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IR情報の誤謬を偶然に発見

ある会社のウェブサイトのIR情報を見ていたら、財務状況のダイジェストとして主要指標がグラフ化されたページに、ちょっと恥ずかしいミスのあるグラフが掲載されていることに気づいた。投資活動によるキャッシュ・フローと、財務活動によるキャッシュ・フローを、取り違えてグラフを作っているのである。

関西有数の企業グループのホールディング会社のIRページであったが、人間のすることにはミスはある。しかしながら、任意開示であるウェブサイトのIR情報とはいえ、財務情報の開示には大きな社会的責任が伴っている。別に公開している財務諸表とIRページとの矛盾は、批判してよいのではないかと思う。

コーポレートサイトの問い合わせフォームから、指摘するコメントを送った。問い合わせフォームには、返信を求める問い合わせと、返信不要の二つのフォームがあり、返信不要の方を選んだ。あくまで善意での指摘であって、その企業の担当者に返信や説明という余計な仕事をさせたくはない。

さて、このみっともない誤謬の指摘に対し、それくらいのスピードでもって修正対応ができるか。その企業の管理能力が図られる。指摘から1日たったが、さすがに1日では直せていない。

3月期決算の数字なので、掲載から5カ月は経過している。誰も気づかなかったはずはないが、あまりにわかりやすいミスのため、敢えて誰もしてきしてこなかったということかかもしれない。そういう点では、私は全く余計なことをした。わかりやすすぎるミスのため、かえって誰も誤解しない。

私の余計な問い合わせで、経理部(か総務部)の若い新入社員が上司に叱られていることになっていたら少し申し訳ない。しかし、掲載までのチェックや承認のプロセスはどうなっていたのか。安全運行を第一義とする会社で、こういう杜撰なミスをみると不安にもなる。

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