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エッセイ

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#死

私は君を弔う言葉を知らない

私は君を弔う言葉を知らない

二十歳にもならない人間が死んだことについてずっと考えている。

年下のお通夜に行く機会なんて、あるとしても到底先のことだと思っていた。
6月半ば、知人が死んだ。
たった19歳だった。

今年の4月に初めてお会いした彼の印象は、場を明るくすることに長けている“底抜けに明るい”少年だった。
モデル(被写体)と劇団をやっていて、ファッションやメイクに造詣の深い少年。
私の認識はそれ以下でも以上でもなかっ

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《平成享年六月四十九日》(2019)

《平成享年六月四十九日》(2019)



かれらを見送って四十九日が経った
私は棺桶に入り損なったので髪の毛をあっちに置いてきた

孤独にかしづいて雨上がりの青を洗うとき私は必ず一人になる
スクランブル交差点を歩く歩幅もきっともう忘れてしまったからせめて一人分の傘を広げていた
けれどこうやって手を放したから
ことばを集めながら濡れそぼって愛を畳んでいる

幼稚園の先生が書く私の名前がこの世でいっとうきれいな文字だった
あの頃からずっと

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