「他人からの期待」を巡る悲喜劇!!|【第1話(5) 男子高校生と文学少女】「男子高校生の日常」を三幕構成で分析する
▶ 「三幕構成」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ👽 → シド・フィールドの「三幕構成」をバッチリ説明するぜ!!
分析対象
三幕構成
ポイント①
まずは、本話のストーリーを整理してみましょう。
▶ フェーズA:【第1幕~第2幕前半】主人公が謎の期待をかけられ、奮闘する
・1:主人公が、見ず知らずの少女から謎の期待をかけられる
・2:主人公は混乱・動揺する
・3:だが主人公は、少女の期待に応えようと決意する
・4:主人公が奮闘する
・5:かくして主人公は、一旦は少女を満足させることに成功した
▶ フェーズB:【第2幕後半】仲間Aが登場するも、残念な結果に終わる
・6:いつまでも少女の期待に応えられるものではない。主人公は仲間に助けを求める
・7:仲間Aがやってくる
・8:主人公は「場の空気の破壊」を期待する。だが……仲間Aは場の空気を読み、少女の期待に沿った行動を取ってしまう
・9:主人公は失望する
・10:間もなく、主人公は開き直る「こうなったらもう、とことんやってやるぜ!」
▶ フェーズC:【第3幕】仲間Bが登場するも、仲間Aとは違う意味で残念な結果に終わる
・11:そこに、仲間Bがやってくる
・12:仲間Bは、場の空気を無視した行動を取る
・13:つまり、主人公は肩透かしを食わされた格好だ
・14:一方、少女はせっかくのいい雰囲気を破壊されたことで激昂する
▶ フェーズD:【第3幕】結末
・15:最後に、少女が主人公に何を期待していたのか明かされる
・16:少女が赤面し、悲鳴をあげる
いやぁ、面白い!
完璧ですよね。すべてが面白い。一切ムダがない!!
ポイント②
上述の通り、本話は4つのフェーズにわけることができます。
さてここからは、各フェーズの見どころを整理しておきましょう。
<フェーズAの見どころ>
・主人公は見ず知らずの他人から意味不明な期待をかけられ、頭を抱える。その混乱っぷり、動揺っぷりが面白い!
・主人公は、どうにか少女の期待に応えようと奮闘する。その悪戦苦闘っぷりが面白い!
<フェーズBの見どころ>
・仲間Aが到着。主人公(+ 鑑賞者)はホッとする。しかし……彼は場の空気を読んでしまう。その役立たずっぷりが面白い!「お前も期待に応えちゃうのかよ」とツッコミたくなる!
<フェーズCの見どころ>
・主人公が開き直ったところで、仲間Bが到着。場の空気を破壊する。その間の悪さが面白い!
<フェーズDの見どころ>
・ずっと格好つけていたロマンチックな少女が、赤面し、悲鳴をあげる。そのギャップがかわいくて、ニヤニヤしてしまう!
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以上の「見どころ」は、本話をリスペクトした物語を作る時にはチェックポイントとして機能するでしょう。
例えばフェーズAなら、主人公の混乱っぷりをしっかり描くべし!また、悪戦苦闘っぷりも存分に描写すべし!
これを軽んじれば、本話のような面白いストーリーにはなり得ません。
ぜひ参考にしてみてくださいねー!!
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(担当:三葉)
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