないで、新しい美しさ(よさ)を見せること。 ――新明解国語辞典 第八版  本作品の表題として、「ハーモニー」がつけられたことに大きな喜びを感じる。 これほどまでに作品とタイトルが完全に一致している小説に、初めて出会ったかもしれない。  ユートピアの臨界点として描かれる、異常発達した福祉厚生社会。 そこでは人類は「公共的なリソース」であり、不健康に生

      • 闇の底で踊れ 所感

        選書理由 文学賞受賞作のため。 あらすじ(文庫裏より引用)  35歳無職、パチンコ依存症。ある日、大勝ちした金でソープランドに行った伊達は、そこで出会った詩織に恋をしてしまう。やがて資金が尽き、闇金に走った彼を取り立て屋から救ったのは、かつての兄貴分、関川組の山本で――。組長引退を機に内紛が勃発、一度は足を洗った金と暴力の世界に舞い戻った伊達を待ち受ける運命とは!?弱冠19歳で鮮烈デビューを飾った第31回小説すばる新人賞受賞作。  パチンコを打つシーンから始まる本作は、

        • 三題噺 夕焼けと影武者

          お題:光と影の間の世界、影を操る者、風を聞く塔  光と影の間の世界は一体どういう世界だろうか。 無?光と影が両立している世界、夕焼けの時間はちょうど辺りの暗さと光度が釣り合って影が消える。 ほかには思いつかない。 光と影を何かの象徴として、その間の世界を描写する。 たとえば検察と極悪犯罪者の弁護士、その間の世界とはおそらく裁判官となるか。 影を操る者。 これはそのまま影を操るキャラクターとして扱う。 影を象徴的存在として、それを操る職業を取り扱う。 影。概念的か、哲学

        ファミレスを享受せよ

          三題噺 勇者と魔王と世界

          三題噺 3つのお題 「伝説の剣を求めて」、「偶然見つけた古い日記」、「未来からのメッセージ」 「さすがだね、勇者」 息も絶え絶えに、片膝をつき話す。 「最後に言い残すことはあるか?」 「・・・。おもしろいものだね」 「何が面白い」 「私も、同じ台詞を魔王に向かって言ったよ」 「一体何を言っている?」 「次の魔王は勇者、君自身だ。これから伝えることは、未来の君自身からのメッセージとも言えるね」 この世界には、隠された大きな秘密がある。 幼い頃から城の中の冒険が

          三題噺 勇者と魔王と世界

          三題噺 幽霊館の首飾り

          三題噺のお題は、「失われた宝物を探す旅」、「幽霊が出るという古い館」、「隠された扉」 こんなところに来るんじゃなかった。 こんな大変な目に遭うなんて。 堅く閉めたクローゼットの内側から、かすかに入ってくる光を眺め、思う。 あの化け物はどこまで人間を追ってくるのか? いずれはクローゼットを抜けだし、見つけ出さなくてはいけない。 しかし、見つけた後に逃げ切れる保証はどこにある? どうしようも無い現状に、 思考は現実逃避を始める。 このクソッタレな命令を下した王様を恨む

          三題噺 幽霊館の首飾り

          三題噺 海賊の魔法鏡

          選ばれた三題噺のお題「雪の降る夜」、「海賊と隠された財宝」、「魔法の鏡」 机の上のコンパスが揺らめく。 めずらしく室内は落ち着いており、椅子がひっくり返る事も無い。 しんしんとふる雪とともに、船は おだやかな波をゆったりと進む。 船の甲板は白く彩られた。 先日はさんざんだった。 どうでもいい理由で相手をした海賊だったが、戦利品は意外なものがくっついてきた。 色あせて茶色になり、端々に切れ目が入った地図には、ありきたりな赤い×が入っていた。 隠された財宝などありやしな

          三題噺 海賊の魔法鏡

          プリンセス・トヨトミ 所感

          選書理由 ・万城目学さんが2023下半期にて直木賞を受賞されたため。 287~288p それはあまりにもやりすぎじゃないか。 そう人々が思ったとき、すべてははじまったのだという。 本作品の背骨となるテーマを簡潔に、そして人情味ある表現だったため引用させて貰った。 本作品のあらすじは裏表紙より引用。 【四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。】 プリンセス・トヨトミは著者の大阪育ちというバックグラウン

          プリンセス・トヨトミ 所感

          レキオス 所感

          SFが読みたい!国内ランキングに入った作品、レキオス。 裏表紙のあらすじは以下の通り。 「舞台は西暦2000年の沖縄。米軍から変換された天久開放地の荒野に巨大な魔方陣が出現する。1000年の時を経て甦る伝説の地霊(レキオス)を巡り、米軍、学者、女子高生、ユタ達が入り乱れ、ついにその封印は解かれてしまう。大いなる魔法が完成するとき、人々はそこに何を見るのか?」 自炊した本がそろそろ200冊弱になり、読む本を選定するのも難儀になってきた。 そんな中、本のあらすじを読んで大い

