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Ⅱ 低学年で覚えて欲しい学び方スキル   17 「今、どこを見るべきか」を自動的にできる その3

1️⃣ 先生(発言者)が黒板に書き出したら、してることは全部
  やめ先生(発言者)の書いていることを見る 【育て方】
2️⃣ 先生(発言者)が書き始めたら、何が書いてあるか理解    
  しようとして見る             【育て方】
3️⃣必要だと思えば、先生(発言者)が言わなくてもノートに
 写していく                 【育て方】

 これら3つを、6歳までに育てるためには、「母親が指差して話しかけたときに、その指先にあるものを見る」ことを意識的に、何度も行って育てればいいでしょう。

 平均タイプの子どもは、お母さんが「ほら、ここに~があるよ」と指差ししながら声かけすると「なに、なに」と寄ってきて、指先にあるものを見ようとします。お母さんが、何かいいことを教えてくれると思っているからです。

 凸凹タイプの子どもは、お母さんが同じようにしても、お母さんの指先を見ようとはしません。お母さんに、何かを教えてもらおうとは思っていないからです。教えて欲しいのは「自分の興味のある」ことだけです。だから、自分からは指して「これは、何か」と聞いてきたりします。しかし、人(お母さんなど)が指したものは、興味がない(もしくは、興味があるかどうか判断できない)ので見ません。大抵は、無視です。
 もし「お母さん、ごめん。それはおもしろくない」などと言う子がいれば、その子は平均タイプです。

 だから、凸凹タイプの子には「親が指差したものは一応見て、説明を聞くのはルール(マナーでもいいです)だ」と説明して、覚えて貰う必要があります。シロツメクサを説明するときの例で書きます。

シロツメクサの冠

【セリフ】 お母さんと子どもの「やりとり」を使っています。

母「わぁ、いっぱいシロツメクサが咲いてる。」と指差す。
子「早く、公園に行こう。」
母「あのね、悪いけど、ママが発見して指差ししているんだから、一応見て
 くれる。ママ、がっかりしちゃった(「共感」)。それは、人としての常
 識、マナーです(「覚えて」)。」
子「ええ?」
母「だから、『人が指出した指出したものを見る』と覚えておいてください 
 (「覚えて」)。」
子「分かった。」
母「じゃ、1回言ってみて。」
子「人が指差したら、そこを見る。」
母「よく、言えました(「共感」)。じゃ、今、ママが指差しているものを
 見てください。」
子「見たよ。なにこれ。」
母「これはね、シロツメクサというのよ(「覚えて」)。」
子「ふーん。白いから?」
母「そう、白いから。クローバーって言う人もいるよ(「覚えて」)。」
子「クローバー?」
母「そう。それからね、これを花と茎だけたくさん摘んで、・・・茎を編ん
 で いくと・・・こうやってつなげて・・・ほら、見て段々長くなってい  
 くで しょう。これをたくさんつなげると冠ができるのよ。」
子「ホントだ。長くなった。冠って女王様の?」
母「ちゃんと見てくれているね(「共感」)、ありがとう。そうだよ。女王
 様の冠だよ。今日は、公園にすべり台しに行くから作れないけど、また別
 の日に作り方を教えてあげるね。」
子「それは、いらないかも。」

四葉のクローバー

母「ええ!教えたいな。あっ、それからね。葉っぱは、全部3枚なんだけ
 ど、ようく探すと4枚葉があるんだって。それを見つけると『幸せ』にな
 れるんだよ(「覚えて」)。」
子「それはいい。今度、探そうよ。」
母「そうね、次来たとき探そうね。人がクローバーを踏んだあとに出ること
 が多いと聞いたよ(「覚えて」)。どう、いろいろ知っているママは、す
 ごいでしょう(「愛着」)。」
子「ママ、何でも知っているね。大好き(「愛着」)。」
母「ありがとう。あなたも、シロツメクサをちゃんと見てくれて、ママの説
 明聞いてくれて、いい子だわ(「共感」)。大好きよ。」



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