「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている ~アニメ「ミギとダリ」の場合 #3
◆概要
【「比喩・たとえ話・換言」がおかしい/間違っている】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「ミギとダリ」(第5話)
▶1
本作の舞台は、神戸市北区オリゴン村。
日本ではあるものの――住民のライフスタイルから街並みまでなぜかアメリカの郊外風に統一されているという不可思議な場所である。
ある日、
・Step1:園山家の老夫婦が一条家を訪問した時のことだ。
・Step2:園山夫人はパイ作りが得意だと聞き、一条夫人が微笑んだ「パイ作り!素敵ね。私も教わろうかしら」。
・Step3:園山夫人も微笑んだ「任せてくださいまし。ここのオーブンなら大きいパイが焼けますわ」。というのも、一条家には立派なオーブンがあるのだ。
すると、
・Step4:一条家の娘が訊いた「大きいってどれくらい?」。
・Step5:園山氏が答える「んー、輪入道くらいかな」。
・Step6:園山夫人が笑った「やだ、パパ!例えがクラシカルすぎることよ!」。園山氏も「ハハッ!こりゃ失敬」。
▶2
パイの大きさを問われて「輪入道くらいかな」と答えた園山氏――。
「輪入道(わにゅうどう)」とは日本の妖怪である。見た目は「炎に包まれた牛車の車輪+車輪の中央に男性の頭がくっついている」であり、サイズは0.5-1mくらいだろうか。
なるほど、0.5-1mのパイといえばなかなかのサイズである。
しかしそれにしても……「『輪入道くらいかな』ってどんな比喩だよ!(笑)」「『あー、はいはい!輪入道ね』とピンと来る人がどれだけいるんだか(笑)」「ライフスタイルから街並みまでアメリカの郊外風に統一された場所だってのに、なぜ比喩に日本の妖怪を使うんだ!?(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。
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