支離滅裂
この世の中を生き抜くには無理が多すぎる。自分は社会不適合者なのだ、なんてひしひしと思い知らされる毎日。無理だろ。 嫌なこと、面倒なことを後回し後回しにしてしまう癖をどうにかしたい。このまま続けてたら何にもならないしまともに働けないことは自分が1番知っている。後回しにした結果そのまま忘れしまうこともテンプレとなりつつある。本当に良くない。人に迷惑しか掛けていないし本当に殺してくれ。 こんな自分が駄目で、嫌で毎日涙ちょちょ切れカーニバルを起こしている。どうにかしたい、どうにか
わたしはもう死んでいます という事をつい先刻自覚した限りです 為す術なく持て余した感情ばかり募っていって わたしはもう死んでいるのに
たましいがふるえた たましいの在る場所がわかった気がした あれが天国なんだと、何よりもやさしい処で 漣の音 無垢な景色 まだ、何も知らない、あどけない穢れなきせかいで そっと触れる 触れた気になって 実体など無い その温度に触れた 純度高いその空間に 美という美から垣間見える破壊衝動 その繊細さに息を飲む 見惚れる 陶酔する 形容し難い やさしさと、救済 あたたかさ 此処が、Misstopia
透明に溶かされて、ぼくは しあわせだった時間が夢なら良いと思った つうと伸びる煙草の煙がそよめく風に攫われたとき 少しだけ、鼻をくすぐるこの街の匂い 壊れてしまった夏をツギハギにして ぼくの明日は今日になって またひとつ、歳をとったね ハッピーバースデイ、愛おしいきみへ
雨が降るとひとびとは傘を差す お天道様の下でも傘を差す 人生とはそういうものよと、何気無い、日々 雨が止むまでは、このお話をしていたい 退屈で、平凡な、ぼくの人生記 カスカスになった声で、きみの名前を詠む それがぼくの祈りでした 何か言葉を発する度、ぼくがぼくでなくなる気がして 死にたいと、死んで欲しいのちょっとの隙間で息が出来るならもう哀しくなんて無かった きみの為に歌えた歌がもう此処には存在しないことも、知っていたんだよ、本当は だから、でも、だって、みたいな接続詞はもう
冬のオリオン座、指でなぞる 砂浜残る足跡は生きた証 動かない携帯に向かって呟く「あたしもう救われたい」 泣きながら取り乱す君に「ごめんね」と 最後の口付け 海のしょっぱさ 夜風撫で己の孤独に平伏して 不夜城の灯を道連れにする わすれもの きみの代わりは居るからと 銀紙剥がし、溜まる吸いかけ 朧気な記憶ばかりをうたにして、 傷は癒えない 後ろめたさと 蓋をした 見栄も本音も建前も きみが知る頃、灰になってる
午後4時の チャイムが響いて 見渡せば 君の忘れし夏の面影 17のわたしを殺した君は言う 「テレキャスターに気を付けなはれや」 誰も見ぬヒエラルキーの最下層 星が消えゆく様を眺めては、「いずれああなっちゃうのかな」クスクス笑う君が愛しい 明日こそ救われるだろうかと祈っては 瞼を濡らして夢を見る貴方に天使のきらめきが見えた 守れなかったものたちを指の隙間から落としては 積もって出来た灰色の街 好きな所を数えては、まだまだ着かない君の街 電車に揺られて幸せを引き摺る
虹のうた きみの中身が知りたかった、きみを、構成している成分が、ぼくとおんなじだなんて、ぼくは認めない かみさまの気紛れに調合したレシピが、情報となり、きみを表す記号になり、また受け継がれてゆくのだろう 月も太陽も見えなくていいから、ぼくを独りにしないで 幼い頃見た夢の続きを、引きちぎって粉々にして、点滴パックに詰めたあの日から、何かが漏れ出して少し痛い気がした 敏感になった痛覚をあやしてきみに捧げたあの煌めきが、いつかこの虹の消失点に変わる様に、色彩を混ぜて薄く尾を引く
新年早々、見知らぬ天井を見上げています 無機質な白、左手には管、滴る抗生剤 明けましておめでとう御座います 昨年以上に言葉を紡いでゆきたいし、あらゆる方面からあらゆるものを吸収して感性も語感もバキバキあげていきたい所存で御座います あまり傲慢な事は望まず、謙虚に、しかし貪欲に生きてゆきたいですね 怠慢も傲慢も、あまり宜しくない みなさま昨年はどうでしたかね、わたしは激動の1年でした 本当に色々あった 沢山のものと出会い別れた1年でしたね 刺青を入れ、仕事を辞め、元恋人と周
