【週末投稿】つれづれ有用植物#179(アブラナ科ナズナ属:ナズナ)
畑や道端など至るところ生え、「春の七草」の一つに数えられています。生命力が旺盛なことから、よく雑草と思われがちですが、邪気を払い一年の無事を願う風習として、正月七日に食べる七草粥(ななくさがゆ)には欠かすことのできない植物です。
果実が三味線の撥(ばち)に似ていることからペンペングサ、シャミセングサ(三味線草)、バチグサ(撥草)の別名もあります。
秋に芽が生えてロゼット葉を形成します。
その頃の葉はさじ形ですが、次第に切れ込みが入った葉が形成されて、やがて羽状に深く切れ込んだ葉となります。小さな個体はそのまま越冬しますが、大きく育ったものは秋にも花をさかせる事があります。
春先に根生葉の中心から分岐させた茎を伸ばして、高さ10~50センチになります。
昔から「春の七草」としてした実まれたという事は、昔から有用植物であったので、今に伝えられていると考える事ができます。
★食用として
いわゆる七草のひとつとして、粥に入れて食べる風習がありました。
開花前に少しだけ伸びた頃の花茎と若菜が食べられます。クセやアクがほとんどなく、サッと茹でたものを水にさらし、胡麻和え、天婦羅、塩漬けなどにして食べます。
【ざっそう食ことはじめpart3】激オシ!ナズナ(ペンペン草)の効能、食べ方、見分け方(7分強)
あゆみんのざっそうカフェ 様
こちらは中国の動画です。
根から花まで収穫し、茹でた後に細かく刻んで春まきの具材にしています。
★お茶として楽しむ事もできます。
花の咲いている時期に摘み、よく洗って陰干しします。
生のまま急須などに入れて飲むこともできますが、若干青臭さがあります。
バチ形の実を採り煎ってお茶の代わりにすると香りを楽しめます。
★民間薬として
開花期の全草を水洗後、日干ししたものが生薬セイサイ(薺菜)またはセイ(薺)といいます。民間療法では主に煎じ薬として利尿、解熱、子宮や腸の出血、高血圧症、便秘、目の充血、尿、解熱、止血、緩下、動脈硬化予防、月経困難の際に使用されていたそうです。
目の充血には煎液を人肌に冷ましてから脱脂綿に含ませて洗眼すると良いと言われています。
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