          レキオス 所感

          鹿の王 所感

          リアリティとは、何をもって再現されるのか。 徹底的な時代考証か、写実的な情景描写か、迫真に迫った心理描写か。 鹿の王は、異世界を舞台としながらどこか自分たちが生活している現実世界を思わせる。 文庫本は2014年に刊行されており、今はもう2024年。10年前の作品となっているが、今だからこそ読者の心理に真に迫るものとなっている。 本書のキーワードとなる「黒狼病」。「アカファの呪い」とも呼ばれる病は、かつての王国民だったアカファ民は罹らず、移住民のみが発症すると噂される病

          鹿の王 所感

          真面目とは何か:自己との対話

          真面目とよく言われる人生には、何だかデメリットしかないように思える。 自分がそうだからだ。 自分自身のことを真面目だと思ったことは一度も無いが、大抵の人は「君は真面目だね」と優しい笑みを浮かべる。 何をもって、真面目と判断するのだろうか。 辞書はこんな風に言っている。 うそやいい加減なところがなく、真剣であること。 本気であること。 真心のあること。 誠実であること。 自分は自分自身のことが、馬鹿で不真面目で傲慢で矮小な逆張りオタクだと考えている。 うそは誰

          真面目とは何か:自己との対話

          【ネタバレあり】レインツリーの国 感想など

          正直、80ページあたりまでは、 「この本ミスったなー」 と思いながら読んでいた。 よくある恋愛小説、始まりが少し特殊なだけ。 よくある類だと決めつけていた。 初めてのデートシーンラストからが、 この本の本番だった。 エレベーターに乗った彼女は、重量オーバーのブザーに気付かない。 主人公は思わず怒鳴る。 「おい、何ボサッとしとんねん!」 「自分の代わりに誰か降りろみたいなみっともない真似すんなや!・・・」 主人公である伸の言葉に共感した。 彼女が控えめな性格かと思

          【ネタバレあり】レインツリーの国 感想など

          味わい深い人生:体験を最大化する旅

          本記事について、それとなく触れているものがあるため興味があればこちらを参照して欲しい。 https://note.com/1129offfton/n/ne46adeaa6e2d 最近感じていることがある。 自分の人生体験で、感じ切れていないことが多すぎるのではないかと。 そのため、人生体験から得られる経験や楽しみ、深みが最大化されていないのではないか。 評判の良いラーメンを食べたときのことを考えてみよう。 シンプルな自然派の醤油ベースのラーメンで、味に深みがあり、味の

          味わい深い人生:体験を最大化する旅

          朝の散歩体験:自己洞察を深める

          朝起きて、まずは天気を確認する。 大雨や暴風がなければ、散歩がてら軽い運動を外で行うようにしている。 朝起きてから1時間以内に日光を浴び、リズム運動をすることで、脳内でセロトニンが分泌され、メンタル面で良い効果があるからだ。 日課として定着すると、ルーティン化してストレスなく取り組めるのは良いことだ。 しかし、毎日同じ散歩ルートではマンネリ化が否めない。 生活の中で新しい刺激を求める自分にとって、これは死活問題だ。 そんなことを考えながら散歩していると、普段見ない光景

          朝の散歩体験:自己洞察を深める

          世界で1番作品を楽しむために:又吉さんの読書論から学ぶ

          https://youtu.be/icUr817mpDc?si=C_tC1CR1re-K9sHC 「火花」でお馴染みの又吉さんが登場している動画内の、「この本を世界で一番自分が楽しんでやる」言葉にハッとさせられた。 最近のエンターテインメント体験は素晴らしく、小説、漫画、映画、アニメ、ゲーム、YouTube、ショート動画など多岐に渡る。 これら全てを消費するのは確実に困難であり、評判が良いものや売れているものに手を出すことが多い。 だが、これは受動的な楽しみ方だ。 興

          世界で1番作品を楽しむために:又吉さんの読書論から学ぶ

          音源越えの体験:ZAZEN BOYSの真価

          基本的に人から勧められたものは、必ず体験するようにしている。 一部例外はあるが、ギャンブル、たばこ、そしてもちろん薬物は絶対に避けている。 普段勧められるのは、ゲーム、アニメ、映画、小説、音楽などだ。その中でも、自分が見落としていたと後悔しているものがある。 それはZAZEN BOYSだ。 https://www.youtube.com/watch?v=Wcu19bg9CIc 大学の友達に勧められ、とりあえず聞いてみた。 音源ではピンとこなかった。 変拍子を用い、ト

          音源越えの体験:ZAZEN BOYSの真価