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第27回「アーセナルvsチェルシー<マッチプレビュー>~ビッグロンドンダービー~PL第15節」

こんちゃ!どうもいったーです。
今回は「アーセナルvsチェルシー<マッチプレビュー>~ビッグロンドンダービー~を書いていきたいと思います。

 ミッドウィークCarabao Cup Quarter-Finalでホームエミレーツ・スタジアムにマン・シティを迎えた1戦であっけなく1-4で破れ去りましたね、、、希望の光だったガブリエル・マルティネッリも再度負傷してしまいました。検査の結果、軽傷みたいでなんとか耐えそうです。CMFジャカの3試合サスペンション、CBガブリエル・マガリャンイスの2試合サスペンションも消化したことで、vsチェルシーの「ビックロンドンダービー」には復帰出来そうです。

通算成績

アーセナルから見て56試合20勝17分19敗とギリギリ勝ち越しているものの、ほぼイーブンです。前回ホーム対戦では、退場でピッチに存在するはずのないDMFジョルジーニョに決定的な仕事をされてしまい、1-2と逆転負けを喫しました。

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前節の振り返り<アーセナル>

〇ウィリアンの新たな役割

〇相手2ライン間での受け手は誰になるのか?

 前節は、グディソン・パークに乗り込んだアーセナルは、エバートン相手に1-2で敗戦。7試合2分5敗となってしまいました。得点もPKのみでオープンプレーからのゴールには至りませんでした。しかし徐々にサイド攻撃の際に意思疎通が図られるようなプレーが増加していました。特に、後半のWGマルティネッリが投入されてからは、WGウィリアンがOMFにポジションチェンジされ、右サイドと左サイドの攻撃のリンクマンの役割を担っていました。ウィリアンは両足遜色なくボールを扱えるため、適任の役割でした。

 彼と同等のスキルを持ち、若く将来のあるOMFにエミール・スミス・ロウを投入して、エバートンの空きがちであったバイタルエリアでボールを受け、広い視野から局面を打開するプレーを見てみたかった気持ちもありました。

OMFウィリアンの新たな役割

 元々RWGを想定して今季、新加入選手として迎え入れられました。スタートもWGのポジションからでしたが、WGマルティネッリが投入されてからは4-2-3-1の「3」の中央ポジションを取りました。両足共にボールの扱いに長け、キックの精度も高いことから左サイドと右サイドの「ハブ」としても役割を期待されてOMFに入ったと推測できます。
 vsエバートンの72分のプレーには彼の特徴がよく詰まった素晴らしいプレーでした。(以下図)

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 的確なタイミングで左から右、右から左と距離を変える(1人飛ばした)パスを駆使し、局面を動かしました。「ハブ」としての役割を期待されてのプレーだと思いますが、加えて、相手2ライン間への楔のパスや1枚相手を剥がしてからのパスを織り交ぜると非常に効果的になったと思います。

〇相手2ライン間での受け手は誰になるのか?

 相手2ライン間の受け手問題は今季長らくアーセナルの問題です。11月ELでOMFラカゼットが機能し始め、12月にPLでも起用しました。しかしながら、OMFラカゼットにボールが入っても、次の受けての動き出しがないために、効果的な攻撃につながったとは言い難いです。

 他にもOMFウィロックを試してみましたが、ボールサイドに寄ってしまい、そもそも2ライン間に誰もいないという謎な状況が生まれてしまいました。火力は劣るものの、CFにエンケティアが起用された際には、適切なタイミングで降りてきて、ワンタッチで叩く等のプレーが随所にできていたため、少しばかり希望が持てました。しかし、適任者は不在です。そのため、まだ試していないOMFエミール・スミス・ロウを起用してほしい気持ちでいっぱいです。彼なら、クレバーな動き出しで、ボールの受け手、出し手にもなりゴールに絡むことが出来るでしょう。

前節の振り返り<チェルシー>

〇再現性の低いビルドアップ
〇怪我人続出のSBのやりくり

一方、チェルシーは前節で連敗をストップさせ、ロンドンダービーであったvsウェストハムを3-0と一蹴しました。

〇再現性の低いビルドアップ

 前節のウェストハム(以下ハマーズ)はアウェイ格上チェルシー相手ということで、ある程度のラインまでのビルドアップには制限をかけずに、待ち構える守備を行いました。セットした状態で、それぞれにマークを付け、縦パスを入れさせないやり方を取ったために、チェルシーDFからのボール出しがスムーズに行えませんでした。

 これは恒常的な問題であり、昨季FAファイナル(アーセナルvsチェルシー)でも見られた光景でした。ビルドアップ時に貢献できるCB チアゴ・シウバ(元ブラジル代表)を獲得できたため、少しはマシにはなりましたが、マンパワー頼りでチームとして構造的にDFをサポートするルートを確保しなければ、再現性の高いビルドアップを行えません。

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局面を打開する際のパスは、、、
☆CFエイブラハムへの長いボール
☆SBが高い位置を取り、サイドチェンジ気味に展開する形
が多かったです。本来であれば、DMFジョルジーニョ(イタリア代表)を組み込んだビルドアップで、ボールを進めていきたいのですが、ハマーズが、彼にマンマークを当てました。本来CMFで守備力と読みに優れたノーブルをOMFとして起用し、監視させたのです。

アーセナルは、3-4-3ならばCFラカゼットがカバーシャドウの形で監視、4-2-3-1ではOMFとしてマンマークを付けるのが適切のように思えます。

〇RSB/LSBの離脱

 チェルシー両SBが離脱で、恐らく今節は欠場でしょう。(※そもそもLSBチルウェルは13節vsウルブスで相手選手に喉輪をしたのでCMFジャカ同様に退場になるべきだったので今節はサスペンションのはずです。なぜ退場にならなかったのでしょうか。謎です)
 RSBリース・ジェームスも今季は鉄人SBアスピリクエタからスタメンを奪い取り、こすり上げるようなフォームで右足からのアーリークロスからチャンスを量産していただけに、惜しいです。

