4歳から6歳までに『何をどう育てるのか』を、ものすごく具体的に書きます
「これから、何を書こうとしているのか」の説明編です。少し長いですが、読んでください。
1.4歳から6歳までの間に「どんなこと」を教えていけばいいのか
小学校に向けて、4歳から6歳までの間に「どんなこと」を教えていけばいいのでしょう。考えながら、子育てしているでしょうか?
平均タイプなら心配いりません。子どもから出てくる要求に合わせて子育てすれば、普通に小学校に適応するような子どもに育ちまます。
考えながら育てなくてはいけないのは、凸凹タイプです。2つの違いは、下記に再掲載しり以前の記事を読んでください。
凸凹タイプの子どもとコミュニケーション(「やりとり」)する4つの方法、「想像」「共感」「覚えて」「すみません」も今後も使って書いていきますので、そのことも下記の記事には書いてます。
2.『低学年で覚えて欲しいルールとスキル30』ができるまで
私は、発達相談員として新一年生全員の発達評価(スクリーニン)をしていいました。毎年1,800人位見ていました。それを13年間続けました。その結果、新一年生は「学校に適応しているかの観点」から、次の4つ分類できました。
①発達の凸凹や愛着未形成のために発達につまずいていて、学校に不適
合を起こしている子ども
②発達の凸凹や愛着未形成のために、学校に不適合を起こし始めている
子ども
③家庭環境のために発達が未熟で、学校に不適合を起こす恐れのある子
ども
④学校に適応している子ども
割合は、凡そ①10% ②10% ③10% ④70% でした。
(注・・・これは地域や基準設け方によって、多少変化するでしょう)
①は、支援学級や通級指導教室、個別の対応が必要です。しかし、②と③の子どもたちは、通常学級で担任が対応していかなくてはなりません。そこで、②と③の子どもたちが「学校に適応するために、どんなこと(スキル)を覚えたらいいか」というリストを作りました。「それを担任の先生に教えてもらおう」と考えたのです。そうすれば「義務教育の間、学校に不適応を起こさないだろう」という計画です。
リスト作りの参考にしたのは、次の4つです
1.障害児通園施設の指導員、支援学級の先生、発達相談員をしている
ときに得た知識
2.④の子どもができているのに、②と③の子どもができていないこと
3.幼稚園教育要領 保育所保育指針 小学校学習指導要領
注・・・改訂されて『幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿』
に引き継がれている(詳しくは文末資料参考)
4.参考文献多数(一部紹介 他省略)
『小学生までに身につける子どもの作法』 野口芳宏
『あたりまえだけどとてもたいつなこと』 ロン・クラーク
『みんなのためのルールブック』 ロン・クラーク
『6歳までにわが子の脳を育てる90の方法』 脳科と子育て研究会
『子どもとマスターする49の学習動作』 子どもの生活科学研究会
『子どもとマスターする49の生活技術』 子どもの生活科学研究会
『1ねんせいのせいかつえじてん』 WILLこども知育研究所 『子どものソーシャルスキル』 相川 充 猪刈 恵美子
『ADHD症状を抑える授業力』 平山 諭 甲本卓司 編著
『ワーキングメモリと特別な支援』 湯浅美紀 他
『ワーキングメモリと学習指導』 S.E.ギャザコール 他
『脳からわかる発達障害』 鳥居 深雪
『アスペルガー子育て200のヒント』 ブレンダ・ ボイド
できたリストは、『低学年で覚えて欲しいルールとスキル 30』と名付けて1年生の担任に配布しました。そして、義務教育の9年間学校で勉強していくために「低学年の先生は、この30のルールとスキルを教えるのが仕事です」と相談活動や研修等で訴え続けました。
3.今後、何を書いていくのか
『低学年で覚えて欲しいルールとスキル30』は、逆から言うと、これが学べていないと、②や③の子どもが小学校で不適応を起こしてしまうことを意味しています。つまり、4歳から6歳までの間に、この30のルールとスキルを学んで小学校に進学すれば「小学校で不適合を起こさない」ということです。
今後この#ノートでは、この『低学年で覚えて欲しいルールとスキル30』を一つずつ取りあげていきます。そして、それらを「4歳から6歳までの間に、家庭でどのように育てていけばいいのか」を具体的に書いていきます。「4歳から6歳までの凸凹タイプの子育て」の参考になれば、幸せです。
(注・・・家庭向けに書きますが、保育士さんや幼稚園の先生にも、参考にし
て教育・保育してくださればばいいと考えています。それでこそ、
真の幼少保連携になるからです。)
本好きです。本を買います。余暇のための本ではなく、勉強のための本を買います。よろしくお願いします。