弾けるのうた 燦然たるきらめきを、両の手のひらから零して きみには勿体無い程のそれを、きみが零した部分を、拾い集める 言語化出来なかった感情を撫ぜて、そっと、意識の先に葬る 言葉に詰まる日常を消化してシャボン玉になったら、ぼくは消えて無くなるのでしょうか 絶え間ない夢を見ているきみは、ぼくのことなどおぼえていない 交じり合うことの無い淋しさがあるのなら、この星以上に美しい場所なんてないと 空の高さは冬のはじまりの様で、やっぱりぼくは今日も淋しさをうたっている 取り留めのな
日暮のうた 夏から秋へ 曖昧なオレンジは自己否定の匂いを仄めかして こころが潰れる音がした 指先に集めた蟻をも潰せる圧力で簡単に 愛しているからきみなんて要らなかった きみが生涯聴くことの無いアーティストのCD おんなじ頻度で音飛びするわたしの思考も烏に啄まれて砕ける 夢の中では確かに言えたの、そのさよならを 本物のきみを前にしたら音にすらならなかった己の弱さとはりぼての「またね」 明日になったら夏が終わるね ガリガリ君の最後の一口 身を知る雨の塩っぽさ ノスタルジーのう
あの赤のうた 「東京タワーの下で落ち合いましょう」 今世紀最大の待ち合わせを 赤がいちばん良く映える鉄塔は、地図など要らない 君が好きだった 何にも染まることの無い君が まぼろしなんかじゃない、今日ぼくが此処に存在していること こうして君が影を落としていること 教会に通う鳩と話した聖書のおはなしを、君に聴かせてあげたい 今日見た空の高さを、君に教えてあげたい きっと君は相槌すら打ってくれないのだろうけど、ぼくはそれで十分だったんだ また君を目印に、待ち合わせをしよう その
宿題のうた きみを肯定出来るだけの経験と知識を持ち合わせた言葉になりたかった 誰よりも近くで、きみを抱き締めて居られたら 夏の思い出みたいに朧気な陽炎にはなりたくない 宝箱みたいな夏の絵日記は、先生の前で破り捨てたから ぼくが言葉になる瞬間、きみはひとりなのだろう だからぼくはうまれたし、きみもそれを望んだ 夕暮の中、プリズムの様なやさしさを数えたら、きっとこれから世界は目覚める たのしいうた 良かったね みんなしあわせになれて良かったね ほんとうに良かったね そう言っ
夏のうた 全部なくなっちゃった 生きたくて仕方なかった明日と、ぬるくなった麦茶と、首振り扇風機と、蚊取線香の匂い 頭痛が増す きみに良く似た形の憂鬱 明日が晴れでも、雨でも、わたしは死ぬでしょう 蝉が羽化するその速度で 地球の公転に倣って歳を取るから、姿を保てず次のいきものにかたちを変える きみを救いたい この脆すぎる感情すらも嘘になったら 風鈴の残響が耳の奥で乱反射する この世界の理を飛び越えるには、わたしたち少し大人になりすぎたね 0と1の狭間で繰り返すあの夏は、錆びた
過眠症のうた 眠れないから適当なプレイリストをシャッフルで再生する 夜更かしをしたあくる早朝 眠らない街でぼくはずっと「ほんとう」を見詰めていた 静かな雨を、アスファルトが吸収する匂いを嗅ぎながら、ひっそりと呼吸をする海のこえを聴きながら、ぼくには到底触れられなかったきみのこころについて考える きみの瞳から伝わる溢れんばかりの哀しみと絶望を、恥じること無く隠すこと無く灯らせるきみは愚かでした 愚かしくも強者であったきみは、みんなその瞳が吸い込んでしまうんだね きみのこころは
タイムカプセルのうた 感情論で恋をしようよ 時速120kmで 彗星の真下でぼくたちは小指を絡め合った 口約束にも満たない、ちいさな、ちいさな、ぼくらの反逆 星空のカーテンに包まれて、瞼の裏の宇宙を泳いだ 君の髪の流れ、瞬きの速度はコマ送り 潜在意識の裏に紐付いた有りもしない君との夢は銀河の果てのタイムカプセル 宇宙の中のちいさな海で、ぼくたちはまた会えると信じて疑わなかった さよならに代わる言葉を、口付けを、抱き締めた君は月の裏側で良く眠った 瓦落多のうた ひとりで泣い