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「パッと見では読者・鑑賞者が理解しづらいボケ」をボケ役が放つ→ツッコミによって、そのボケの意味が明らかになる ~アニメ「苺ましまろ」の場合

美羽「やっちまいな!」

千佳「子分でもないっつーの!」

アニメ「苺ましまろ」(第2話)




◆概要

【「パッと見では読者・鑑賞者が理解しづらいボケ」をボケ役が放つ→ツッコミによって、そのボケの意味が明らかになる】は「コメディシーン、ギャグ」に関するアイデア。


◆事例研究

◇事例:アニメ「苺ましまろ」(第2話)

▶1

本作の主要キャラの1人・美羽(小6女子)。

彼女は破天荒なトラブルメーカーである。また、隣家に住む千佳は大の親友だ。


美羽は、

・Step1:オシャレやファッションに人一倍関心を持っており、将来はアイドルになりたいと願っている。

・Step2:ゆえに……友人のアナ(小5女子、金髪碧眼の美少女!)を一方的に敵視、ライバル視していた。


かくしてある日、

・Step3:美羽が千佳に言った「こいつ、ちょっとかわいいと思って生意気ですぜ、親分!」

・Step4:千佳がツッコむ「誰が親分なのよ!」

・Step5:すかさず美羽は「やっちまいな!」

・Step6:改めて千佳がツッコむ「子分でもないっつーの!」


▶2

ご注目いただきたいのは、Step3-6のやりとりである。

まずはStep3-4(「こいつ、ちょっとかわいいと思って生意気ですぜ、親分!」→「誰が親分なのよ!」)。

ここはわかりやすい。誰もが理解できるシンプルなボケとツッコミだ。


では、Step4-5(「誰が親分なのよ!」→「やっちまいな!」)はどうか。

これはパッと見では理解するのが難しいと思う。「ん?『やっちまいな!』ってどういう意味?」と戸惑った鑑賞者は少なくないはずだ。

ところがその直後、Step6で「子分でもないっつーの!」という千佳のツッコミが炸裂する。かくして私たち鑑賞者はピンと来る「ああ、そういう意味か!『誰が親分なのよ!』とツッコまれた美羽が、今度は自分が親分役を演じて『やっちまいな!』と言ったわけね」と。


そしてこの時に、「おーっ、さすがは千佳!よくぞまぁクセの強いボケを一瞬で理解し、そして瞬時にツッコんだものだ(笑)」「きみら相性バッチリだね(笑)」と思わず噴き出してしまった鑑賞者は少なくないだろう。


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