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エッセイ的な...

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日常のちょっとした気づきを綴れば、少し明日の見る風景が変わるかもしれない。誰かの背中をそっと押せればうれしい。
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2021年9月の記事一覧

いっそのこと諦めてみたら

いっそのこと諦めてみたら

「諦める」

「開き直る」

どちらもネガティブな表現に使われるかもしれない。

しかし時に、諦めること、開き直ることによって、救われることもある。

子どもと向き合っていると、こちらの思うようにはいかないことだらけだ。頭の中で考えていたことや、想定していた計画を全部ひっくり返されて、途方に暮れることも少なくない。

覆される現実に嫌気がさしたり、自分が情けなく感じたりもする。

・・・いや、待て

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かけがえのない「今」を積み重ねて

かけがえのない「今」を積み重ねて

産まれたての小さな命と向き合っていると、不意に「星の王子さま」の言葉を思い出した。
(だいすきな本です。わたしにとって大切な。)

きみのバラが、きみにとってかけがえのないものになったのは、きみがバラのために費やした時間のためなんだ。人間は、このたいせつなことを忘れているんだよ。尽くしたものに対しては、いつまでも責任があるんだ。守らなきゃいけなんだよ。

サン=テグジュペリ著「星の王子さま」より

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大切なだれかを抱きしめるように

大切なだれかを抱きしめるように

子どもが産まれて、もしくは出産時から、
自分の弱い部分がポロポロとこぼれ落ちるように明るみに出てくる。

思い通りになんていかないもの。
これも人生の中のかけがえのない経験の一つ。

そう、言ってしまえばそれまでのことだけど。

つらいものはつらくて、
しんどいことはしんどい。

そんな気持ちにすら、
「こんなことを思うのは間違っている」
と蓋をして、見て見ぬふりをし続けると、最後には心を閉ざして

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「ワタシ」に戻る時間

「ワタシ」に戻る時間

出産を終え、五日間の入院生活を経て、久しぶりに我が家に戻ってきた。

赤ちゃんが産まれてきてくれて、本当に本当に、うれしい。時折、大袈裟でなく涙が込み上げてくるほど。

それでも、初めての育児で不安も大きかった。

入院時は、助産師さんがそばにいて安心しきっていたし、ごはんはしっかり三食出て、身の回りのことはやってくれていた環境だったけど…

やっていけるのか自信のないまま、いきなり育児が始まって

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