JR西日本の総合検測気動車 DEC741 京都鉄道博物館特別展示を見てきました
去る2022年12月22日(木)から26日(月)のあいだに京都鉄道博物館にて実施されていた、DEC741の特別展示を見に行ってきました。
DEC741とは、JR西日本が2021年に導入したばかりの新しい総合検測気動車です。
従来、電車を動かすための電気を流している電線、すなわち「架線」の状態をチェックする業務はクモヤ443系と呼ばれる旧型の検測車両が担っていましたが、この車両の置き換えと、従来では人が現地で実施していた地上検査を車上化し、電気設備のメンテナンスをより効率化できるようにした装備を搭載しています。
京都鉄道博物館は、兼ねてよりJR在来線と繋がる線路が博物館内に引き込まれているという特徴を生かして現役の鉄道車両を展示する特別展示イベントを定期的に実施していますが、屋根周りに検測用カメラやライトを大量に取り付けた外観のインパクトの大きさからか、DEC741の特別展示は要望が多かったようで、この程ついに実現した形となります。
筆者個人としても非常に興味深く、楽しみにしていたDEC741の特別展示イベント。今回も実際に見て回ったかのような組み方で撮影してきた写真をご覧いただければと思います。
撮影日
2022年12月23日
使用機材
FUJIFILM X-T3
XF16-80mmF4 R OIS WR
あとがき
DEC741はディーゼルエンジンと発電機で発電した電力によってモーターを駆動して走行する「電気式気動車」と区分される車両です。
JR西日本では電気式気動車を表す形式として「DEC7」が割り当てられており、続く「4」は事業用車を、最後の「1」は設計順とされ、これらを総合して「DEC741」と名付けられました。
DEC741導入前に架線検測を担っていたクモヤ443系↓
冒頭で解説したように、DEC741は従来では人が現地で行っていた地上検査を車上化することを目指して開発された総合検測車であり、特別展示イベント内でのパネル解説では「線路設備診断システム」と呼ばれる今後搭載予定の検測装置や、「AI画像解析装置」と呼ばれる装置を新たに地上へ設置し、車上で得られた画像データを解析装置へ取り込み、AIを活用して各種設備の状態良否判定を行うというようなプロセスが示されていました。
新しい総合検測車の導入に加え、これら新システムを組み合わせることにより、現地での目視検査の回数低減と重大労災の回避、loTインフラネットワークの取り組みとあわせ、労働投入量の削減を目指していくとのことです。
参考
「DEC741」「WEST EXPRESS銀河」特別展示のおしらせ(2022年12月1日付・京都鉄道博物館 公式プレスリリース)
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