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【週末投稿】つれづれ有用植物#182(セリ科シシウド属:ヒュウガトウキ)

セリ科の植物も個性が強く、私たち人間とのかかわりが古くからあります。
今回ご紹介するヒュウガトウキは薬効が顕著と言われており、 根を乾燥させて生薬などとして使うそです。
宮崎県北部の断崖絶壁で朝晩の温度差が大きく、 日のあまり当たらない地域に自生する絶滅危惧種でもあります。

西洋では病を治してくれる天使のような草と呼ばれ、中国では女性の宝とされてきました。

別名「日本山人参」とも呼ばれますが、特徴が似ている「イヌトウキ」と昔誤認された経緯により、両方を総称した名称となっています。イヌトウキとは葉の形や色をはじめ、成分や遺伝子の違いなどが判っています。

【ヒュウガトウキの開花】

ヒュウガトウキの根は医薬品として認定されていますが、 イヌトウキは健康食品として販売されており、 容姿はヒュウガトウキより小さく(0.6~1.2メートル)両者には含まれる薬効成分や遺伝子にも違いがあるとの事です。

主根は太くて茎は直立してから分枝します。
葉は2~3回3出複葉で互生し、小葉は広披針形で細かい鋸歯があり、 先が尾状にとがり、葉に光沢があります。3年目に開花、結実し枯れます。

根の他に、葉にも薬効がありお茶としても利用されています。
9月下旬〜11月上旬採取した葉を水で洗い、陰干しにします。完全に乾燥したら焙煎(フライパンなどで煎る)して、薬缶で煎じるか急須に淹れて、お茶にします。
また、茎は皮をむいて細かく刻み、葉は食べやすい大きさに切り、生野菜に少量混ぜてサラダにして食べる事もできます。

入浴剤としても利用できます。
生か乾燥した茎や葉を、よもぎと一緒に煎じます。約1Lほどの煎じた液をお風呂に入れます。ストレス解消・疲労回復に使われてきたそうですよ。

■亀長茶園ヒュウガトウキ(約2分弱)
宮崎県食品産業協議会【公式】チャンネル 様

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