差し伸べられた
「久しぶり〜元気ー?
特に用はないですが、ラインしてみました笑」
日曜日が終わる合図・ちびまる子ちゃんが始まる少し前の暗い部屋で床に転がって何も動かない感情の中で、このメッセージを見つめていた。
寂しさに苛まれて、消えてしまいたくて、目を閉じたらこのまま終わればいいのになあと思っていた。
そこに飛び込んできたこのメッセージ。
大学で3年間同期として、楽器を吹いてきた女の子だった。学生主体のサークルだったので時に文句を言いながら、たくさんの曲に向き合い、最後の演奏会では隣で大曲を吹いた。
プライベートでも動物園や水族館に行ったり、練習の後に私の家に泊まったりしていた。サバサバとした性格で、女々しくない話をすることができた。その関係が私には心地良かった。
私の友達は「誘われたら行くよ」という子が多くて、私からの矢印発進が多い交友関係が主だ。そうなると、「私ばっかりが好きなのではないだろうか、私の思いは伝わっているのだろうか」と不安になっていたし、最近はもう諦めもついてきた。
そんな関係を築いてきた私にとって彼女の存在はありがたかった。
私のことを覚えていてくれる人がいるんだな、と思わせてくれた。
今回こうして彼女が連絡をくれた時に感じたことは、自分の視野が狭くなっていたことだ。
「生きていたくない」に囚われすぎて、自分のことを気にしてくれる人をないがしろにしがちだったなと私をこっちの世界に引き戻してくれたのだ。
画面上の文字だったけど、寂しさに溺れていた私に手を差し伸べてくれたのだ。
温度を持った言葉はすごい、明日も生きていくのは自分の力でしかできないけど、その言葉が支えとなってなんとかやっていこうと思えた。
(Photo by macurocuo、Thanks!)
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