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「『私、ギターボーカルをやりたいな!だって一番目立つもん❤』なぞと能天気なことを言っていたキャラA→しかししばらく後、他バンドの演奏を見て『ギターを弾きながら歌っている人がいる!すごすぎる……』とショックを受ける」という変化によって、Aが真剣に音楽に向き合い、楽器演奏の難しさを理解できるようになったと暗示する ~アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の場合

愛音「やるならギタボがいいもんね!」
愛音「私、ギタボで!」
愛音「私はギタボだから……」

愛音「(初ライブ直前に)ハァ……。もう無理だよぉ、他のバンド皆すごすぎだし。ギター弾きながら歌ってる人いたし……」

アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」(第1、2、4、7話)




◆概要

【「『私、ギターボーカルをやりたいな!だって一番目立つもん❤』なぞと能天気なことを言っていたキャラA→しかししばらく後、他バンドの演奏を見て『ギターを弾きながら歌っている人がいる!すごすぎる……』とショックを受ける」という変化によって、Aが真剣に音楽に向き合い、楽器演奏の難しさを理解できるようになったと暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」(第1-7話)

▶1

本作の主要キャラの1人・愛音(「あのん」と読む。高1女子)。


彼女は、

・Step1:ミーハーで目立ちたがり屋の少女だ。

・Step2:というわけで第1話、ガールズバンドが流行っていると聞き、早速決意した「よーし!私もバンドを組んじゃうぞ❤」

・Step3:さらに、楽器なんてほとんどまったく弾けないくせに「どうせやるならギタボ(ギター兼ボーカル)がいいよね!だって一番目立つもん❤」。――嗚呼、この自己顕示欲の強さ!


その後いろいろあって、

・Step4音楽経験者3人とともに新バンドを結成した愛音。

・Step5:彼女はスキルも経験もないくせに「私はギタボね♪ギターもボーカルも任せてよ!」などと無茶なことを言ったり、そのくせまったく練習せず、いつまで経っても基本的なコードすら満足に押さえられないでバンド仲間から呆れられたりしていたのだが――。

・Step6:とある出来事をきっかけに気持ちを入れ替えた。そして第6話、ようやくボーカルを諦めてギターに専念、真剣に練習するようになった


で、第7話。

・Step7:ついに初ライブである。

・Step8:精一杯練習をしてきたものの――本番前、他のバンドの演奏を聞くなどする内に、愛音はすっかり意気消沈してしまった。

・Step9:控室、愛音は大きなため息をついた「ハァ……。もう無理だよぉ、他のバンド皆すごすぎだし。ギター弾きながら歌ってる人いたし……」


▶2

ご注目いただきたいのは、愛音の変化である。

当初、愛音は「どうせやるならギタボがいいよね!だって一番目立つもん❤」なぞと言っていた。音楽や楽器に真剣に向き合っていないからこその能天気な発言である。

しかし、やがて彼女は音楽に真剣に取り組むようになった。そしてギターを弾くことの難しさ、ギターを弾きながら歌うことの難しさを知った。

いまやもう能天気なことは口にできぬ。かくしてStep9、彼女は言った「ハァ……。もう無理だよぉ、他のバンド皆すごすぎだし。ギター弾きながら歌ってる人いたし……」と。


つまり、【「『私、ギターボーカルをやりたいな!だって一番目立つもん❤』なぞと能天気なことを言っていたキャラA→しかししばらく後、他バンドの演奏を見て『ギターを弾きながら歌っている人がいる!すごすぎる……』とショックを受ける」という変化によって、Aが真剣に音楽に向き合い、楽器演奏の難しさを理解できるようになったと暗示する】というテクニックが使われているわけである。


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