見出し画像

憧れの先輩デザイナーが退職した

2ヶ月前くらいに、同じ部署に居た先輩デザイナーが退職した。同じ部署に所属していた期間は約半年くらいでとても短かった。
だけど、この先輩デザイナーと一緒に働きたくて今の会社に転職してきたわたしにとって、その背中はとても大きかった。


出会いはわたしが前の会社に居た時に遡る。
「社内のデザイナーの繋がりも大切だけど、社外の繋がりをもっと広くしたい!」と思っていたわたしは、週に1回くらいの頻度で社外のデザイナー向けのイベントに参加するようにしていた。

自分がキャッチアップ出来ていなかったデザインスキルに出会える環境、そして、同じデザイナーという職業でも全く違う働き方をしている人の話が聞ける時間がとても大好きで、イベントに参加した日の夜は、ワクワクの余韻に浸りすぎて眠れなくなることもしばしばあった。

それはある日のことだった。
1年位前の転職活動の時に使って、そのままにしていたWantedlyに今の会社から、デザイナー向けイベントのお誘いメッセージが来た。
その当時は、運営しているサービスのことも知らなくて会社自体の興味もそこまでだった。
でも、イベントには興味があった。「このイベントでどんな人と出会えるんだろう」とか「どんな話を聞けるんだろう」とか考えるとワクワクした。
もちろん、すぐに参加申し込みをした。


そのイベントは、「デザイナー主導の提案から実現まで」というテーマで、デザイナー2名が自分達の実体験を話すLT形式のイベントだった。
この2名の内の1人が先輩デザイナーだった。

「ディレクターとどんなスタンスで話し合ってサービス開発を進めていくのか」「話し合いをスムーズに行うための工夫」など、「チームでサービス開発を行う上でのデザイナーの存在意義について」を深く考えさせられる内容だった。

その当時のわたしのデザイナーとしての働き方は、チームというものに属していたにも関わらず、制作会社のような感じで、もらった依頼に対してデザインを作成していく感じだった。
自分が今まで考えていた「チーム開発」とは全く違う形の「チーム開発」の在り方に、感動したことを今でも覚えている。

「デザイナーがサービスの企画からしっかりと入って、サービスの存在意義や意味をちゃんと理解した上でデザインを進めていきたい!そして、ユーザーに良いものを届けていきたい!」
わたしが描いていた「理想のデザイナーの在り方」がそこにはあって、それをしっかりと実現している先輩デザイナーのことを、「あぁ、かっこいいなぁ」と思った。


その半年後、わたしは転職をした。
それが今の会社である。


転職してから2年間は同じデザインチームとして、その後の半年間は同じ部署として、一緒に働く中で直接的にも間接的にも、これからデザイナーとして食べていくためには必要なことをたくさん教えてもらった。

「他職種の人に自分が作ったデザインを伝える際に注意するべきこと」「デザイン作成のためのヒアリングではどんなことを聞けば、よりデザインが作りやすくなるのか」「デザイナー同士のスキルアップにおすすめの方法」「デザインソフトをスピーディー
に操作するための方法」...etc

たった2年半だったけど、この2年半で得た学びはとても多くて、自分自身のスキルアップにも繋がったと思う。
とてもとても贅沢すぎた時間だった。
そして貴重な時間でもあった。


一緒に働く中で吸収したことをちゃんとアウトプット出来ているかと聞かれると、アウトプット出来ているものと出来ていないものがある。
まだまだ「自分のモノ」にしていくには時間がかかるようだし、少しのカスタマイズが必要みたいだ。

もしいつか「自分のモノ」に出来たその時には、ちょっとは憧れていたその背中に近づけているだろうか。

そんなことを考えながら、今日も稼業を頑張り通す。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?