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【週末投稿】つれづれ有用植物#34(ヒガンバナ科:ネギ属 ニンニク)

ニラ、アサツキ、ノビル、ニンニクなど、ネギ科の植物は独特の香り、苦みなどがあり、昔から人々を魅了してきました。臭いけど美味しい、また食べたくなりますね。今回はニンニクに焦点を合わせてお話します。

■利用

皆さまご存じ、多くの料理に利用されています。
スライスにして油で炒め、肉料理、パスタ等々に添えたり、生のまま摩り下ろしてラーメンに入れたり、そのまま姿焼きしてホクホク頂いたりと多彩ですね。また、味噌漬けや、醤油漬けにしたニンニクそのものを楽しんだり、香りを移したニンニク醤油を使って楽しんだりしていますね。皮をむいたニンニクの球根を乾燥させ、粉末状にした「ガーリックパウダー」も市販されています。

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また収穫近くに採れる、茎の中心部は「ニンニクの芽」として販売されています。油炒めに相性が良く、食欲をそそります。

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生のニンニクは刺激が強いので、多く摂取すると胃を痛めますので、ほどほどに。

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■李子柒(Liziqi) さんの動画「ニンニクの一生」

通常の栽培は、肥料を投入して鱗片を大きくしますが、上記動画のように自然に育てたニンニクは、それほど大きくなりません。

■健康食品としての黒ニンニク

黒ニンニクは、白いにんにくを高温、高湿という一定の環境に3〜4週間置くことで、熟成して黒くなるそうです。すなわち加工品なのですね。

熟成して黒くなったにんにくは糖度が増え、食べる瞬間は甘酸っぱい香りが広がり、ギョーザや焼肉を食べたあとのようなにんにく臭さはありません。
黒にんにくは、生のニンニクを食べたときのような胃への刺激が少なく、お年寄りからお子さままで、広くお召し上がり頂けます。
共同組合青森黒にんにく協会様 より引用

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■一片種である「プチニンニク」

通常のニンニクは分球ニンニクがほとんどですが、一片種と呼ばれる中国の「プチニンニク」というものがあります。流通しているもののほとんどは、中国産の高山種ニンニクで、香りは一般的なものよりやや穏やかですが、旨みは多く美味しい様です。

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【一片種の プチニンニク】

ひと昔前までは、この「一片種」の育成は、中国で特別な育成環境でしか出来ないものでしたが、最近は日本国内でも育成できるものが出てきたようです。マイルドニンニク「ひとりっこ」という品種があります。

また一片種で有名な「ジャンボニンニク」は、厳密にはネギ属に属しますが、ニンニクとは別の種でリーキ種に属する植物になります。

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中国の食文化では油で炒めるものが多いです。ニンニクや、唐辛子などの香辛料などは多用されるようですね。健康に良いと言われているニンニクですが、実は科学的にはあまり実証されていない様です。ただし、疲労回復に欠かせないビタミンB1が多いのは確かです。

長い期間、人々が食べた歴史がありますので、何らかの利点はあると思います。紀元前1300年頃のエジプトの統治者、ツタンカーメン王の墓からも乾燥したにんにく6個が見つかった事がニュースになりました。

ぜひとも活用頂きたい有用植物です。


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