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ヒーローと敵が、同じ研究をもとに装備を開発→よく似た装備を身に付けた2人が戦うことになる

フューリー「アントンとハワードはコインの裏と表だ」

映画「アイアンマン2」


◆概要

ヒーローものでは、【ヒーローと敵がよく似たパワー・能力で戦う】という展開を見かけることがある。

【ヒーローと敵が、同じ研究をもとに装備を開発→よく似た装備を身に付けた2人が戦うことになる】はその一例。


◆事例研究

◇事例:映画「アイアンマン2」

▶1

本作の主人公は、トニー(男性、40歳頃)。

彼はスーパーヒーロー「アイアンマン」の中の人である。

なお……

・Point1:スーパーヒーローといえば魔法使いや異世界人、人体実験によって超人的なパワーを手に入れた者も少なくないが、しかしトニーはその類ではない。彼は生身の人間だ。アイアンマンの怪力や防御力、飛行能力などはすべて「アーマー(=パワードスーツ)」に依存している。

・Point2:トニーは天才発明家。自らアーマーを開発した。

・Point3:アーマーは、「アーク・リアクター」という発電機関を動力としている。


▶2

一方、本作の敵はヴァンコ(男性、40歳頃)。

彼は「ウィップラッシュ」というアーマーを自ら作り上げ、そしてトニーに攻撃を仕掛けてきた。


彼がトニーを狙う理由は……

・Step1:数十年前のこと。アントン(ヴァンコの父)はソ連の物理学者だった。

・Step2:しかしアメリカに亡命。ハワード(トニーの父)と共に、新エネルギーの研究開発に取り組んだ。

・Step3:ハワードは、全人類の未来のために新しいエネルギーを作り出そうとしていた。ところが、アントンは金儲けのために会社の機密情報を持ち出した(ソ連に売り渡そうとした?)。それに気づいたハワードは、アントンをスパイ容疑で告発。かくしてアントンはソ連に強制送還となった。

・Step4:ソ連に戻ったアントンはシベリア送りになったらしい。彼は貧困の中、酒浸りの日々を過ごした。そして死んだ

・Step5アントンはハワードを逆恨みしていたようだ。あいつのせいで強制送還になった!あいつのせいで俺の人生はメチャクチャだ!!……ヴァンコは、父のそんな言葉を聞いて育ったようだ。その結果、彼もまたハワードを、そしてハワードの息子であるトニーを逆恨みするようになったのだった。


▶3

ところで、かつてハワードとアントンが研究していたエネルギーとは……そう、アーク・リアクターのことである。つまりトニーは父たちの研究を応用し、アーマーの動力として活用したのだ。

一方、上述の通り研究の途中で強制送還となったアントンだが、じつは彼はアーク・リアクターの設計図をこっそり持ち出していた。そして、ヴァンコはそれをもとにアーク・リアクターを開発し、自らのアーマーの動力とする

つまり、ヒーローと敵が同じルーツを持つ動力を使って戦っているのだ。


だからこそ、2人の戦いは盛り上がる。

何しろ同じルーツを持つ者同士の戦いだ。「宿命の対決」感が漂っている。否が応にも熱を帯びるというものだ。


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