 恐らくRSBには経験十分のアスピリクエタ、LSBにはイタリア代表にも呼ばれたエメルソンが起用されるはずです。チェルシーとしては攻撃の厚みを持たせたいSBは重要なポジションなため、彼らの出来にも注目です。

注目選手<アーセナル>

〇Willian(ウィリアン)#12 WG/OMF 元ブラジル代表 昨季までチェルシー
〇GabrielMartinelli(ガブリエルマルティネリ)#35LWG/ST U23ブラジル代表

〇Willian(ウィリアン) #12 WG/OMF 元ブラジル代表

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 昨季までチェルシーで約7年過ごしたWGで今回の古巣対戦では静かに闘志を燃やしているでしょう。これまで開幕デビューを果たし2アシストを記録したものの、未だにグーナーからは赤白の戦士と認められていない感があります。

 上記通り前節は新しい役割としてOMF起用される程、器用で大変気が利く選手です。ブラジル代表では、長らくLWGネイマールの逆であるRWGを全うし、チェルシーでは大エースLWGアザールの逆であるRWGとして活躍してきました。チームの中でバランスを取る仕事や守備を怠らない姿勢は、非常に評価されるべきです。高齢でのライバルからの移籍かつ、高給取りとして逆風ですが、古巣相手に自分の価値を改めて証明してほしいです。

〇GabrielMartinelli(ガブリエルマルティネリ)#35LWG/ST U23ブラジル代表

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 1月のアウェイでのvsチェルシーでは起死回生の同点ゴールを自陣からのドリブルシュートで決め、アーセナルを救いました。今節もどん底のアーセナルを救ってくれることを期待したいです。
 しかし、不運にも12月23日のvsマン・シティで軽傷ながら怪我をしてしまいました。先週約10ヶ月ぶりに怪我から復帰した彼を再び、軽傷を抱えた状態でプレーさせるのは禁物であります。12月初旬のノースロンドンダービーでもCMFトーマス・パーティーがサプライズ復帰しましたが、試合中に再発したという事例があります。ましてや19歳のマルティネッリにここで怪我癖がついてしまうと、彼の将来を狭めることにもなりますし、アーセナルとしても大きな財産を失うことになります。アーセナルを救うゴールを期待したいのですが、アルテタ監督には起用の際は慎重に判断してほしいです。

注目選手<チェルシー>

〇Pulisic(プリシック)#10 WG アメリカ代表
〇K.Zouma(クルト・ズマ)#15 CB 元フランスU21代表

〇Pulisic(プリシック)#10 WG アメリカ代表

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 ここまで7試合に出場し1ゴールと少しばかり、物足りないゴール数であるもののチェルシーのチャンスは彼が起点になることが多いことは明らかです。昨季FA杯ファイナルでも負傷交代するまではほぼ1人でアーセナルDF陣を切り裂いていました。両足遜色なくボールをコントロールできるため、DFとしては切る方向が定められないうえに、スピードに乗せてしまうと鋭い切り返しからシュートに持ち込まれてしまうため厄介です。

 セットした状態の1on1でももちろんドリブルは得意ですが、今季は成功回数14回、成功率48%と高くないスタッツとなっています。やはり、カウンターでスペースが目の前に広がった状態で、ボールが渡る方が得意にしているように思えます。(※実際、FA杯ファイナルも彼のスペースへのアタックから先制点を献上しました。)スピードに乗せないためにもDF陣にはディレイで対応し、囲い込む、カウンターを受けないようにプレーを完結させることが求められそうです。

〇K.Zouma(クルト・ズマ)#15 CB 元フランスU21代表

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 恵まれた体格を生かしたフィジカルで相手FWに自由を与えないCBとして活躍しています。どちらかというとストッパータイプに分類されるでしょう。CBチアゴ・シウバが今季加入し、的確なコーチングを受け、ポジショニングミスやイージーミスが減り、1段階上のCBになったと感じています。またセットプレーを中心に今季は4ゴールとゴールでも貢献しています。

 ミスが減ったと言えども、チェルシーは構造的にビルドアップに問題を抱えています。故に、自らパスコースを生み出すことが苦手なCBズマはパスコースがないと自分から角度をつけたり、相手を釣りだしたりしてパスコースを生み出すのではなく、無難な横パスや前線への50/50のロングボールに逃げてしまう傾向があります。

 相方CBチアゴ・シウバは読みも鋭く、ボールスキルもあるために、彼の方向をワンサイドカットし、ボールの扱いが苦手なCBズマに誘導するプレスの掛け方が効果的であると考えます。しかし、CB本来の役割は「守備」です。その点ではCBズマはアーセナルにとって大きな壁になりうる存在です。

最後に…アルテタ監督の進退問題

 現時点でさえ、就任当初から絶大な信頼グーナーから得ていたOB出身アルテタ監督に対する風当たりが強くなってきています。この「ビッグロンドンダービー」を落とせば、ないとは思いますが「解任」という2文字が現実的になるかもしれません。エミレーツスタジアムでの前回対戦は、謎の判定でジョルジーニョが退場せずに、2ゴールとも絡まれるという不満しか残らないダービーになりました。

その為にも今節は絶対に勝利をもぎ取り、「ロンドンにアーセナルあり。」ということを見せつけましょう。

「London Is RED」

それではこのへんで、、、

ばいころまる~


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